2006年10月

2006年10月31日

日本癌学会の市民公開講座/横浜市パシフィコ横浜(2006.9.30)

----------------------------------------------------------------------
喫煙習慣「脳の病気」/(講演者)中村正和さん『その2』
 逆に1年間禁煙すると狭心症や心筋梗塞のリスクはほぼ半減します。がんは少し
時間がかかりますが、肺がんなら禁煙10年〜15年でリスクが半分から3分の1に
なります。
 たばこを吸うと、肺からニコチンが吸収されて脳に達し、ドーパミンという快楽
物質を出す回路に作用し強い快感が得られます。これが依存をつくり出すメカニズ
ムです。依存になると、ニコチンがないと脳内物質の分泌が悪くなり、心身とも調
子が悪くなります。

 脳の大切な働きをニコチンに委ねてしまったような状態が、たばこを吸っている
人の本当の姿であり、「ニコチン依存症」なのです。
 世界保健機構(WHO)の分類でも、ニコチン依存症は、アルコールやいろいろな
薬物依存症と同様に、精神・行動障害という病気の一つとして位置づけられています。

 禁煙には薬を使ったり、専門家から指導を受けたりした方が確実にできます。喫
煙習慣は「脳の病気」です。治療を受けたほうがやめやすいのです。
 ニコチンパッチという禁煙薬剤が今年から保険適用されました。おそらく2年以
内には、飲み薬も出てきます。楽にやめられる方法もありますので、一人でも多く
の方に禁煙していただければと思います。
                (2006.10.30 朝日朝刊/特集『完』)

subaraku97313 at 23:22|Permalinkclip!医学関連 | 医学関連

日本癌学会の市民公開講座/横浜市パシフィコ横浜(2006.9.30)

----------------------------------------------------------------------
喫煙習慣「脳の病気」/(講演者)中村正和さん
 がんの原因の中で予防できる一番の大きな原因、されはたばこです。たばこには
約4千種類の化学物質が含まれており、うち約200種類が有害物質、約40種類が
発がん物質または発がんを促進する物質です。国内の喫煙者は約3千万人と言われ、
たばこが原因の死者は00年の推計で年間約11万人。その後、さらに増えてます。

 26万人の日本人を追跡調査した厚生労働省の研究結果では、男性の喉頭がんの原
因のうち、たばこが占める割合は100%近く。たばこがこの世からなくなれば、
喉頭がんの患者さんはほとんどいなくなるということです。

 たばこが原因に占める割合は、男性の肺がんで7割、食道がんが約5割、くも膜
下出血、虚血性心疾患が約3分の1。ほかに肝がん、膵臓がん、胃がんといった多
くのがんと密接に関係し、がん以外にも狭心症や心筋梗塞、肺気腫、最近では糖尿
病など、多くの病気の原因となることが分かっています。
             2006.10.30 朝日朝刊/特集『その2に続く』)

subaraku97313 at 16:54|Permalinkclip!医学関連 | 医学関連

認知症 自分らしく/進行遅らせる「予防」も『その2』

  「病気」と認識半数以下/早期発見・治療が大切
----------------------------------------------------------------------
 家族が認知症になったかもしれない場合、74%は「大したことなくても医療機関
で診断を受けさせる」と答えた。だが、「症状が進んできたら」「家族で手に負え
なくなったら」と早期受診をさせない人も計19%いた。
 早期受診させない理由は(複数回答)、「認知症ではない可能性がある」が40%
で最も多く、「年のせいで病気ではない」も25%あり、「どこの病院に行けばよい
か分からない」17%という回答もあった。

 早期発見・早期治療に結びつけるため、厚労省は今年から、地域のかかりつけ医
に対し、認知症についての研修をはじめている。
 かかりつけ医を支援したり、研修の講師役を務めたりする「サポート医」の研修
昨年から始めており、10月末現在、40都道府県・11政令指定都市に計239人の
サポート医がいる。

 認知症の診療科には、一般的には精神神経科や神経内科、もの忘れ外来、老人科
などがある。
 都道府県によっては、専門医が診断や治療の相談に応じる老人性認知症疾患セン
ターの指定を受けた医療機関もある。また、日本老年精神医学会のホームページで
は、学会で認定した専門医や専門機関を都道府県別に検索できる。
           (2006.10.29 朝日朝刊/もの忘れフォーラム『完)

subaraku97313 at 07:41|Permalinkclip!医学関連 | 医学関連

2006年10月30日

認知症 自分らしく/進行遅らせる「予防」も

  「病気」と認識半数以下/早期発見・治療が大切
----------------------------------------------------------------------
 認知症は、会話をしたり、物事を認識したり、手順を踏む作業が難しくなる「認
知障害」が時間をかけて進む病気だ。
 厚生労働省の推計(02年)では、何らかの支援や介護が必要な認知症のお年寄り
は現在約170万人。今後、団塊の世代の高齢化に伴い、2015年には250万
人、30年には353万人で10人に1人に達するとみられる。
 最も多いのがアルツハイマー病型認知症。次いで脳梗塞などによって起こる脳血
管性、レビー小体型、前頭側頭型などがある。

