新が取れた国立競技場。実際に入場してまず感じた印象は「小さい!」だった。スタンドの面積が器に対して少ないのだ。収容人員は6万人。しかしこの器だったら7万は行けたのではないかと思えてしまう。

 なぜスタンドの面積が小さく見えるのか。理由の一つは屋根にある。その面積がパッと見、広く映るからである。実際には世界の一般的なスタジアムと比べて広いわけではない。割合は適正だ。実際より広く見えるのは、屋根がその存在を主張している感じだからだ。フワッとではなくドスンとしている。とても重たそうに、のしかかってくる。

 色は全体的に茶色掛かっている。その骨組みの部分に木材がふんだんに使われているからだ。頑丈そうではあるが、抜けが悪い。木のぬくもりを感じると言うより、開放感がない。シャープではない。スッキリしていないのだ。

 6万席ある観客席は、座席が濃いグリーンと淡いグリーン、そして白とエンジで塗り分けられている。このまだら模様。外国のスタンドではよく見かけるが、濃いグリーンをフィーチャーした配色を見るのは初めてだ。

 木組みの屋根とこの色合いのスタンド。神宮外苑のイメージをスタジアム内に取り込みたかったのだろうが正直、どこか辛気臭い。スポーツの現場に不可欠な爽やかさに欠けている。
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