岩手葛巻の田舎の三代目石屋、トラベリングです。
  
  以前に温泉の効能やpHについて、
  温泉をもっと楽しむための知識を書いてみました。
  今回は、私も一番わかりにくい『泉質』について調べてみましょう。
  その温泉の成分によって効能はだいぶ違います。
  結構重要な事〜っすね〜
温泉泉質

温泉によって違う『泉質』その特徴と効能とは?
  温泉は、温度、pH、色、匂い、味、肌触りなど
  様々な特徴があります。
  温泉の泉質は、温泉に含まれている化学成分の種類とその含有量によって決められ、
  10種類に分類することができるそうです。
  2014年に医学的見地から見直され、11種類あった泉質が現在の10種類になったそうです。
  心の症状にも効果があるとされ、追記されました。

  ●泉質と適応症、岩手の代表的温泉。
   
   1:単純温泉
     泉質ー誰でも安心して入れる「家族の湯」
     特徴ー成分が単純なのではなく、含有成分の量が一定値に達していないものをいう。
        湯あたりしにくい泉質このうちpH8.5以上はアルカリ性単純温泉」
        と呼ばれ美肌効果があります。
     効能ー自律神経不安定症・不眠症・うつ状態他
     代表的温泉地(岩手)ー花巻温泉・繋温泉・鶯宿温泉・志戸平温泉・大沢温泉他

   2:塩化物泉
     泉質ー湯冷めしにくい「温まりのの湯」「傷の湯」
     特徴ー塩分を含む塩辛い湯、入浴すると皮膚に塩分が付着し汗の蒸発を防ぐ。
        保湿効果が良く、湯冷めしにくい。保湿剤のような役割を果たすので、
        「美人の湯」に入った後入ると、肌の乾燥を防ぎ「仕上げ」の湯と言われる。
     効能ーきりきず・冷え性・皮膚乾燥症他
     代表的温泉地(岩手)ー夏油温泉・台温泉・安比高原温泉他

   3:炭酸水素塩泉
     泉質ー「美肌の湯」「清涼の湯」
     特徴ー皮膚の表面を軟化させる作用があり、皮膚病や火傷、きりきずによい。
        皮膚を浄化し、体温が放散され清涼感を感じる。また皮膚を滑らかにする
        ため、つるつるになる典型的な「美人の湯」。飲用で胃酸中和。
     効能ーきりきず・冷え性・胃十二指腸潰痬・糖尿病(飲用)・痛風(飲用)他
     代表的温泉地(岩手)ー国見温泉・奥中山高原温泉・玄武温泉他

   4:硫酸塩泉
     泉質ー「傷の湯」「脳卒中の湯」
     特徴ー含有成分により、カルシウム硫酸塩泉は「傷・脳卒中の湯」、ニキビにも良い、
        ナトリウム硫酸塩泉は「高血圧・外傷の湯」、飲用で投入病にも良い、
        マグネシウム硫酸塩泉は「高血圧症・血圧低下の湯」とわかれている。
     効能ーきりきず・胆道系機能障害・高コレステロール血症(飲用)・便秘(飲用)他
     代表的温泉地(岩手)ー湯田温泉郷・夏油温泉・新鉛温泉・台温泉・湯川温泉他

   5:二酸化炭素泉
     泉質ー「心臓の湯」
     特徴ー二酸化炭素を含む温泉、入浴すると小さな気泡が体に付くため「泡の湯」
        と呼ばれている。炭酸ガスは血液の循環を良くするため、泉温が低くても
        体はあたたまる。心臓に負担をかけずに循環が良くなるため「心臓の湯」  
        とも言われる。成分が失われやすいため、鮮度が良い事が大切。
     効能ー末梢循環障害・冷え性・自律神経不安定症他
     代表的温泉地(岩手)ー新安比温泉

   6:含鉄泉
     泉質ー「婦人の湯」
     特徴ー鉄分を含み、空気に触れて参加すると茶褐色になる。体が良く温まり、リウマチ
        性疾患、更年期障害や慢性疾患などに効果があると言われる。飲用では貧血
        の効果が期待される。含鉄泉と呼ばべる規定値まで鉄を含んでいる温泉は
        少ないため、貴重な泉質といえる。
     効能ー鉄欠乏性貧血(飲用)
     代表的温泉地(岩手)ー新安比温泉・須川温泉

   7:硫黄泉
     泉質ー「生活習慣病の湯」
     特徴ーゆで卵の腐ったような臭いがするので、いかにも温泉らしさが感じられる
        硫黄泉に含まれる硫化水素ガスは痰を出しやすくするので「痰の湯」。
        動脈硬化症やしもやけにもよい。角質を軟化させ、皮膚病やシミにもよい。
        ただ、湯あたりしやすいので注意が必要。
     効能ーアトピー性皮膚炎・慢性疾患・糖尿病(飲用)他
     代表的温泉地(岩手)ー八幡平温泉・大沢温泉・松川温泉・藤七温泉他

   8:酸性泉
     泉質ー「皮膚病の湯」
     特徴ーpHが低く酸性度の高い温泉。ほとんど無色または微黄褐色で酸味がある。
        抗菌力が強く、アトピー性皮膚炎によい。刺激が強いため高齢者や皮膚の
        弱い人には適さない。強い刺激を軽減させるためにも、石鹸などで体を洗う
        事は避けた方がよい。
     効能ーアトピー性皮膚炎・糖尿病・表皮化膿症他
     代表的温泉地(岩手)ー岩手では探せず、青森は酸ヶ湯温泉・嶽温泉他

   9:放射能泉
     泉質ー「痛風の湯」「万病の湯」
     特徴ー気体の放射性物質「ラドン」を含む温泉。温泉中に含有されるラドンは湧出後
        は空気中に飛散するので心配はない。微量な放射能で免疫力が上がり、
        「万病の湯」といわれる。浴用によって尿酸を尿から出すので「痛風の湯」とも
        いわれる。
     効能ー痛風・間接リウマチ・強直性脊椎炎他
     代表的温泉地(岩手)ー夏油温泉

   10:含よう素泉
     泉質ー「代謝の湯」
     特徴ーヨウ素は活性度の高い元素で、抗菌作用が強く、うがい薬やきず薬などにも
        含まれている。飲用により体内に入ると甲状腺ホルモンを活発にし、全身の
        代謝を促進。内臓の働きを活性化させるホルモンなので、コレステロールを
        下げる効果があると言われている。
     効能ー高コレステロール血症(飲用)
     代表的温泉地(岩手)ー岩手では探せず、秋田は新屋温泉・大湯温泉

   以上10種類の泉質です。
   効能もここでは書ききれないほど、たくさんありますし、
   全国各地にある温泉はそれぞれ違った泉質を持っています。
   泉質と効能を見比べながら温泉を探すのも入るのも楽しくなりますよ。
   あなに合った泉質そして効能の温泉探してみてください。
   *注意ー温泉の飲用については、温泉が口から直接体内に入るわけですから、
       新鮮な温泉を飲むことが絶対条件となります。
       そのためには、飲用の許可のあることを必ず確認し、
       飲泉の注意事項を守って飲用することが大切です。
       それぞれの温泉施設で聞いてください。