昨日のNHKの「あさイチ」がこんな放送をやっておりまして、

●古くて新しいパワ-スポット
番組では、東京都新宿区にある「神社カフェ」を紹介しました。お茶を飲みながら神社にお参りが出来るこの神社カフェは、森の中にある神社のような雰囲気で、心が安まると、最近、女性に人気があります。
そして、ここ数年、神棚が女性の方々に売れていることを紹介しました。伝統的な形の神棚ではなく、シンプルなデザインで場所もとらず、マンションや洋風の部屋でも違和感のない神棚です
 ・・・

ちらちら見ていたものの、気になって後でネットで調べたらありました。

●神々の森神社cafe 
http://kamigaminomori.com/

「神社カフェ」といっても神社の境内あるカフェではなく、高田馬場の雑居ビルの3Fにあるのです。
出入り口に鳥居(?)があり、

↓(こちらの記事に写真がありました)

●神社カフェっていったいなんだ?な不思議スポットで占い体験「神々の森神社」。
2014.12.23 高田馬場新聞
http://babashinbun.com/0068kamigaminomori.html/

ビルやマンションのような建物では、賃貸、分譲に限らずドアの外側って共有スペ-スで、普通、このようなものは設置できないのではないか?、等と疑問を感じてしまったわけです。

そして、最大の疑問は、この「神社」のご神体は何の神様かということ。

これは私の聞き間違いかもしれませんが、「あさイチ」では、「ある北陸の神社から分祀」したようなことを言っていたような気がしたのですが、「沿革」を見ても、そのような記述はありません。

「築220年の本当の神社」とありますが、古代神道の神奈備の森が220年前にこのお社に鎮座された、とでも解釈するのでしょうか。
「心理・占いセラピーカフェ」とも書かれていますから、さすがに宗教法人ではないのでしょうけれど。

そのうち、こういうのも「ク-ル・ジャパン」、なんてことになったりして・・・

ところで、何かと疑義のもたれている「ク-ルジャパン」関連事業ですが、どんどん範囲を拡大しております。

その一つが、今年度の文化庁の新規事業「日本遺産魅力発信推進事業」。
↓これです。
日本遺産
「文化財版ク-ルジャパン」なのです。
これについては、ウィキが結構詳しいです。こんな動画↓も見てみましたが、

●「世界遺産」ならぬ「日本遺産」を始めたい(下村大臣)
https://www.youtube.com/watch?v=0MflCs88wHQ
(15分くらいから下村文科大臣が「日本遺産」に言及)
国宝、重要文化財という点をつないで面で捉えて発信していく事業を考えている。

例えば、比叡山延暦寺は世界遺産だが 年間50万人しか参拝客や観光客が来ていない。宝の持ち腐れだ。
比叡山からいろいろな仏教の宗派が生まれているというようなことに関心がある人、歴史好きな人しか行かない。
古い建物があるというだけでおしまい、ただ日本的な建物があるだけでは外国人には魅力を感じない

ある外国人から言われたのだが、自分で勉強した後で行くとものすごいスト-リ-がある。勉強すればするほど行ってみて感動がある。
そういう、現地に初めて行った外国人でもわかるような スト-リ-性をもったソフトを、本当の意味でのおもてなしですが、そういうものを作ったら世界中からリピ-タ-が行く。・・・日本遺産的なコンセプトを作ったら日本人も来る・・・

やっぱりわかりません。わかったのは、この事業が大臣の肝いりだということくらい。
それに、現地でその「スト-リ-」を理解するためには、やはり、それまでに日本の歴史だとか宗教史、美術史の知識が必要だと思うのですが。

ネットワーク型の事例として、「防御拠点・統治の象徴としての機能を果たした天守を有する近世日本の城郭建築」、「日本各地に同時期に作られた大規模な大名庭園等」なんてあげられていますが、これだと「天守閣」だとか、「大名」というものの理解が前提ではないか、一体、この事例は、「日本のお城めぐり」や「日本の著名庭園めぐり」と何が違うのか?と思うです。

