日本テーラワーダ仏教協会機関紙の『パティパダー』では2018年の4月から「巻頭法話」でサンユッタ・ニカーヤ(相応部経典)が紹介されております。
ここでは、サンユッタ・ニカーヤ全体の構成と参考書籍についてご説明いたします。

【サンユッタ・ニカーヤ全体の構成について】

サンユッタ・ニカーヤは以下の五つのセクション・篇に分かれています。 

①有偈篇 ②因縁篇 ③蘊篇 ④六処篇 ⑤大篇

各篇はまた章ごとに分かれており、①有偈篇は

⑴天相応 ⑵天子相応 ⑶コーサラ相応 ⑷悪魔相応 ⑸比丘尼相応
⑹梵天相応 ⑺バラモン相応 ⑻ワンギーサ相応 ⑼林相応 ⑽ヤッカ相応 (11)サッカ相応

に分かれています。
有偈篇全十一相応の共通点は、ブッダの言葉が偈(ガータ、詩)にまとめられていたり、偈として説かれていることです。
誰かが釈尊に質問するときも、質問は偈になっています。
なお、各相応は更に章(集成)に分かれており、⑴天相応は

1.葦 2.歓喜 3.剣 4.サトゥラパ群神 5.燃焼
6.老い 7.征服 8.切断して

の八つに分かれています。葦の章には10のお経が収録されています。
ここまでをまとめますと・・・

篇(集vagga)【有偈篇など五篇】

 →相応(集成saṃyutta)【有偈篇は天相応など十一相応】

 →章(vagga)【天相応は葦など八章】

 →経(sutta)【葦の章は十経】

となります(^^;)。
葦の章は

1.度暴流経 2.解脱経 3.導引経 4.「過行く」経 5.「どれだけ断つか」経
6.覚醒経 7.不洞察経 8.迷乱経 9.求慢経 10.森林経

となります。巻頭法話では、4月が1.度暴流経、6月が2.解脱経、7月が3.導引経、8月が4.「過行く」経、9月が5.「どれだけ断つか」経となり、2018年10月時点では 6.覚醒経 となります。

【参考書籍について】

サンユッタ・ニカーヤについては以下のテキスト・書籍が入手しやすいと思います。
  • 片山一良先生の訳出テキスト(大蔵出版)
  • 中村元先生の「神々との対話」「悪魔との対話」(有偈篇のみ、岩波文庫)
「神々との対話」には⑴天相応から⑶コーサラ相応まで、「悪魔との対話」には⑷悪魔相応から(11)サッカ相応が収録されています。
ただし、「⑴天相応」が「第一篇神々についての集成」、「⑵天子相応」が「第二篇〈神の子〉たち」となるなど訳文がここで紹介したものとは異なる場合があるのでご注意ください。