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昨日、Bellatorで行われたエメリヤーエンコ・ヒョードルの引退試合。ライアン・ベイダーに敗れ、有終の美を飾る事は出来ませんでしたが、試合後にケージの中にオープンフィンガーグローブを置くシーンにグッときたオールドファンは多いのではないでしょうか。

そんなヒョードルを巡って新たな動きが。東スポによると、ロシア国営通信社タス通信は「ヒョードルは総合格闘技を引退した後、ボクシングの試合を開催することを検討する必要がある。この意見は、絶対的な元世界ボクシングチャンピオンのロイ・ジョーンズ・ジュニアによって提起された」と報じたそうです。

さらにロイ・ジョーズは「ヒョードルのキャリアの終わりを祝福する。彼は総合格闘技の真のレジェンドであり、ワールドクラスのアスリートだ」と称賛した上で「彼は今は休む必要があるだろう。その後、ボクシングの試合について考えてみてほしい」とボクシングへの転向をプッシュしたとの事。

引退したMMAファイターかこぞって転向しているボクシングの世界。ジョーズ自身も引退後に現役復帰してマイク・タイソンと対戦した経験を持つだけに、ヒョードルにボクシング転向を進言するのも何となくわかる気がします。

でもちょっと待てと。アスリートとしてピークを過ぎた選手が、しかも本職ではないボクシングにわざわざ転向する意味がどこにあるのかと。そこにロマンは感じないし、ボクシングはMMAファイターの年金じゃないと言うのが率直な感想です。

もちろん大成する可能性もゼロではないでしょうが、数多くの伝説を作ってきたレジェンドが不慣れなボクシングで傷つく姿を見たくありません。現実にライアン・ベイダーのパンチに全く対応出来ていない姿を見ると厳しいと言わざるを得ません。ヒョードルの勇姿は大切な想い出として戸棚の奥に閉まっておきたい。リングス時代からヒョードルの試合を見てきた外野の1ファンのささやかな希望です。