須田鷹雄の日常・非日常

競馬を中心にギャンブル全般の評論家を生業とする須田鷹雄のブログです。 ホームページは、 http://www.sudatakao.com

海外競馬

ハイアリア競馬場の写真

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スタンドはこんな雰囲気

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スタンド裏手は、なんとか遺産として登録されているだけあって雰囲気がある作り

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ファンエリアはだいぶ廃墟感が出てきている……

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パドック。奥にいるのがたぶん全レース共通の予備馬。

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奥のほうに10数人いるのが全観衆。全員出走馬関係者。一応収録カメラもある。

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関係者が臨場しているときはちゃんと口取りをしたりも。

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ゲートは残り100mのところに置きっぱなし。ゲート入りから溜めは無く、通過するように開く。

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ゴールのところにはオフィシャルカメラマンも一応いる。

場内には名物の噴水もあるのですが、警備員さんに撮影止められてしまい、サイマルセンター内は写真撮れる雰囲気じゃなかったのでこちらも写真無し……。全体的に、部外者に見てほしくない、いじってほしくないという空気の競馬場でした……。

ハイアリア競馬場の現状→ツイッタークイズの答え

フロリダ州、マイアミ空港の近くにハイアリア競馬場という競馬場があります。昔は栄えていた競馬場です。
日本語ウィキペディアはこちら

いったん潰れたあとカジノ併設のためクォーターホースの競馬場として復活。しかしその後、エクイベースを見てもAQHA(全米クォーターホース協会)のホームページを見ても、出馬表や結果が分からないようになってしまいました(2017年から)。

ブラッドホースの記事を参考に判断すると、カジノ併設の前提条件である最低限の「レース」さえ維持すればよいということになっていたようです。その前にハリケーン被害に遭ったりと色々と事情もあり、通常の開催を維持する賞金は出せない→いっそ「レース」でさえあればよい、ということになった模様です(この記事だけでなく色々なソースから判断する限り)。

その結果として、いまハイアリアのホームページを見ても、開催日と時間(12時と15時にそれぞれ第1レースがある2部構成)は分かるものの、出馬表や結果は得られません。

現場に行くと、サイマル馬券売り場に無料プログラムがあります。それを開くと、全てのレースが2頭立てのマッチレースであることが分かります。
全レースに対して同じ3頭が予備馬として設定されており、誰かが欠けた場合には替わりに入ります。

馬券は、ハイアリア競馬場のサイマル売り場でのみ販売されています。一応そこにはオッズ表示もあります。ただほとんどのレースは無投票で、1番にも2番にも3/5(1.6倍)が表示されています。試しに2番を5ドル買ったら1/9(1.1倍)になりました。
中継カメラのようなものもありますが、RTN(Racing Television Network)の中継は無いようです(対象場には名前があるが、各日の中継場には記載が無い)。馬を持ってくるのはプロというよりは愛好家のようで(フロリダ州の調教師ライセンスや騎手ライセンスはありそう)、観客席にいるのはそういった関係者だけです。口取りなどはちゃんとあり、盛り上がっている関係者もいますが、人数としては10-20人程度です。

各レースの時間になると本馬場で待っていた2頭がゲートに向かい、すぐゲートが開いて100mの「直線レース」を戦います。アメリカではこのようなタイマン形式は意外にありうる(アリゾナとかでやっている違法競馬はだいたいこの形式)のですが、「ちゃんとした競馬場」でやっているのは驚きです。騎手は女性ばかりで、かなりアマチュア臭のする乗り方でした。

ということでツイッターで行なったクイズは、
1.馬券なしのレースのみ    →×一応本場では馬券はある。誰も買っていないだけ。
2.1日1レースのみ      →×むしろ8レースを1日2回開催。
3.全レース2頭立て      →○これが正解。
4.馬じゃないものが走っている →×一応クォーターホースが走っています。

前出のブラッドホース記事によると、2015-16シーズンに200万ドルあった売り上げが、2017シーズンには4116ドルになっていたそうで、もはや馬券を売る気もない、カジノ運営の本籍地としてのみ存在してくれればいい、という競馬場になってしまったようです。まあ一周して面白い面もあるので、このあと2019年2月18日までにフロリダに行く用事のある方は、立ち寄ってみてください。

