杉山茂樹のBLOGマガジン

Profile
[プロフィール]
  • 静岡県出身。東京都在住。AB型
  • スポーツライター
  • 得意分野はサッカーでヨーロッパが厚め
  • W杯は82年のスペイン大会以降、11大会連続現地取材
  • 五輪も夏冬併せ9度取材
  • テーマは「サッカーらしさ」「サッカーっぽさ」の追求
  • 愛称はスギッチ。サッカー番長。スタジアム評論家
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    久保建英の前に厳然とした実力差 CLベスト8進出チームはどこが違うのか

     チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦。勝利したのはパリ・サンジェルマン(VSレアル・ソシエダ)、バイエルン(VSラツィオ)、マンチェスター・シティ(VSコペンハーゲン)、レアル・マドリード(VSライプツィヒ)の4チームで、番狂わせは起きなかった。
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    冨安健洋の「底が割れていない」可能性 欧州で広げたプレーの幅

     森保一監督については、日本代表の監督であるため、やむなく厳しめに書かせていただくことが多いが、けっして多いとは言えないヒットのなかで、無条件に称賛したくなるのが冨安健洋の登用だ。

     初招集は2018年9月で、デビューは10月に新潟で行なわれたパナマ戦だった。4−2−3−1のセンターバック(CB)として、槙野智章とコンビを組んで出場した。
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    三笘薫はスタメンを確保した瞬間、欧州へ フェイントのキレは何倍も鋭くなった

     三笘薫のJリーグデビューは2020年シーズンの開幕戦、川崎フロンターレ対サガン鳥栖戦(2月22日)だった。後半20分、左ウイングとして先発した長谷川竜也と交代でピッチに立った。ところがご承知のとおり、その直後から世の中はコロナ禍に突入。Jリーグも約5カ月間、中断を余儀なくされた。再開は7月18日。川崎は横浜FCと対戦した。三笘の出場は後半15分からで、開幕戦同様に長谷川と交代で左ウイングに入った。
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    広島戦の最終盤キレッキレのドリブルを披露した東京の19歳は三笘薫を追い越すことができるか

     開幕して2節を終了したJリーグ。贔屓チームを持つファンがその勝ち負けに一喜一憂する一方、特に応援するクラブを持たない第3者的な愛好者はどこに目を凝らすべきか。欧州クラブに近々買われていきそうな選手、次の代表入りを狙う有望株探しは、中でも大きな観戦動機になる。

     第2節、さっそく筆者の目にビビッと来たのは、FC東京がサンフレッチェ広島に引き分けたホーム戦で、後半37分に投入された東京の左ウイングだ。出場時間8分プラス6分強(追加タイム)。わずか14分間ながらそれは濃密な時間だった。
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    男子サッカーはメジャー競技なのに女子サッカーはマイナー競技。当たり前であってはいけない話が起きる理由

     北朝鮮を2-1で下し、パリ五輪出場を決めたなでしこジャパン。もしこの一戦に敗れ、五輪の出場権を逃していたら、女子サッカーへの関心は低下する。女子サッカー界の今後のためにも絶対に負けられない試合。関係者だけでなく、選手自身がそう口にしていた。

     試合後、テレビのインタビュアーに5バックで戦った件に付いて問われた池田太監督は「前線から圧力をかけていきたかったから」と、伝わりにくい答えを返した。触れられたくない点にいきなり話を振られ、動揺を抑えながらそっけなく雑に返したという印象だ。画面の向こう側にいるファンにサービス精神を発揮する余裕はなかった。

     守り倒そうとしたわけだ。就任当初、5バックで戦ったこともあったが以降はオーソドックスな4バックで戦ってきた池田監督だが、土壇場で再び、典型的な守備的サッカーにすがりつくことになった。

     にもかかわらず池田監督は「前から圧力をかけていきたい」と、攻撃的なサッカーを展開するための作戦であるかのような説明をした。なぜ素直に潔く守りを固めたかったと言えないのか。代表監督としての器の小ささを見る気がする。

     相手の北朝鮮も5バックだったので、試合は遠くからお互い石を投げ合うような、絡みの悪い戦いとなった。2-0から2-1となり、残り10分プラスロスタイム5分となった段で、試合は大いに盛り上がった。微妙な判定もあったので退屈はしなかったが、全体的に言えば試合内容は低調で、けっして面白い試合とは言えなかった。

     国立競技場に足を運んだ観衆は2万777人。定員は6万8000人なので、スタンドの3分の2以上は空席だったことになる。1週間前に同じく国立競技場で観戦したヴァンフォーレ甲府対蔚山現代が1万5992人だったので、アウェーサポーターの数を引いた人数で両試合はほぼ一致する。甲府となでしこジャパンが同じ数でいいのか。
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    【有料記事】いま改めて痛感する伊東純也の希少性。右利きの右ウイング。代わりがいない選手であるゆえん

