ラオディキア(Laodikeia)は「国民の義」というラオディキアの意味は民を裁く、裁きを宣言するという意味等があり、小アジア西部フリギア地方の主要都市のひとつである。新改訳聖書ではラオデキヤと表記される。
ラオディキアj
現在のトルコ共和国のデニズリ県エスキ・ヒサールという村であると言われている。セレウコス朝はラオディキア(ラオディケイア)という名の町を中東に多数築いたが、これもそのうちの一つであり、新約聖書を通じても有名になった。その他の有名なラオディキアには、現シリア領の港湾都市ラタキアがある。
ラオディキア11
メアンデル川の支流リュコス川に面した位置にあり、フィラデルフィアから南東約65~70kmのところに位置しエペソの東方おおよそ150~160km、コロサイとヒエラポリスの近くにあった。
ラオディキア10
ラオディキア古代都市は、デニズリ県の6km北に位置しています。このヘレニズム都市は、紀元前3世紀の中頃、セレウコス王アンティオコス2世により、その妻ラオディケの名の下に造られました。紀元前130~129年にはこの地域は完全にローマ(まず共和制ローマ、後に帝政ローマ)に服属しました。

町はフルギアに属する小アジア西方の重要な町で、ミアンダー河(メアンデル川)の支流ルーカス河(リュコス川)沿いにあり、エフェソからシリアに通じる幹線道路やその他の道路が交わり交通の便が良い場所にありました。
ラオディキア1
交通の便利さが、ローマ時代に商業、経済の発展に恵まれ、特に銀行の中心地でした。産業は羊毛生産が盛んで、黒紫色の光沢のあるやわらかい羊毛がとれたといわれます。ラオデキィアの経済的繁栄は、羊毛の生産と銀行取引による収入によるのが大きかったのです。その経済力は、紀元60年の地震の際に、町が崩壊してその再建ために、皇帝の援助を断り自力で町を再建したことにも示されています。
ラオディキア2
キリスト教の最初の7つの教会のある町は、初期ビザンチン時代に大都市レベルで宗教的中心地となりました。初期金石併用時代に途切れなく続いた定住活動があったことが明らかになっています。約5平方kmの地に広がるラオディキアの今日まで残る重要な建物の中に、アナトリアの最大のスタジアム(285×70m)、2つの劇場、4つのハマム施設、5つのアゴラ、5つの憩いの場、2つのモニュメント的な門、会議所、神殿、柱列に囲まれた家、教会、そしてモニュメント的な道があります。町の四方にはネクロポリスがあります。
ラオディキア4
ラオディキアは、キリスト教世界にとってとても重要です。なぜなら町は紀元4世紀以降、聖地のような宗教的特長を帯びるようになったからです。このため、聖書にも名前が載っており、啓示が送られた町にラオディキア教会が存在することは、ここが聖なる地であることをより強調しています。教会は、大コンスタンティヌス帝の時代に(306~337)、キリスト教が313年にミラノ勅令で公認されたのと同じ時期に造られています。
ラオディキア5
こうしてキリスト教世界の最古で最も重要な聖なる建物であり続け、巡礼地ともなっています。

新約聖書
パウロとの深い関わりのある教会があった。パウロの弟子エパフラスが教会の基礎を築いたと考えられている。パウロはラオデキヤの教会への手紙を書いたが、この手紙がエペソ人への手紙であると考える学者もいる。
ラオディキア6
紀元90年頃、ヨハネの黙示録が書かれた時代には使徒ヨハネが手紙を書き送っている。当時のラオデキヤの教会は霊的に非常に生ぬるい状態にありながら、自分たちの現状には気づいておらず、イエス・キリストが教会の外に立っておられると言われるほど、信仰的に堕落し、悔い改めが必要な状態であった。ラオディキアには有名な医学校があり、特に知られていたのは目薬で「フルギアの粉末」と油を交ぜたもので作られました。

歴史
4世紀までフリギアの司教座がおかれていた。中世にはイスラム教徒の侵略によって破壊された。
ラオディキア9
既存の遺跡は、かつての偉大さを証明しています。近くにあるデニズリ(Denisli)の遺跡が良く保存されており、2012年に修復がほぼ終わっています。その多くの建物は競技場、浴場、寺院、体育館、劇場、及び会議場(上院ハウス)などを含みます。
ラオディキア3
柱廊と数多くの台座が隣接して道路が町を横断しています。Lycus の方に向けた町の北側には、レリーフされた多くの石棺が部分的に地面に埋め込まれ近くに存在しています。そして、デニズリで数km 離れ Baspinar から始まっていて、おそらくはもう一つの遠い源から流れいる水道橋の遺跡は特に興味深いです。






☆ 「ウィキペディア(Wikipedia)」から画像と記事を引用しています。
☆ 「World Heritage Academy
」からテキストを引用しています。