連載第18回

杉山茂樹の「看過できない」

 Jリーグ最終節。等々力陸上競技場で行なわれた川崎フロンターレ対アビスパ福岡の一戦は、双方の監督が、それぞれのチームで采配を振る最後の試合となった。来季、鹿島アントラーズの監督に就任するのは川崎の鬼木達監督。その後任候補として有力視されているのが福岡の長谷部茂利監督だ。

 勝ったのは川崎。3−1の快勝で、スタジアムで行なわれた試合後のセレモニーに花を添えた。鬼木監督は、退任を惜しむ声が渦巻くなか、マイクを握ると、声を詰まらせ、半泣きになりながら最後の挨拶に及んだ。場内はこれ以上ないウェッティなムードに支配された。
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