     アジアカップ期間中にチームを離脱した伊東純也は、次の代表戦(北朝鮮戦)に復帰することができるだろうか。軽々なことは言えないが、日本サッカー界にとって重要な問題であることは確かである。

     ベスト8に終わったアジアカップ。その決勝トーナメントで伊東という選択肢があれば、違った結果になっていた可能性は高い。日本に必要不可欠な、代わりのいない貴重な選手。筆者の目に伊東はそう映る。

     他の右ウイング候補は現状、堂安律と、森保監督が1トップ下で使いたがる久保建英を含めた2人だ。いずれも左利きの右ウイング。右利きのウインガーは、ドリブラータイプではない前田大然、浅野拓磨を例外とすれば、伊東1人に限られる。

     右利きの右ウイングの貴重さは、日本全体を見渡すとより顕著になる。伊東に続く選手となると名前は仲川輝人、水沼宏太、今季から浦和レッズでプレーする松尾佑介ぐらいしか出てこない。五輪チームの松村優太、同じく鹿島アントラーズの藤井智也は、左の方が適性は高そうに見える。右利きの右ウイングは駒の絶対数が不足しているのだ。

     現在の日本代表の顔ぶれを見れば分かりやすい。右利きウインガーの人材は左に集中する。三笘薫、中村敬斗。特に三笘は縦を突くことを得意にする。切り返しから相手の逆を取り、縦を突くフェイントをまさに十八番とするが、右サイドでは同様なプレーは望めない。

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    川崎フロンターレ、戦力拡充による「上昇度」は? 鬼木達監督のカリスマは蘇るか

     3位(2016年)→優勝(2017年)→優勝(2018年)→4位(2019年)→優勝(2020年)→優勝(2021年)→2位(2022年)と順位が推移してきた川崎フロンターレ。それが昨季(2023年)は8位に沈んだ。近年では横浜F・マリノスと並ぶ、Jリーグを代表するクラブである。スペインリーグにおけるレアル・マドリードやバルセロナのような存在になりかけていた。
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    堂安律、EL16強進出を決める大逆転勝利に貢献 日本代表の時より弾けている

     チャンピオンズリーグ(CL)のグループリーグ3位チームとヨーロッパリーグ(EL)のグループリーグ2位チームが、ELのベスト16入りを懸けて対戦するプレーオフ。全8試合の結果から言うと、CL3位勢が3チーム、EL2位勢が5チーム勝ち残った。格下であるはずのEL2位勢の健闘が目立った。

     日本人が所属するクラブで勝ち上がったのは、フライブルク(堂安律)とスポルティング(守田英正)。ELのグループリーグで1位抜けしているリバプール(遠藤航)、ブライトン(三笘薫)とともに、決勝トーナメント1回戦に臨む。上田綺世所属のフェイエノールト(CL3位)は、ローマ(EL2位)相手に延長、PK戦に及んだものの、そこで運なく散った。
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    アーセナル敗北、バルサも勝ちきれず...混沌とするCLベスト16 「2番手争い」を抜け出すチームはどこか?

     チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦。先週行なわれた4試合の結果は、コペンハーゲン1−3マンチェスター・シティ、ライプツィヒ0−1レアル・マドリード、パリ・サンジェルマン(PSG)2−0レアル・ソシエダ、ラツィオ1−0バイエルンだった。

     強さを際立たせたのはマンチェスター・シティだった。スコアは1−3ながら内容はほぼ完璧。下馬評で同チームを追う存在とされるレアル・マドリード、バイエルン、PSGとの差は大きそうに見えた。

     マンチェスター・シティの対抗馬探し。今季の決勝トーナメントの見どころは早くもそこに絞られつつある。今週登場する8チームにマンチェスター・シティに迫るチームはあったのか。4試合の結果は以下のようになった。
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    三笘薫、「一発レッド」を誘発 「引いた相手をどう攻めるか」のお手本を披露した

     アジアカップ後、チームに合流して最初に迎えた前戦、トッテナム・ホットスパー戦でいきなりフル出場を果たした三笘薫は、今節も順当に先発を飾った。

     相手は「ブレイズ」の愛称で知られるシェフィールド・ユナイテッド。プレミアでは古参として知られるが、今季は目下、最下位で、9位のブライトンをホームに迎えたこの一戦でも、クリス・ワイルダー監督は迷うことなく5バックで守りを固めてきた。
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    「久保建英頼み」だったことがレアル・ソシエダの敗因 CL決勝トーナメント4試合を解説

     チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦第1戦。13日と14日(現地時間)に行なわれた4試合は以下のような結果に終わった(左側がホーム)。

    ・コペンハーゲン1−3マンチェスター・シティ
    ・ライプツィヒ0−1レアル・マドリード
    ・ラツィオ1−0バイエルン
    ・パリ・サンジェルマン(PSG)2−0レアル・ソシエダ

     久保建英が出場したPSG対レアル・ソシエダ戦。前半のある時までは互角に近い展開だったが、時間の経過とともにPSGが攻勢を強めていった。
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