これと別途、写真で雰囲気をお伝えするエントリを上げます。

香港ツアー完売御礼

 須田です。日本に帰ってきました。

 さきほど日通旅行より連絡があり、今年の香港国際競走ツアーは史上最多のお申し込みをいただき、
完売となりました。ありがとうございました。

 お申し込みいただいた皆さん、現地でお会いできるのを楽しみにしております。

須田も帰ります

 須田もいよいよ帰国の途に着きます。
 今回はメルボルンカップだけでなく、本業のリサーチもすることができました。次はロケで来てみたいものです。
現地に行って意外だったのは、メシがけっこう旨い。移民が機能して世界中の料理がいい具合に集まっているような印象です。
 アメリカやイギリスみたいだったらどうしようと思って自炊の構えもしていたのですが、結局5回くらいしかメシ作りませんでした。合田さんのみが本ブログの須田自炊コーナーに関心を持ってくれていたようなので、載せていなかった写真をここで。

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 ハンバーグ風のやつはカンガルー肉です。Colesで売ってました。臭かったとき用にラタトゥイユ風のソースを添えましたが、単に硬いだけでまあまあ食えました。全体的に量が過剰なのは遠征末期で、余っていたものが全部チンして出てきてるからです。

 フレミントン競馬場以外ではムーニーバレー競馬場、ジーロング競馬場、ジーロングのグレイハウンド、ハーネスでタブコープメルトン、そしてキルモアに行ってきたのでそのうちご紹介します。ちなみにコックスプレートは午後作業と時間的にあたるので、泣く泣くホテル近くのTABで見ました。

ウェリビー11月5日

 今日は軽く跨りました。
 明後日はいよいよ帰国です。

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 カレングラスジョーは競馬場のコースを走るのはこれが最後ですね。

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 我々の検疫厩舎ブロックには、ゴドルフィンの2頭とハートブレークシティ、ビッグオレンジが残っています。

 ゴドルフィンの2頭はサンダウンのG2を使うとのこと。ハートブレークシティの調教師だと思っていた人は実はグルームでした(だって延々モレイラと話しててモレイラが神妙に聞いてたもので勘違いした)。「次走どうするの?」と聞いたら「まだ決まっていない。香港も可能性はあるけどちょっと馬場が硬いと思っている。チームで協議するけど、俺は家に帰りたいよ(笑)」とのことでした。
 ビッグオレンジは香港ヴァーズへ。ジェイミー・スペンサーはメルボルンカップの騎乗が消極的だったということでクビになった模様です。乗っている助手のおばちゃんは「香港ではモレイラが確保できるといいんだけど」とのこと。川上君に訳してもらって、「逃げて強いペース作れば勝てるよ」ということを力説しときました。「香港行くからめっちゃ馬券買うよ!」と言ったら「止めてよ(笑)」とのこと。自信が無いのか当たらないコンシェルジュだとバレているのかは不明です。

ウェリビー11月4日

 朝うっかり携帯を忘れて出たので、川上騎手に撮ってもらいました。

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 撮ってもらっているので私が曳いている。

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 左の人やっぱ太いな。

 昼はリビングレジェンズに行ってきました。香港勢のメンバーがかなり充実。その辺りのご報告はまた。

ウェリビー11月3日

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 レース2日後も平穏な時間が流れております。

 なぜミロティックは中にいる写真しかないのか。それは外に出ているときは私が馬房をやっているから。ではなぜグラスジョーは草食ってる写真があるのか。それは食わせているのが自分だから。
 明日はミロが外に出ているときに写真撮るようにします。ただ、ちょっとでも曇ってると暗いんですよね~。