要するに”日本の心霊スポット「賽の河原」伝説の地めぐり”みたいなやつの「文化遺産版」というふうに理解すれば良いのでしょうか。
また、下村大臣は、比叡山延暦寺が世界遺産になっても観光客が増えないといっていますが、もともと、文化遺産整備や世界遺産登録で観光客が増える、という因果関係は認められないそうです。
(”世界遺産登録が地域にもたらす影響”澤村明新潟大学経済学部准教授-「佐渡を世界遺産に」2007/6)

増えたように見えるところは、それ以前がほとんど観光地でなかった場合が目立つからのようです。それに「保存計画」をきちんとしなきゃいけませんから、むしろ、観光客をセ-ブするくらいの方が理にかなっているのではないでしょうか。

wikiにも書かれてますが、国交省や経産省で似たような事業があり、結局、やることと言えば、
①情報発信、人材育成事業
・日本遺産コーディネーターの配置
・多言語HP、パンフレットの作成
・ボランティア解説員の育成等
②普及啓発事業
・発表会、展覧会、ワークショップ、シンポジウムの開催
・日本遺産PRイベント(国内外)の開催
・ご当地検定の実施等
③公開活用のための整備に係る事業
・ストーリーの理解に有効なガイダンス機能の強化
・周辺環境等整備(トイレ・ベンチ、説明板の設置等)

といった事業に助成すること。(儲かるのは誰なの?)
「ボランティア解説員」の育成とありますが、例えば事例の「防御拠点・統治の象徴としての機能を果たした天守を有する近世日本の城郭建築」の「スト-リ-」を外国人に説明するには、相当高度な語学力が必要でしょうから、きちんと、その能力の代価を獲得できるようにするのが筋ではないでしょうか。

なお、この事業の平成27年度の認定希望の受付は既に終了しているそうです。


一方税金をつぎ込んだク-ルジャパン機構も意味不明な「日本文化」の売り込みに止め処がないようです。

あまりクールじゃない、クールジャパン機構がやっていること
2015年03月27日 11:26松田公太
・・・出資が決定している案件は、現在10件。残念ながら、運用が適切とは言いにくい状況です。

この10件のうち、「マレーシアにおけるクールジャパン発信の拠点となる商業施設事業」(機構からの出資9.7億円)、「中国(寧波市)におけるジャパン・エンターテイメント型の大規模商業施設事業」(同110億円)、「正規版日本アニメの海外向け動画配信およびEC事業」(同10億円)の3つは、いずれも機構の株主の事業です(三越伊勢丹ホールディングス、エイチ・ツー・オー リテイリング、バンダイナムコホールディングス)。

また、「海外におけるジャパン・チャンネル事業」(同44億円)は、機構の会長である飯島さんが取締役をつとめているスカパーの事業です・・・

http://blogos.com/article/108819/


●クールジャパン機構、KADOKAWAの海外クリエイター育成事業に4・5億円を出資へ
2015.3.30 18:30 産経新聞
日本文化を海外に売り込む官民ファンドの海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)は30日、海外でマンガやアニメなどのクリエイター育成事業を展開する「カドカワ・コンテンツ・アカデミー」(東京)に最大4億5000万円出資すると発表した。日本で不足するクリエイターを育てるとともに、日本のコンテンツに理解の深いファン層の拡大につなげる・・・

http://www.sankei.com/politics/news/150330/plt1503300037-n1.html


●美少女フィギュアに税金投入…国会でオタク論争
2014年11月01日 11時00分

http://www.tokyo-sports.co.jp/nonsec/social/328862/>


●“どぎつい”表現を含むフィギュアにクールジャパン機構が出資していいのか―維新の党・木下智彦議員・質疑書き起こし
• BLOGOS編集部2014年10月31日 13:07
http://blogos.com/article/97710/


●「クールジャパン資源を観光に活用した地域経済活性化研究会」を立ち上げました
H27/3/30 経済産業省

http://www.meti.go.jp/press/2014/03/20150330005/20150330005.html