 現在、脳血管性やアルツハイマー型などの一部は、早期であれば治ったり、進行
を遅らせたりすることができるといわれる。早期発見・早期治療が大切だ。また、
進行を遅らせる「予防」も注目されている。

 しかし、「健康日本21推進フォーラム」(事務局・東京都中央区)が一般成人
1369人を対象に「認知症をどうとらえているか」と尋ねると(複数回答)、
「病気であると」正しく認識しているのは2人に1人の45%で、「医師に診てもら
う必要がある」も40%しかいなかった。逆に、「年をとれば誰にも起こる」と間違
った認識の人は42%もいた。
     (2006.10.29 朝日朝刊/もの忘れフォーラム『その2に続く』)

subaraku97313 at 15:43|Permalinkclip!医学関連 | 医学関連

ドコモ・KDDI「ウチが安い」/ソフトバンクの「値下げ」批判

  「他社への通話高」「広告、フェアでない」
----------------------------------------------------------------------
 携帯電話の番号持ち運び制のスタートを機に業界第3位のソフトバンクモバイル
が始めた新料金プランの広告手法に対して、NTTドコモの中村維夫社長が27日の
記者会見で「フェア(公正)かどうか疑問が残る」と批判した。KDDI(au)
も「標準的な利用者なら割高になる」と主張しており、上位2社がそろってソフト
バンクにかみついた。

 ドコモの中村社長が批判したのは、通話やメールが定額料金になるソフトバンク
の新サービスの広告。夜間は例外になるなどの制約が、小さな字になっている点を
問題視した。料金そのものも「平均的な利用者なら、ソフトバンクの定額制に負け
るプランは一つもない。追随するつもりはまったくない」と主張。同内容のサービ
スをドコモより210円安くする別プランについても、料金明細を送る手数料やネ
ット接続サービスの基本利用料がドコモの方が安く、ソフトバンクが示すような差
はつかないとしてきする。

 KDDIも27日、ソフトバンクの定額制のキャンペーン基本使用料(2880円
)でも、加入者同士の通話時間が全体の7割以上ににならない限り、auの一般的
な料金料金プランより割高になるとの分析結果を明らかにした。「ソフトバンクか
ら他社への通話料金が、auの料金より割高なため」(KDDI広報部)という。
                   (2006.10.28 朝日朝刊/経済)

subaraku97313 at 12:15|Permalinkclip!IT関連情報 | IT関連情報

「最期は自宅」/遠い現実『その6』

  家族負担に希望減/死者ピークは38年
----------------------------------------------------------------------
 自宅で最期を迎える人は、1960年ごろまでは7割以上いた。だが、その後は
減少の一途たどり、76年に病院などの医療機関と逆転、04年に自宅で亡くなった人
はわずか12.4%となった。

 一方、04年の厚生労働省の調査で、一般の人に「終末期をどこで過ごしたいか」
について訪ねたところ、6割の人が「できるだけ自宅で療養したい」と答えた。
しかし「最期まで自宅で」と希望する人は1割りにとどまった。理由として多かっ
たのは、「介護してくれる家族に負担がかかる」と「症状が急変したときの対応に
不安がある」だった。

 96年に全国で亡くなった人は年間約90万人だったが、03年に100万人を突破。
団塊世代の高齢化によって亡くなる人は今後も増え続け、ピークの2038年には
170万人に達すると見られている。
                 (2006.10.22 朝日朝刊/総合『完』)

subaraku97313 at 08:11|Permalinkclip!医学関連 | 医学関連

2006年10月29日

ウィンドウズ・ビスタ/王国維持狙い機能満載『その2』

  XP支援には期限/利用者から批判も
----------------------------------------------------------------------
 ビスタ開発の狙いには、インターネット業界の新しいライバルの攻勢に対抗する
意味がある。パソコンのOSでは圧倒的な世界シェアを握りながらも、多彩な無料
ウェブサービス展開する米グーグル、音楽管理サイトで勢いを増す米アップルコン
ピュータなどと競う分野が増えてきたからだ。事務機器としてだけでなく、娯楽機
能の向上にはそんな狙いもある。

 『切り替え促す』
XPの個人向けソフト「ホームエディション」の機能をインターネットからのダウ
ンロードで向上させるサポート期間が09年1月で終了する。
 過去には教育機関などからの要請を受け、「ウィンドウズ98」のサポート期間が
当初03年までの予定から2回延長され、今年6月まで延びた例もある。ただ、「ウ
ィンドウズの新製品投入サイクルには自信がある」と強気なMSは、今回はビスタ
への切り替えを促すために、サポート期間の延長は予定していない。

 開発の遅れで発売が年内から来年にずれ込んだことで、年末の書き入れ時にヒス
タ搭載バソコンを投入できないパソコン各社からは、「発売が年内に間に合ってい
れば....」(大手メーカー)と恨み節も。格安な価格でXPからビスタに切り替え
るキャンペーンで買い控えを防ごうと懸命だ。

