ISO14001全般

2009年05月19日

最近は流石にそーゆーのは無くなったんですが。チョット前に工場に来る営業マンの新製品の売り文句として流行ったのが、
「当製品はISO14001に適合しています」
とか、
「ISO14001に最適」
「ISO14001取得のために、または維持改善として」
とゆーものです。

「ウチの著しい環境側面とは無縁なのだが」という問題はさておきまして。まぁ、大抵は新種のバクテリアがどーの、とか・・そんなモンなんですがね。これが一昔前でしたら「この新製品はト○タが採用したんですよ!」というのが常套句でして。どれもこれも「○ヨタ御用達」状態でしたね。全部ホントだったら、トヨ○はどれだけダボハゼなのかと。

それにしても、ISO140001をEMSと読み代えれば、その製品を改善用アイテムだという取り方も出来なくはないとしても。
「当製品はISO14001に適合しています」
は、流石になかろうと。営業マンは至極マジメに語ってくれるんですが、面と向かって聞いたときには、失礼ながら思わず吹いてしまった。随分怪訝な顔をされたが。「いや、ISOって言ったって14001は別にネジとかの規格じゃないから」と言いたいのを、ぐっと堪えて「・・そうですか」と聞き流しましたけど。
・・・だって、本人は信じきってる様子だし。そんな処で議論をブッても時間の無駄ってもので。
しかしながら、どう信じてみた処で例えそれがISO14001でなくともエコアクションでもKESであったとしても、"環境マネジメントシステム規格"は仕事のやり方に関する仕様書であって、"製品"を認証しているワケではない・・

と思っていた、というか信じていたのですが。いや・・案外そうとも言えないようでして。

今年の4月に環境省が、「エコアクションの画一的な取り組みについて」という声明を出して、関係者を処分を発表したんですよね。
ようするに、エコアに登録していた組織のいくつかが、その環境方針から目標に至るまで、まるっきりのコピペだったというお話で。
私も興味があったので、エコアのサイトに出掛けて問題になった自動車整備業の環境報告書を幾つか閲覧させてもらったのですが・・・成るほど、確かにこれはコピペですわ。(問題になったのであれば、例え一時的にでもHP上から削除すればいいのに・・と思うのだが、或いは見せしめの刑なのかも)

なんでも特定の審査人とコンサルがコンビを組んで、このエコア認証の大量生産を図ったとか。いや、萌絵師界の判子職人として有名な西又葵も真っ青のコピペ振りで。因みに西又氏の描く女性像は、髪型と服装が違うだけで、顔の、特に目元はどのキャラも全く同じという特徴があるそうですわ。それと同じで会社名や組織構成が違うだけで一番大事な会社方針や目標値が、どれもこれも同じ顔・・・
そりゃ、環境省も怒りますわな。「ダメだ、こりゃ」では済みませんよね。

でも、しかし。
こーゆー事件というか、事例は何も今回のエコアに限った話ではなく、過去にはISO14001でも「当社の持つ"統一システム"を採用して貰えれば、御社にシステム構築のご負担をお掛けすることはありません」という謳い文句で営業していた認証機関もあったように記憶していますし、ソースが某巨大掲示板なので本当かどうか知りませんが、KESでもコンサルが持ち込んだマニュアルに会社名と組織体系を代入して「はい認証」という事案があったそうで。その時はコンサルのマニュアルを参考に色々とアレンジしてみたら、そのコンサルから「これでは適合性を審査できないから、私の渡したヤツをまるっとコピーして」と強要されたとか。アホみたいな話ですが。
それにISO14001でも、大きな本屋に行けば「文例集」なんていくらでもあるので、同僚の友人が環境の事務局を拝命した折には「それ」でもって難なく認証をとった、という話も聞きます。

と、いうことは。あえて乱暴に言ってしまえば事の是非はともかくとして、それぞれの認証機関は、問題となった組織の環境マネジメントシステムを認証したのではなく、コンサルタントが用意した「テンプレート」という"製品"を認証した・・と。言い換えることが出来るのではなかろうかと。
建前はともかくとして実態としてそうならば、「マネジメントシステム審査は製品を認証しない」とは言い切れないということに・・・困ったことです。

