塩漬け読書感想です。


『パリの女は産んでいる―“恋愛大国フランス”に子供が増えた理由』
『パリママの24時間 仕事・家族・自分』

 

中島さおり さんという、フランス在住の方がお書きになった
フランス女性の出産・子育て・仕事についてのエッセイです。

                     

初めて知って、非常に衝撃を受けたこと。

フランスでは女性の就業率が高く、結婚したり子育てをしながら
仕事をしている女性が(特に日本と比べると)非常に多いです。
共稼ぎ世帯(なりカップル)の割合も高く、むしろ それが多数派。
父親の産休・育休などの制度も進んでいるので、母親だけの
負担にはならない子育て+就職が可能な社会でもあります。
(だからフランスはヨーロッパの中でも出産率が高いです)。

…だから、フランスは
“ママが働きやすい社会”であると思っていました。

しかし、“夫婦揃って働くのが当たり前”の社会とは、裏を返せば
夫婦揃って働かないと生活できない世帯が多い”社会であり
働かない女は無能扱いされる可能性のある”社会でも
あるんだそうです。

そ、そうなんだ

“専業主婦”という選択肢が許されにくいということですよね。
筆者は実際に、産後 のんびりしていたら、産婦人科の先生から
「なぜ働かない?」みたいなことを言われたそうです。

(余談ですが、村上春樹さんのエッセイにも、奥さんの仕事について
聞かれた時の「期待される回答像」という話が出てきていました。
やがて哀しき外国語』の「元気な女の人たちについての考察」です)。


以上は、『…産んでいる』の方に書いてあったことです。
託児システムや養子制度についても詳しく載っていて勉強になりますし
筆者ご自身やお知り合いなど、実際のカップルの例も多くて面白いです。
日本とフランスのピルに対する考え方とか、フランスのフェミニズム運動の
歴史とか、興味深い内容が満載でした。

                     

『パリママ…』の方は、
筆者が子持ちパリジェンヌ15人にインタビューし、
その日常がインタビュイーの独白形式で綴られています。

復職の苦労話、保育園やシッターさん探しのこと、
生活のリズムについて、(フランスは離婚も多いので)両親の間を
行き来して暮らす子供の話などなど、非常〜に興味深かったです。