ありがとうございました

 応援してくださった皆さんには申し訳ない結果になってしまいました。
 馬は2頭とも元気にしております。

 私はシティのほうで吉田勝己夫妻、鈴木明子オーナー夫人、平田修師などと反省会をしたうえで、いまウェリビーのホテルに帰ってきました。

 香港のときより状態、戦略とも明らかにうまくできたと思うのですが、香港は5着、今回は23着。競馬はそう簡単ではないと思い知らされます。

 馬券を買ってくださった方にも申し訳ないですし、馬主にも申し訳ないのですが、もうひとつ心苦しいのが、こうして大敗することで、将来の遠征馬が減ってしまうことです。
 海外遠征は簡単なものではなく、それゆえ知見の積み重ねが大事だと思います。今回は天栄の利用と輸送の成功については将来の参考になるものだったと思いますし、現地での調整も過去のデータが将来に生きていきます。
 ノーザンファームは経験を積み重ねることでいつか仇をとってくれると思います。日本より海外に適鞍がある場合、馬主の皆さんは耳を傾けていただければと思います。カレンもまた、そこに加わる馬が出てくればよいのですが。

 

ざっくりメルボルンカップ出走馬紹介

 天皇賞秋でやられて即PAT口座を持ってる皆さん、ぜひメルボルンカップも買ってください。ここを逃すと24頭立てを買う機会もいつ来るか。
 私が焦るのもおかしいんですが、日本で海外の馬券が買えるという、昭和世代には夢のようなことが起きているのにいきなりトーンダウンしているのがなんか怖いんですよ。飽食の時代ゆえにモノのありがたさがわからなくなっていくというか。

 とはいえなにがなんだか、という方のために、出走馬について予想の参考になるかもしれないことをざざっと書いておきます。今回、JRAから「検疫厩舎にいるがゆえに知りえた情報を書いてはいけない」と言われており、実際のところそんな情報自体ないんですけど、普通にプレスで来てても、いや、日本にいてもわかることを書いておきます。
 検疫厩舎にいるがゆえ知りえた情報……「ハートブレークシティの調教師は俺より腹が出ている」。いや、それは柵の外から見てもわかるか。

 全馬はしんどいので人気馬と実績馬中心に見繕って。馬番順に。
※馬番・ゲート番・カタカナ表記は主催者・JRA発表のものをご確認ください。

1番・7ゲート ビッグオレンジ
 逃げてもよいし番手に控えてもよいタイプ。昨年は枠順に泣かされたが今年は好枠ゲット。単騎で行かせるとしぶとく、決め手勝負というよりは持続力型か。ドバイゴールドカップでは負けたが差し返す構えも見せており、しぶとい。

4番・5ゲート ボンダイビーチ
 ムーア騎乗で日本でも人気しそう。セントレジャー2着馬。好発のときでもそのまま下げるような差し・追い込みタイプなので、直線ごちゃつく競馬は避けたい。進路があればムーアの腕が生きる。

5番・13ゲート エクソスフェリック
 当地転入2戦目。前走コーフィールドカップでは前の2頭を捕えられなかったが今回上積みが見込まれ現地での支持もそれなりに高い。先行もできるが基本的には差しか。

6番・12ゲート ハートネル
 コックスプレートは相手が悪いにもほどがあった。悲願のメルボルンカップ制覇を目指すゴドルフィンの総大将。テンのスピードはあるが今回は差しに回ると考えるのが自然。過去に長距離重賞勝ちがあるがこのところはマイル~中距離シフトだったので、一気に距離伸びるここでどうかというのがテーマ。賛否分かれそうな人気馬。

8番・24ゲート ウィックローブレーブ
 前走でオーダオブセントジョージを封じる金星。当時は逃げ切りだが出負けから押してハナへ。基本的にスタートの悪い馬で、過去走のかなりの割合で出遅れている。ウェリビーに入ってからもゲート練習をしたが効果はいかに。しかも24番枠。出遅れてそのまま内に寄せつつ後方という形か、まさかの好発からアドバンスモア(古い)なみに出していくか。後者はないと思うが……。

10番・2ゲート ギャラントゥ
 ギャランテかギャラントかで悩んでいたらまさかのカタカナ表記ギャラントゥ。人気薄だが3200mシドニーカップの勝ち馬。当時51.5キロで逃げ切りなので軽く見られているのかもしれないが、3年前一昨年のパリ大賞勝ち馬だし、自分で競馬を作れる点からも侮れない。