今回の件で環境省としてはメンツがツブれたと、随分ご立腹の様子ではありますが。じゃぁ組織の側はどうなのか、と。
確かに、苦労して規程を整備した末に「・・汚染の予防という言葉がありませんねぇ・・是正処置お願いします」なんて言われたらタマらないでしょうから、「間違いなく"審査"を通るシステムがあれば、それをそのまま買った方が早いじゃん」となる気持ちもわかりますがね。
・・・でもねぇ。大量生産の既製品ってヤツはお手軽だけど、長持ちしないから。
そーゆーのは最初はいいとしても、すぐに煮詰まってしまって、デカい工場でありながら「コピー用紙は裏紙を使う」なんてのが堂々と環境実施計画に乗ってくるんですよね。 そうした企業は大概、3年目ぐらいから辛くなるのが相場だそうです。

件の自動車整備業者なんですが。
目標を読むと、何処も同じように「エンジン洗浄の台数向上○%」という勇ましい文字が躍ってますがね。ま、コピペですから当然なんですが。
でも、お守りが大変だと思いますよ。確かに(バルブや潤滑回路を洗浄する)エンジン洗浄は昨年、グリーン購入法の対象に追加指定されたいわゆる「エコ」ですが、無理やり洗浄をして効果があるクルマは、ホンの一握りだというウワサも。つまり余程整備不良か古い車でないと、効果は極めて薄い・・・とか。となると、そんな期待するほど実績が伸びるとは思えませんね。多分それが狙いだったと推察するんですが。
ということは、この100年に1度の大不況下にあって、エンジン洗浄の実績も、そんなに伸び代があるとは思えんし・・・どーすんだろ、「目標の未達」の処置。WEBで公開されてる以上、今更は後には引けんだろーしなぁ。
"一部の審査人とコンサル"に踊られさたことに後悔するんだろうな、きっと。

最近、営業マンの決まり文句は「省エネ法改正に対応します」ですわ。もう、こんなんばっかし。
余計なお世話やて、ホンマ。


2009年05月15日

和歌山市が、ISO14001の認証を返上するとか。
曰く「紙や認証の経費がかさむ」ので「今後は組織に見合った簡易的なEMSを構築する」のだそうです。
これに関しては、アチコチのブログで「紙が増えるのが環境ISOか?」という疑問も出ているのを見かけました。

勿論、必要な「紙」もあります。ただ、それも今は電子データ化される傾向にありますし、ISO14001でも電子媒体を認めてますしね。
では、一体誰がそんなに「紙」を必要とするのか。それは「審査員」様なんですわ。
昔L●JのM講師が「教育記録?あぁ、審査員に見せるだけのヤツね」と言っておられましたが。そうした「審査のため」だけの紙が・・・非常にムダだと。

何処の認証機関においても「組織に役立つ審査をします」とCMしているハズでして。私は「指導」というのは「手を引っ張る」ものだと思っていたのですが、何故か実際の審査では逆に、組織の「足を引っ張る」指導をしていくんですよねぇ・・いや、実に不思議だ。
今日はそうした話のうち、私が実際に体験したものなんですが。

その1 そもそも、態度がイナバウアー
「審査員が組織側から接待を受けるのはダメ」という当たり前の話が徹底されるようになってから、食事だの酒だとゆー話は流石に無くなったものの、態度のデカいのは中々と直らないようで。「先生」と一般的に呼称されるせいか、審査員という職業を医者か弁護士と同格に考えておられるのかも。完全に上から目線でありまして。
例えば、工場間を移動する車に会社のライトバンを持ち出したら「・・・こんなヒドいクルマに乗せられたことはない」と悪態をついたり、出されたお茶に「・・このお茶マズいねぇ・・粉茶?」とクレームをつける等。果ては、初対面の組織側担当者に「おい、○○!お前さぁ・・」と呼び捨て&タメ口たたくヤツもおりました。
又はISOの審査中でありながら、環境省のエ○アクション21の宣伝をしていくので不思議に思ったら、副業でそちらの審査人も兼ねていた(公開されてますからね)とか。2つともやる馬鹿は居ないから、乗り換えろ、と言いたかったのかも。んなもん、ガス屋がオール電化の宣伝をするようなモンで、認証機関に対する背信行為ではないかと・・・
背信行為、と言えば「ここだけの話」と他社の話をしだしたり、他社の審査議事録データを「これ、プリントアウトして」と頼まれたこともあります。守秘義務って一体・・・

