短編小説「スレドニ・ヴァシュタール」のこと。

  • author: su_da_chi
  • 2007年09月18日

12/2記:
12/1 15:20頃 YAHOO!検索で「スレドニ・ヴァシュター 意味」で辿り着いた方へ。
パラパラとこの記事だけにアクセスする不特定の方が増えているので、きっとご紹介いただいたのだと思います、ありがとうございます。
ただ、記事を読んでいただけるとわかると思いますが、言葉の意味については、ここでは非常にいい加減に調べたものしか書いておりませんので、実際の意味を本気で知りたい場合は、各種辞書なり、図書館でサキの研究書を手にするなりご自分でお調べいただきますようお願いします。
そして、もし本当の意味がわかったらぜひぜひ教えていただけるとありがたいです。(便乗すいません☆私は幼子を抱えてあまりゆっくり遠出できないもので☆)
とりあえず、杞憂かもしれませんが無責任な文章を書きっぱなしで、申し訳なく思ったもので、ご注意まで。
ご紹介いただけたことは、過疎ブログなもので、光栄に思っております。
ありがとうございます。

******************************************************************


短編小説「スレドニ・ヴァシュタール」サキ・著を読了。と言っても、これ自体は文庫本の10pに満たない短編小説です。

私がこの作品を読んだのは
書籍「怪奇小説傑作集 2」 英米編2 東京創元社・刊に収録されているもの。
怪奇小説傑作集〈2〉英米編2 (創元推理文庫)


そして、これを読むきっかけになったのは先日読了した「いたずらフェレットは容疑者」の中に登場したから。
いたずらフェレットは容疑者 [ペット探偵2] (ランダムハウス講談社 シ 2-2 ペット探偵 2)


ただ、この短編小説を読んでみたら、うん、あんまり関係ないね(^^;という感じではありました☆

余命いくばくもないと言われる少年コンラディンは後見人で叔母のデ・ロップ夫人を憎んでいた。デ・ロップ夫人としては、彼のためを思ってのことだ(と考えるように努めている)が、少年にとって彼女は自分の楽しみ・幸せすべてを奪ってしまう憎しみの対象でしかなかった。
コンラディンは道具小屋に飼っている牝鳥を愛していたが、その小屋の奥にはいたちを飼っていたのだった。そして少年はいたちにスレドニ・ヴァシュタールと名付け、叔母の不幸を祈るようになっていた...

こんな話です。
著者名のサキと「スレドニ・ヴァシュタール」は検索で出にくくても、スレドニ・ヴァシュターとかスレドニ・ヴァシターなんかで検索してみると独自に翻訳した方のサイトとか結構出てきます(^^;興味ある人は短いのでチェックしてみてください。

スレドニ・ヴァシュタールという名前には、何か非常に意味深なものがありそうなので調べてみました。
とりあえず英語のSredni Vashtarのwiki
ここ以外では、sredniでは出てこなかったんですが“���redni” はポーランド語で“medium”という意味だということで、これは英語のwikiでもロシア語でmiddleとか書いてあるし、中央ということで良いのかな?
あとvashtarはもうお手上げだったんですが、とりあえずバシュターというのはブルガリア語で父という意味があるようでした。
【ここ一文は実は追記】ちち(ウィクショナリー)によるとブルガリア語: баща (b������ta)と書くようだ。ちなみに、綴り的にはbに見えますがキリル語でvにあたるようです(リンク先はブルガリア語の説明wiki)【追記完了】
よく神様は父親に例えられるから、「Sredni Vashtar」ということは、「(私?世界?の)中央にいる神様」とかそういう感じかな?
私がネットで調べられるのもこれが限界なので、何か知ってる方は情報ください(^^;
だってちょっと気になりますよねー?


【ここでちょこっと追記】
パラパラとこの記事にアクセスがあるようなので、語源のヒントとして英語のwikiの語源の部分の機械翻訳と原文を引用しておきます。
最近うちの地方の図書館で借りれるサキ本を読んでも意味はわからないことが発覚したのでorz
(相変わらず語源を知ってる人は情報受け付け中です)
機械翻訳なので多少の修正はしましたが、怪しい部分はご自分で原文をあたってください☆(誤訳はぜひご指摘ください)

* Sredniyロシア語形容詞の意味は"中央(middle)"です。サキはロシアでは外国特派員として勤務し、"ロシア帝国興隆史(The Rise of the Russian Empire)"という本を書いているので、ロシアの言語と接触していた可能性は非常に高い、しかし、これにどんな意義があるのかははっきりしません。