12番・3ゲート ジャメカ
 皆さんがさんざん参考レースとして見ているであろうコーフィールドカップの勝ち馬。上がり馬であることに加えてクラウンオークスの勝ち馬であり、距離をこなしそうという点も人気に繋がっている。なんだかんだで勝負どころでは良い位置にいるセンスがある印象。

13番・23ゲート ハートブレークシティ
 今回何頭かいる障害経験馬。障害戦や旗スタートの平地戦も多くやっているわりに、ゲートもなかなかうまい。ただ位置取りは中団以降だろう。障害2勝・平地1勝の3連勝で勢いをつけてきた。スタミナはありそうなので、あとはモレイラでどこまで。

17番・17ゲート アルマンダン
 2400mのリステッド、2500mのG3を連勝して勢いをつけてきた。長距離もこなしそうな血統と、とんでもない長期休養を経験してきたぶんレース数を使われていない点が魅力。今回は乗り替わりになるが、それがどう影響するか。

20番・11ゲート オーシャノグラファー
 レクサスCを勝って枠に滑り込み、中2日で出走。そのレクサスCも中9日。レクサスからの中2日は過去に成功例もあるが、さすがに日本人はびっくりしてしまう。前々走のジーロングカップが行った行ったの競馬を差してきての3着で、内容が評価されている。移籍前はクラス2で勝ったり負けたり、ハートブレイクシティに負けたこともあるのだが、ここへきて人気急上昇。

23番・15ゲート キウイ
 ジーロングカップを逃げ切って滑り込み。今回はゴドルフィンの逃げ役と言われているが、イギリスでの前々走は中団から差して2着、3走前は後方から外差しじわじわ伸びで2着。本当に逃げられるのか、という怖さはある。でも現地ではみんな逃げると思っているので、ある意味展開を握る存在。これも障害経験馬でスタミナはありそう。

 そして、ここで端折った馬がなんぼでも馬券に絡んできたりするのがメルボルンカップです。高配当目指してじっくり予想してください。
 

ウェリビー10月31日

 いよいよレース前日です。
 
 今日から検疫厩舎の出入り時にシャワーを浴びなくてよくなったので、馬房作業が終わったところで外に出て、スタンド側から最後の調教を観戦。無事終了しました。

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 そのまま駅にすっとんでいってシティ行きの電車に乗り、パレードへ。「元活躍馬」の登場が10年前と比べて少なくなったような気がする。

 まずは鈴木明子オーナー夫人の勇姿。こんなん載せて怒られるだろうか。しかし目線とか入れたらもっと怒られる。

写真4

 往年の名馬チームから、ホーリックスの息子、ブリュー。荘司典子さんの番組にも登場しましたね。10年ぶりに再撮できました。

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 いよいよ明日はレースです。輸送から調整まで、関わったホースマンの皆さんはベストを尽くしてくれたと思います。これだけ納得できる状態で競馬に向かえることを感謝します。マイナス要素は、変な居候が一人いたことくらいでしょう。1着でも24着でも、関係者の皆さんのことは労い、賞賛してあげてください。

 こちら表記で9歳、しかも魔の18番枠スタート。こちらのファンで単勝を買う人はほとんどいないかもしれません。しかし私は本業でいつも少数の例外にやられて予想を外しているわけで、今回くらいは逆のことが起こらないかと思ったりするんですが。
 しかし欲を出してはいけません。まずは無事に。競馬はいつでも、それが一番大事。

 そして忘れてはいけない、カレングラスジョー。
写真6

 メルボルンカップのひとつあと、8Rに組まれた芝1800mのリステッドに出走します。過去10年フルゲートになっていないレースなので大丈夫だろうと思っていたのですが、最初エマージェンシーの2頭目でちょっとだけひやっとしました。しかし案の定スクラッチが出てこれを書いている時点で16頭とフルゲート割れ。無事出走です。
 カレングラスジョーはこれが引退レースとなります。子供のころは大病に、競走馬になってからはノド鳴りに苦しんだ彼にとって最後のレースです。無事に終わるよう祈ってあげてください。


 
 
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