その2 要求事項を創作してしまう
環境側面とかの要求事項をカン違いするぐらいなら兎も角として(いや、それもOUTだが)勝手に要求事項を作り始めるから困ったものだ。

「環境方針は出入業者の全てに配布し、同意を頂く必要があります」
・・・って他人に自分の好き嫌いを押し付けるのか・・? 方針はあくまで、自己のEMSの範囲についてのみ有効のハズだが。内政干渉を推奨するあたり、この人はサヨなのかも知れない。

「ISOはサイトを重視していますから、環境実施計画は工場単位が必要です」
・・・いや、そんな話は初めて聞いたが・・規格本を太陽に透かしたり炙り出しにすると、それが読めるとか・・? 規格には部門とか階層、という文言はあるが、サイト単位という言葉は何処にもはない。重視している、というくらいなら「著しい環境側面」のように、沢山でてきてもいいようなものだが。

「”自分の仕事に伴う著しい環境側面は”の -自分- は -全員- と読替えることができますよね」
・・集団生活で有名なヤマギシでは、下着にすら個人用という概念はないと聞きますが・・そーゆー話でしょうか? これには唖然としました。全員が意識を共有・・・したとしても、それでは指示が曖昧になりますよね。管理者の仕事はラインの人間に仕事内容を噛み砕いて指示することです。精神論だけではB29は撃墜できませんよ。

「影響を及ぼすことが出来る範囲が明確でありません」
・・・風が吹くと桶屋は儲かりますが、材木屋は対象外です・・てか? 言うまでもないかも知れませんが影響を及ぼす云々は「範囲」ではなく「環境側面」です。

※もはや「有益な側面」については、論じる気にもならない。

その3 余計な仕事を押し付ける
「オレ様の言葉を有り難く受入れて役立てよ」というヤツです。大きなお世話です。

「芝生に撒く除草剤について、著しい環境側面として登録してください」
・・タンポポやスギナは当社の従業員ではありません。・・・としか言いようがない。それとも、前天皇陛下のように「雑草という名の草はない」という素晴らしい思想の持ち主なのかも知れませんが。

「燃料電池の開発に力を注ぐべきです」
・・・作ったら例え1台が100億円でも買ってくれますかね?(開発費としてはそれでも安いか?)何ゆえ一介の審査会社の委託社員ごときが、組織の企業戦略に口を出す権利があるのかと。お前、燃料電池って言いたいだけだろうと、小1時間問い詰めてやりたい。後になって「アレはオレ様がだな・・ry)」の類でしょうね。

「TPMや品質改善も環境活動として捕らえるべきです。でないとエネルギーの利用などが無制限になります」
・・・当社では購入したエネルギーが生産性向上や品質向上のために使ってもらえれば、それが本望だと思ってますが、それが何か? 温暖化教の信者ってヤツは困ったモンです。

「社員の通勤車両について側面調査をしていないのは、対象範囲を不当に狭くしています。エコ自動車通勤の優遇を考えるべきだと思います」
・・・スズ○かト○タに審査を依頼した覚えはありませんが・・ちなみに、私の姉が通園用に使用している軽ワゴンはATの上に渋滞する中をストップ&ゴーの繰り返しなので660ccのクセに8.5km/Lしか走りません。私の通勤用の古GT車は2000ccですが、基本的に2000回転でシフトアップしますので、10.5km/Lで走ります。問題はどんなクルマか、ではなくて「普段、どーゆー走り方をするか」なんです。エコな機械を買えばエコになる、と短絡的に考えるひとが、ビリーのDVDやアブトロニ○スにハマるんでしょうね。・・そんなことよりビールを控えろって。