 大手メーカーの多くはXPの主力「ホームエディション」からビスタの主力「ホ
ームプレミアム」への切り替え価格を税込み1万4800円としたが、送料や雑費
の数千円だけで交換するメーカーもある。
 ただ現行のパソコンでビスタを使うには、メモリーが1ギガバイと必要など一定
の条件がつく。利用者にとっては変え買え時期を探る悩ましさが残りそうだ。
                 (2006.10.27 朝日朝刊/経済『完』)


subaraku97313 at 17:29|Permalinkclip!IT関連情報 | IT関連情報

ウィンドウズ・ビスタ/王国維持狙い機能満載

  XP支援には期限/利用者から批判も
----------------------------------------------------------------------
 ソフト業界の王者、米マイクロソフト(MS)が威信をかけて、新基本ソフト(
OS)「ウィンドウズ・ビスタ」を発売する。台頭するライバルを意識し、安全対
策や娯楽などの機能を満載して「ウィンドウズ王国」を維持しようと狙う。ただ、
ビスタ戦略の一環として、現行OS「ウィンドウズXP」の個人利用者向けのサ
ポート期間を09年1月で終了することには、不便を強いられる利用者から批判の声
が高まっている。

 ビスタはブロードバンド(高速大容量通信)で常時インターネット接続をする利
用を前提として「使いやすさ」「安全性」に配慮した。26日に価格を記者発表した
同社日本法人ウィンドウズ本部長のジェイ・ジェイミソン氏は「デジタル生活を大
きく変える製品」と誇った。

 『立体的に表示』
例えば、複数開いたウインドー(画面)を立体的に表示したり、後ろが透けて見え
るようにしたりと見やすさを増した。スタートメニューには検索キーワードの入力
欄を置き、パソコン内の情報を素早く検索できる。誤って消去したデータを復元で
きる機能も設けた。個人情報を盗もうとするフィッシングサイトを見つけると、利
用者が先に進まないように画面で警告してくれる。

 さらに、パソコンで映像を見たり音楽を聴いたりするために、再生・編集ソフト
の能力を上げた。パソコンによってはリモコン操作も可能だ。
            (2006.10.27 朝日朝刊/経済『その2に続く』)

subaraku97313 at 13:59|Permalinkclip!IT関連情報 | IT関連情報

「最期は自宅」/遠い現実『その5』

  手厚い診療報酬 請求には二の足
----------------------------------------------------------------------
 一人の医師では対応が難しいため、いくつかの診療所が協力して夜間や休日の連
絡や往診にあたっているところもある。看護や介護との連携も課題だ。
 支援診療所の届け出は書類さえ整っていればいいが、連携先の医療期間や訪問看
護ステーションの記載が必要だ。

 「迷惑はかけないから、おたくの名前を書かせてほしい」
東京23区内の訪問看護ステーションの所長は、知らない医師から「名義貸し」の依
頼を受けた。だが、所長は断った。
 「迷惑をかけないと言われても、突然、訪問に行ってほしいと言われたら.....。
どんな病気で、どういう状態の患者か分からないと、きちんと対応できない」と話
す。

 医師4人で在宅診療を主体にする千葉県松戸市のあおぞら診療所の川越正平医師
は、「在宅医療は、地域という病棟に転院するのと同じ。病院と診療所、看護師、
ケアマネージャーらが、チームで取り組める仕組みにしなければ広がらない」と見
ている。
            (2006.10.22 朝日朝刊/総合『その6に続く』)

subaraku97313 at 07:19|Permalinkclip!医学関連 | 医学関連

2006年10月28日

肺がんCT検診で10年後生存率9割

  国際チーム調査で判明
----------------------------------------------------------------------
 CT(コンピューター断層撮影)による肺がん検診を受け、早期の段階で見つか
り、治療した人の10年後の生存率が約9割にのぼることが、日本を含む国際チーム
による大規模調査で分かり、26日付の米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・
オブ・メディシンに掲載された。CT検診の有効性をめぐる議論が活発化しそうだ。

 93年から05年の間にCTで検診を受けた日米欧などの3万1千人あまりを調べた。
日本人では、JA長野厚生連安曇野総合病院(長野県池田町)で人間ドックを受診
した約6千人が対象になった。
 その結果、484人に肺がん見つかり、うち85%は早期段階の「1期」と判断さ
れた。このうち、診断から1カ月以内に手術を受けた患者の10年生存率は92%だっ
たという。一般的に、1期で見つかった肺がん患者は、5年生存率でも70%ほどと
されている。

 CT検診は胸部X線を使う従来の検診よりも、小さながんを発見できる。一方、
結果的に、ただちに治療する必要のないがんが見つかってしまう例なども指摘され
ておりCT検診が必ずしも有効化どうか、まだ結論は出ていない。
                    (2006.10.27 朝日朝刊/総合)

subaraku97313 at 16:41|Permalinkclip!医学関連 | 医学関連