ダン・ヘンダーソンにまさかの敗戦を喫し、3連敗中のエメリヤーエンコ・ヒョードル。いよいよ「引退」の二文字が現実味を帯びてきました。
私の周りでも引退を薦める声が圧倒的。ヒョードル最強時代を目の当たりにしてきたファンとしては、これ以上傷つく姿を見たくないというのが正直な感想なのでしょう。かく言う私もその1人。
それでも本人がボロボロになっても復活に拘るというのならそれもまたよし。目を逸らさずに、皇帝の決断を見守りたいと思います。

さて、どんな決断をしても、いずれやってくる引退の時。ひっそりと一線から退くのもヒョードルらしい気はしますが、やっぱり最強時代を築いてきたのに相応しい引退の場を用意してほしい。
そんなわけで今回は久しぶりに妄想ネタ。ヒョードルの引退試合に相応しい相手を考えてみたいと思います。


■ミルコ・クロコップ
ヒョードル絶頂期はミルコ抜きでは語れない。引っ張って引っ張って引っ張った末に実現した両者の対決のクライマックス感たらなかったなぁ。
あの時と比べたら悲しくなりますが、ヒョードルと同じようにボロボロになりながらもミルコも現役に拘っているのも何かの因縁。栄光も挫折も味わった二人にしか出来ない試合や空間がきっとあるはずです。
哀愁が漂い過ぎていて、まるで映画のワンシーン。当時を知るファンは、いろんな意味で涙なしでは見れないでしょう。じっくりと噛み締めたい一戦です。


■アントニオ"ホドリゴ"ノゲイラ
ヒョードル、ミルコと同じくPRIDE3強時代を彩ってきたノゲイラ。ヒョードルとは3度に渡ってジリジリした神経戦を繰り広げてきたライバルと言っていいでしょう。そんなノゲイラも引退の瀬戸際。ミルコと同様にPRIDE時代の象徴同士が引退を背にして戦う事で、古き良き時代に終止符を打てるのではないかなと。
そう言えば、ヒョードルの師匠だったヴォルク・ハンがノゲイラに送った「狼からの手紙」なんていう泣かせるエピソードもありましたね。あれからもう10年。格闘技の世界は確実に動いている。


■アリスター・オーフレイム
スポーツの世界で一番強く世代交代を印象づけられるのが、勢いのある若手がベテランを飲み込んで引退を決意させる事。大相撲で千代の富士が貴乃花に敗れて土俵を去ったパターンです。
ヒョードルに当てはめると、相手はリングス〜PRIDEの流れを汲むアリスターがうってつけでしょう。ちょうどストライクフォースからリリースされてタイミングも絶妙。アリスターの膝蹴りかギロチンチョークで鮮やかに仕留めれば、世代交代が鮮明過ぎるほど鮮明になるはずです。
そう思いきや、ヒョードルのブン回しフックがクリーンヒットしてまさかのKO勝ちなんて事になったら会場大爆発でしょうね。


今までの因縁やストーリー性を考えると、この3人が適任ではないでしょうか。
他に見たいとすれば、セルゲイ・ハリトーノフ。「ロシア人はロシア人が始末する」という名言に決着をつける最後のチャンスです。
また、完全な余談ですが、組んでほしくないけど組まれそうなのが石井慧。このタイミングでヒョードル挑戦を上から目線でブチ上げそうな嫌な予感がしています。

そして、引退の場所は地元ロシアか、願わくは最も縁の深い日本でやってもらいたい。アメリカで組まれても埋没してしまいそうだし、最悪の場合、若手の踏み台か公開処刑の雰囲気にならないか不安が残ります。
日本だったら、ミルコ、ノゲイラ、アリスターも縁が深く、何よりリングス〜PRIDEを通してヒョードルの全盛期をファンが目の当たりにしているのが大きい。引退試合やセレモニーはロシアでやったとしても、引退前にもう一度日本で試合を見せてほしいというのが率直な気持ちです。
まあ、そんな気持ちと裏腹に、両者に相応しいギャラを用意出来るかという切実な問題は残りますが…。