前述した和歌山の件について「ISOの規格を考えた人は紙のムダについてどう考えているのか」とブログで書いておられる方が見えたので、「紙を見せろというのはISOではなく、審査員です」とコメントしたら「つまり、規格を使う側の問題ということですね」と返信がありました。ま、そのとおりだと思います。

我々組織の側は、仕事から規格へのアプローチを図りますが、(困ったチャン)審査員にとってはISOの規格そのものが仕事なんですよね。そのあたりの意識の違いが、こーゆーすれ違いを生むのではないかと、考えるワケです。


2009年05月02日

ウチの会社で14001を取得しろという話になったとき、何故か私が最初に内部監査員の研修を受けることになった。ヒマそうに見えたからだろう、多分。その時はもう、ISOも14001も何も知らない状態で行ったから、ただただ、先生の仰ることを拝聴するのみでしたけど。あの時はまだウチのグループ会社も14001を始めたばかりで、内部監査員も全然不足していたから、研修も100名くらいが一堂に会していたと思う。
その研修のときに、講師のM氏が「私が最初に14001の話を聞いて直感したのは”これは儲かるな”ということでした。」と仰せで。「何故ならば省エネや省資源、廃棄物といった環境に関わるコストの低減が図れるんだから。例えば、ISO9000(に基づくシステム)では”エアーは何Mpa以上”としか規定しないことが多い。でもそれだと品質は守れるだろうが、エネルギーコストに関しては無制限になる。だから14001だ。14001は上限を定めるから組織は儲かることになるのだ」と。

その後、ウチの会社も無事に?ISO14001の認証を取得したんですが・・・一昨年、工業団地の組合から「組合の中でも14001を検討している企業が沢山ある。団地としても環境管理推進の一環として奨励したいので、是非一度、体験報告を会合の席で発表して欲しい」と依頼がありまして。ま、当たり障りのないところで色々とお話をしました。
で、発表の終わりに「・・何か質問は?」との司会者の問いに対して、「弊社も14001を検討しています。コンサルタントさんは”ISOをやると環境改善が進んでコスト低減になりますよ”と言われるのですが、御社はどうでした?」という質問が。
特に事前に想定問答を作っていたワケでは無かったのですが、私がとっさに出した回答は
「それは逆だと思います」でしたね。
「環境に関するコスト改善や公害管理というものが下支えになって、ISO14001の環境管理システムが成り立つのであって、ISOのシテスムがそれらを提供してくれる訳ではないと思います」って答えときました(営業妨害になるかな)。例えば、ダイエットってヤツは本を買ったりビリーのDVDを見たりモヤシを食べたりしても、それだけでは効果がないですわな。ちゃんと効果を出そうとしたら、摂取するエネルギー量と消費するエネルギー量のバランスを見直さないといけないんですわ。そしたら別に本やDVDやモヤシなんて不要なワケでね。つまりISOを認証しようがしまいが、コスト低減の努力はそれとは別にやらないとダメだってコトです。
実際の話、別にISO云々という以前からウチではエネルギーや廃棄物のコスト低減というのは「経費」という観点からずっと昔から改善対象でしたし、廃棄物の分別管理にしても埋立コストの上昇と、市の処分場が「事業所から出る廃プラについては、例えお菓子の袋でも産廃とみなす」と受け入れ拒否をしたために、やむを得ずに大幅見直しを断行したワケで。いや〜あの時は工場中から嫌われたな・・なので別にISOだからと改善が進んだことは無かったですね。まぁ、「ISOで必要です」という錦の御旗で色々と投資が進んだのは事実ですが・・・

