2009年12月27日

いろいろと惜しい本

 自動車関連の書籍でおなじみ、二玄社から突如登場した珊瑚模型店の本。
 知っている人は知っている、古くから真鍮バラキットのメーカーとして初代社長が今も現役で切り盛りしている模型店である。30年ほど前に製造部門のアルバイトとして世話になった身の自分としては捨て置けないタイトルの本なので、知り合いに手を回してもらってほんの少し安く手に入れることができた。
写真と図面で楽しむ鉄道模型──珊瑚模型店45年の仕事(二玄社)
珊瑚の本
 さて、本(どちらかといえば模型写真集)の方はというと、こういった特別な趣味の世界を題材にしたものの場合、専門の趣味出版以外の出版社がふだん扱っていないものを採り上げると、とかく外した内容になったりするものだが(個人的にはその“外し度合い”を見るのも楽しみなのだが)、珊瑚模型だけに限定したのが功を奏して、なんとか持ちこたえているといった印象。読み物は小林社長と試作モデラーのインタビュー、新製品の開発裏話、そして常連モデラーの座談会の4本。社長の話は昔を思い出させてくれてそれなりにおもしろかったが、座談会はこの類の本に必要だったのだろうか。また、せっかくの模型の写真(特に情景もの)が暗いのと、蒸気機関車に力を入れすぎて、電気機関車、ディーゼル、客貨車、ナローゲージにはほとんど触れられておらず、HOナローに関しては一枚の写真も出てこないのはどういうわけか。巻末の製品リストには載っているので「なかったこと」にしたいわけでもないのだろうが、これで“45年の仕事”と謳うのはどうか。また、“力の入った”蒸機についても、ちょっと調べれば分かるような実物の解説にスペースを割くよりは模型製品の概要をメインにすべきだろう。編集サイドの趣味なのか、やたらと蒸気機関車にシフトしているのが謎である(カバーの帯には蒸機中心である旨が書かれているが、それでも“全容”というほどでもない)。
 とにかく、全体的に他の二玄社の書籍とは一線を画すもので、それは表紙の装丁からも分かると思うが、金のかかった自費出版といった印象になってしまったのは残念だ。機会があったら、かつてのスタッフであり上司だった大k保さんやN木さんあたりと酒の肴にしてみたい。
 題材的にはあっちのブログで書いてもよかったのだが、オトナの事情もあって、こっちに書かせてもらった。

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Posted by 筝���� 篋阪� at 2011年07月21日 16:49
最近珊瑚模型の素晴らしさを知りました。今はニコンFの1/8モデルも作っておられるとか、沖縄には模型専門店が少ないので中々ハンダで作る模型にはお目に係れません。せっかくなので模型店を扱った写真を私自身の投稿で使用したいのですが、よろしいでしょうか。
Posted by KOIKE Takayuki at 2013年05月15日 04:06
KOIKE Takayuki様

 初めまして、こんにちは。

 「模型店を扱った写真」の意味がよく分かりませんが、あなた自身が撮った写真なら私に断るまでもありません。
 この本に載っている模型の写真を使いたいということなら、出版社に問い合わせてください。私にはお答えできませんので。
Posted by SueRoom at 2013年05月15日 09:46