検定試験では、合格する喜びを経験することも重要なのですが、合格できなかった悔しさを経験することはそれ以上の価値があると思います。

人間は、これぐらいやっておけば大丈夫だろうという安易な考え方を持ちやすいものです。しかし何でも思うようにうまくいくとは限らないのです。
人生の中には、様々なレベルのハードルがあります。このハードルを越えるために必要な努力は、そのハードルのレベルによって決まります。

ハードルのレベルを知らないで挑戦すれば、失敗する確率のほうが高くなります。
1回失敗することで、このレベルを知ることが出来るのです。
レベルを知ればそれに見合った努力をするようになります。
そして次に挑戦した時にはハードルを越えることが出来るのです。
失敗することで反省し、次の目標を見つけることが出来るのでのではないでしょうか。

ところが、今の教育(学校など)は失敗をしてはいけないという事を教えているように思います。または、失敗をしない方法を教えているといっても良いでしょう。
高校受験のときを思い出してください。学校の先生はいくら本人が難しい高校を受験したいといっても、その生徒の実力で合格する可能性の高い高校を薦めるはずです。

また、保護者の方からお子さんが検定試験に合格するかどうか尋ねられることがよくあります。
よく聞いてみると、検定試験に不合格になるのがかわいそうなので、合格する力がついてから検定試験に申し込むのだそうです。
つまり、チャレンジをしないという方法です。チャレンジしなければ失敗はありませんから。 

しかし、この考え方でいけば、お子さんは必ず壁にぶつかります。壁にぶつかったときにその壁を乗り越えることはできないのです。 なぜなら、このお子さんは壁にぶっつかったら体操教室を止めればすむことなのです。
 
私たちは失敗から何かを学んだほうが身に付くと考えています。 
そんな考えから検定試験を実施しているのです。レッスンで何回も同じ事を指導して、それでも出来ないことが、検定試験で失敗することで、自分からすすんで練習してできるようになることがよくあります。 
また、検定試験前日に課題が出来るようになる子供をたくさん見てきました。
 
このような事を繰り返すことで、子供たちは成長するのではないでしょうか。
私たちは、どうしたら技が出来て検定試験の合格点が取れるかを教えるのではなく、どうしたら技が出来るようになるかを考える事を教えようとしています。時間はかかりますが、長い目で見れば、こどもたちの成長は素晴らしいものになると確信しています。

検定試験はこどもたちが目標を持てるようになることをお手伝いするために作られた課題なのです。練習は自分で工夫して行うことが一番身につきます。
何度も失敗をして、そこから何かを掴んでほしいのです。検定試験に合格しなかったときのほうが子供は成長します。このことを保護者の方によく理解していただけることを願っています。