で、なんですが。
そもそもISO14001では序文で「環境パフォーマンスを保証しない」ことになっています。するとですよ、M氏の「ISO14001は儲かる」というは・・・?
う〜ん・・ひょっとして、アレは「自分がコンサルタント業務で」儲かる、という意味だったかな?
でもなぁ・・・この前の内部監査員研修は参加予定者がゼンゼン集まらなかったって、本社の事務局が嘆いてたし。

自動車教習所に行ったからといって、運転免許や技術が習得できるのではありません。結局のところ、自分で勉強して自分で運転を覚えるしかないんです。ま、ホントにISO14001が「儲かる規格」であるのならば、認証件数が減少したりはしないでしょうね。世の中は不景気なんですから、経費の低減は何処でも至上命題でしょうし・・・



2009年05月01日

少し前になりますが。H18年3月5日の朝日新聞(天声人語)にNYタイムズ紙に紹介された、日本の地域に根ざした地球温暖化対策の事例として、次の話が出ていたそうです。

「徳島県の上坂町役場では、地球温暖化の原因となるCO2の排出を少しでも減らすために、酷寒の日を除いて真冬でも暖房をほとんど使用せず、その替わりに厚着をしてしのぐのだとか。」

何処までをして酷寒というか知りませんが、いくら厚着をすると言っても限界があるってもので。中で働く人達はそーとー厳しいんじゃないでしょうか・・風邪をひかなきゃぁいいんですが。NYタイムズ紙の論調は、日本ではこんな片田舎でさえも温暖化対策に献身的であるにも関わらず、ホワイトハウスは何をしているのだ-という感じだったそうです。

さて。
へそ曲がりな私は、この実に献身的な対策が、どれだけの効果を挙げることができるのか。考えてみることにしたんですよ。
まず、直接の目的である温暖化対策ですが、これの効果を数字で出すのは非常に困難です。何故なら、CO2がどれだけの割合で温暖化に寄与しているのか、正確なことは誰にも把握できていないからです。
であれば、次なる指標は「エネルギー使用量の削減」です。日本が1年間に消費する総エネルギー量からみて、この活動がどれだけの割合に値するのか、という考察です。つまり、本来は日本全体が1年間で消費する筈だったエネルギー燃料をどれだけ延命できるのか、という試算です。(面倒でしたら、結果↓だけ見て下さって結構です)
詳細なデータがないので、想像で補うしかないのですが、「役場」というからには、それほど大きな面積はないと見ました。仮に200m2とします。そして、暖房に掛ける熱量をm2あたり200kcalとします。すると時間あたりの熱量は40000kcaになります。これをkw換算すると1/860ですから46.5kwになります。この暖房器具が(一般的に高効率だとされている)ヒートポンプ式のエアコンだったとして、必要電力を1/2.8とします。すると16.6kw/hです。このエアコンを1日10時間、月22日、年6ヶ月、稼働率70%で稼動させたとすると、15349kwh/年になります。これを原油換算(係数0.254)すると3898.6リットルになります。おぉ、結構ありますね。
片や、日本が1年間に輸入する総エネルギー量は原油換算で240000000キロリットルだそうです(データは古いかも知れません)。で、この比率が「1年」という時間にしてどれだけになるのか。計算をすると・・・・

「約0.5秒間相当」

という結果になりました。上坂町役場の皆様、大変ご苦労さまでした。皆様の「労働環境と健康保護の抑制」という尊い犠牲によって、私たち日本人は0.5秒という貴重な時間を手に・・・・・もう、馬鹿らしいとしか・・・あまりにも投資対効果が悪すぎませんか?フツーの企業なら絶対にやりませんよ。こんな低効率な省エネ活動。