* サンスクリット語では、 shreyas = "福祉、祝福" 、 shraddh��� = " 信頼" 、 vasha ( neut. ) = "パワー"。

* ヒンディー語では、 Sherniはメスの虎を意味します。 Vastarはインドの丘や森林の領域です。 Sherni Vastarはヒンディー語でVastar地域のメスの虎を意味します。サキはインドとの強い結び付きがありました。


原文
* Sredniy is a Russian adjective meaning "middle". Saki worked as a foreign correspondent in Russia and also wrote a book on "The Rise of the Russian Empire", so most likely will have had contact with the Russian language, although it is unclear what significance this may have.

* In Sanskrit, shreyas = "welfare, blessing", shraddh��� = "believe", vasha (neut.) = "power".

* In Hindi, Sherni means Tigress. Vastar is a region of India with hills and forests. Sherni Vastar in Hindi means The Tigress of Vastar region. Saki had strong connections with India.


【追記終了】


作品自体は、翻訳が古めかしいのも手伝って、非常に陰鬱な雰囲気の出た作品です。
コンラディン少年の少年らしい憎しみの感情や、まさに祈るという宗教的な表現が実にゾクゾクしてきます。
ほんの10pのうちに高まる憎しみとその結末...!!!
正直なところ、これも「いたち」(原文ではフェレットのようです)主流とは言い難い物語ですが、ああ、いたちの悪、悪の華ここに極まれり、という感じで、この物語のキーにいたちを使ったサキに感謝したいくらい。
まぁ、本来ならもっと別の動物で良かったんでしょうが、この愛らしく小さな動物が...!という衝撃(それはコンラディン少年に置き換えても良い)の大きさがこの話の見事さでしょうね。

短いですが、さすがに傑作だと思います。
「いたずらフェレットは容疑者」の主人公が幼い頃に読んだトラウマ小説になっている、というのも納得の出来でした。



さて、この話の入ってる書籍「怪奇小説傑作集〈2〉英米編2」なんですが、実は私、今、武田百合子の「富士日記」を読書中なのですが(「人妻魂」で出てきて「博士の本棚」にも出てきたので何かの縁だと思いましてね)、本が好き!プロジェクトからの本が届きまして、あれこれ後回しになりそうです☆
また後日これらは読んだらとり上げたいと思います。

ひとまず
本が好き!プロジェクトからの本(タイトルは敢えて書かず)→
「富士日記」(上中下とあってそれぞれ500pくらいの本なので3回に分けてとり上げる予定)→
「怪奇小説傑作集〈2〉英米編2」
となる予定ですが...予定は未定☆
結構今月はこれから読む漫画も増えるので、積読にならないことを願う...

トラックバックURL

この記事のトラックバックURL

この記事へのコメント

こんにちは。
「スレドニ・ヴァシュター」「サキ」という単語で検索してたどり着いた者です。

同じような検索語でこちらのページに訪れた人の中には、"GRAPEVINE"というバンドの「スレドニ・ヴァシュター」という曲の歌詞の意味を知りたい人が多かったのでは……と思います。

上記の曲は2007年3月発売のアルバム"From a smalltown"に収録されています。

すでにご存知かもしれませんが、謎(?)の解明の一助となれば幸いと思いコメントさせていただきました。

ではでは。

1. Posted by アキ 2010年12月14日 20:44

>アキさま

レスが超遅くなって本当に申し訳ありません。

その曲は知りませんでした。
きっとこの小説に感化されたところのある曲なんでしょうね。
また機会があれば(機会を見つけて)聴いてみたいと思います。
情報ありがとうございます!!

2. Posted by Bongo 2010年12月19日 11:10

スレドニ・ヴァシュタ- サキ で検索して参りました。
名前の語源、興味深く読ませていただきました。
私は最近、
吉川うたた作「ヴァシュタール寓話」というコミックを読んで、興味を持ちました。

3. Posted by himikamaru 2014年03月04日 10:46

himikamaruさま、コメントありがとうございます。
「ヴァシュタール寓話」調べてみました。
「スレドニ・ヴァシュタール」のコミカライズ、というか、独特の解釈を加えて漫画に料理してみた物語という感じでしょうか。
吉川うたたさんは名前だけしか知らないので、また機会があればぜひチェックしたいと思います。
情報ありがとうございます。

4. Posted by Bongo 2014年03月04日 19:46

この記事にコメントする

名前
URL
 
  絵文字
 
 

ページトップに戻る▲