この活動の問題点は単に効率の悪さや健康問題だけではありません。その他にも「仕事がはかどらない」という根本的な、というか本末転倒な課題があります。
それと実に懸念されるのが「環境エリート意識」という問題です。こうした自己犠牲を払うことで「私たちは地球市民(笑)として立派に責務を果たしているのだ」と錯誤することで、本当にやるべきことが見えていないのではないか、と。役場はあくまで地域の組織ですわ。ならば、まずに考えるのは地域の環境保護でしょうに。もっと他に地域のためになる、地域の人に喜ばれる活動があるんじゃないでしょうかね?地域サービスのために日々働いておられる職員の皆様に報いるどころか逆にムチャな犠牲を強いるような組織方針で、地域に目が向いているとは私にはとても思えないんですが。
こーゆー意識は新興宗教みたいなものでして「私は素晴らしい教義を掲げるゴア教祖の環境保護教に入信している。よって、私は素晴らしい人間なのだ」という自己陶酔を起こすことで、「だから私のすることは全て正しい」と錯覚し、周りが見えなくなることで、逆にその人の分に見合った本当に必要なことが出来なくなってしまうと。居ますねぇ、こーゆー人。
こーした「カン違い環境保護論者」が新聞に投稿をしているのをタマに見かけますがね。大したことをしているワケでもないのに、「我こそが正義である」と声高に叫ぶアレです。でもってそうした投稿は得てして「・・私たちは地球環境保護に出来ることをもっと考える必要がある」で結語するんですよね。・・・だから、その”いい考え”ってものを聞かせろって。問いかけだけなら誰にだって出来るわ。

「全員が環境意識を持ち・・」と言えば聞こえはいかも知れません。でもね、本気で温暖化を防止(出来るのかどうか知りませんが)したり、原油の延命を図りたいのであれば、生活様式そのものを変えないと、どーにもなりませんし、そもそも中国や米国、インドがもっと本気を出さないと日本が苦労した分を全て彼らが吸い取ってしまうワケですから、日本の細かい活動なんか国際的には何の意味もないんです。
そんなコップで海水を掬うような話をしても仕方のないことなんですよ。そんなことよりも「ビニールゴミを捨てる場所が無いから買い物にはマイバックを持っていけ。イヤなら1枚5円で買え」といった方が遥かに現実的で効果的なワケで。

ちなみに。
上坂町の節エネ活動を礼賛したNYタイムズ紙、それにお追従した朝日新聞、それを絶賛した某経営コンサルタント殿、または「例え0.5秒といえど充分に価値がある」とお考えの皆様にお聞きしたいのですが。皆様の会社や事務所と各自のご自宅なんですがね、とーぜん、核兵器にも匹敵するような恐ろしき現代兵器・地球温暖化の原因たる「エアコン」やら「ファンヒーター」なぞという空調用家庭電化製品は・・・・

ほ・と・ん・ど・使っ・て・ま・せ・ん・よ・ね ?

はは・・まさかね。当然ですよね、当然。 あれ?どうかされましたか?
・・・・「全員が環境意識を共有する」ってのは「そういう事」なんですよ。

2009年04月27日

ウチの工場がISO14001の認証を取得した2005年ころのブームはまだ「環境側面をどこまで把握しているか」でした。それが次の年くらいには「有益な側面を抽出しているのか」にかわり、あちこちで偽装問題が出てくると「順法確認」が流行りまして・・でもって次なるブームは「有効性の評価」のようです。
IAFの総会でも、このテーマは取り上げられておりますし、何故か経済産業省からも「認証機関はパフォーマンスの度合いを見てシステムの有効性を判断しろ」とお達しが出ております。つまり、数字が悪い組織は不適合であるぞよと。・・いまいち意味が分かりませんが。

さて。ウチの14001/9001の認証をしてくれている認証機関でも、お上のご意向を受けて、審査規定に「システムの有効性を確認する」という改訂をしたとの通知が入りまして。やって来た審査規定文書を見たらホントにそのまんま「・・システムの有効性を確認します」とだけ書いてある。でもって、いざ審査になると「・・・えー・・・審査では”システムの有効性を見よ”と言われておりまして・・御社は原単位も改善されてますし、廃棄物の量も減ってますから・・まぁ、「有効である」としておきます」とさ。なんじゃそりゃ。
ツッコミ処が多すぎてアレなんですが、ようするに「有効性」という言葉だけが”一人歩き”を始めてしまい、何が「有効」なのかが置去りになってるんですわ。認証機関も認証機関で上から「システムの有効性をみよ」と言われて、そのまま咀嚼せずに審査員にスルーパスするもんだから、審査の現場でも何をどうして良いのやら、判断に困るんですよね。
まぁそもそも、ISO14001では、その序文からしてパフォーマンスの向上を保証していませんしね。
もしも単純に数字の改善のみを適合、とするならば、何も面倒くさく逐条審査なんぞ受審しなくとも、古くなった機械を片っ端から順に更新していけば、それだけで充分に1%程度の省エネ成果は上がりそうなものでしてね。それが一番簡単な方法ですわ。

しかしながら。
少し話しは飛ぶかも知れませんが、規格にある「環境実施計画」の事ですわ。以前の審査で部門の計画書に「エアコンフィルターの清掃」と書いてあるのを審査員が見咎めましてね。「環境実施計画は改善を書くものだから、こんなことを書いちゃぁいかん」と”ご指導”を受けました。それは「運用管理」だと仰せでして。
でもね。私の意見はちーと、違うんですわ。
省エネってモンは何か余程大きな改善でもしない限り、年に数十%も改善されるなんて事はあり得ないんですよ。年数%の改善がやっとですわ。しかも何か改善をしたとして、それがそのまま全体の数値として反映されるか、と言えばそうはいきません。何故なら1%の改善よりも99%の「既存」の方が99倍も影響力が大きいからです。つまり多大な工数と資金を掛けて1%を改善しても、残り99%がいい加減になってしまえば、99が100や105になることだってあるんです。そしたら1%なんてアッという間に消え去ってしまうんですわ。
規格には「・・目的、目標を達成するために」とありますけど。1%の改善を1%として反映させるには、残りの99%の管理が確実であることが前提であり、不可欠なんです。で、あればそれが「運用管理」であろうが無かろうが、エネルギーの使用に不確定要素として重要な影響を及ぼす行為については、その実施の状況をちゃんと管理してやる必要があるハズなんです。運用管理として「やることにした」のでなく「やっているのか否か」を確認しないとダメなんです。そのために環境実施計画書を利用して何が悪いのか、私にゃぁ理解できないので、「センセイはあぁ言ってたけど、次年度はどうする?」と部門の担当から聞かれたときに「・・・そのままでいいよ。アレは必要だから」と答えておきました。それに規格の趣旨の何処にも「環境実施計画は改善計画だけに限定する」とされちゃぁいませんしね。

話を元に戻しますと。
組織がパフォーマンスを上げるためには、単に改善が進んだかとか、計画に遅滞がないかとかいうだけでなく、「既存の99%」が今現在も、そしてこれから先も確実であるか否かが、非常に重要であると思うんですよ。何せ、そっちの方がデカいんですから。
そして、それこそが、その組織の環境管理システムが真に「有効」に機能しているかが鍵になるワケで。
蛍光灯を例にとるなら、点灯時間が決められていてチャンと守られているか。担当は決められているのか。責任者は確認しているのか。定期清掃と照度測定はされているか。定期交換はなされているのか。そうした内容は担当者に伝達されているか。省エネタイプの蛍光灯は検討されているか・・等々。
それらが一本の線として繋がっているのが「システムが有効である」ことだと私は勝手に解釈してるんですがねぇ・・でもって、その線が太いのか細いのかが「有効”性”」ではないかと。つまり、いわゆるひとつの”プロセス・アプローチ”ってヤツですわ。
IAFの21回総会のpdf文書でも「審査の有効性」について、”審査員の力量”としてプロセスアプローチの文言が見てとれます。それはこういう意味ではないかと。私はそう思います。何かひとつ著しい環境側面を例にとって、川上から川下までの流れがスムーズに流れているかどうかを確認し、蛇行したりネックになっている部分が無いかを見るということ。でもって無理やムダが出ているところがあれば、規格の条項を使って不適合を指摘する。システムの有効性評価とは、本来そういう事ではないのかと。

ま、ただ「目的とは長期目標のことで・・」と仰せの審査員様にそれが出来るかどうかってぇのは・・