
若い頃の私は、お金を稼いで豊かな人生を作ろうと考えていました。
しかし、いろいろな体験をする中で「お金があってもこういう人にはなりたくない」「お金だけでは幸せになれない」と思うようになりました。
そのため募金活動を始めたり、寄付や「こおろぎ」通信の発行を始めました。
私は「お金持ち」ではなく、「幸せ(良い人生)」になりたいのです!
「お金」はそのための一つの要素に過ぎないと思うのです。
ところが多くの人は、「人のためにそこまでしたら損だ!」「それをやって何の得がある?」というように、「お金」を優先して「幸せ(やさしさ)」を捨てている気がするのです。

みんなが自分の責任を果たし、互いのことを思いやり、安心して暮らせる社会にしていかないと、幸せにはなれないと思うのです。
だから、私は利益を出すこと以上に社員さんが幸せに(やさしく)なることを優先してきたつもりです。
私が「オリジン・コーポレーション」という名前をつけたのも、人々が幸せになる「根源」となる会社を夢見てつけた名前なのです。
そのため、引きこもっていたり、非行に走って人生を捨てているような少年たちを預かり、雇用してきました。
その子たちと一緒に「人間には誰にも価値(魅力)があり、それを活かしていけば人生は良いものにできる!」ということを証明したかったのです。

そうでなければとっくにリタイアしていて、のんびりしていると思うのです。
静岡経営塾のメンバーや昨日のブログで紹介した原田君たちが、人を幸せにする会社を作り、それが注目されたらきっと「うちもあんな会社にしたい!」と思う人が出てきます。
そうなったら少しだけ世の中が荒む勢いを緩めることができると思うのです。
それが、社員さんや会社のためでもあると思うのです。
例えば、社長が「もっと利益を出すように頑張ってください!」と言ったとき、社員さん達はどう思うでしょう?

それだけ社員さん達の心は荒んでいるのです!
そうなってしまうのは、経営者から「社員さん達に幸せになってほしい!」という熱意が感じられないからです。
もし本気で「君たちに幸せになってほしい! 将来のために内部留保は必要だからすべては還元できないが、それ以上の利益はみんなに還元するので、みんなでいい会社を作りましょう!」と言ったらどうでしょう?
そうした思い(志)を感じないから、「俺の資産を増やすために働け!」と聞こえてしまうのです。
私はもうお金を稼がなくても生活はできます。

こうした「志」が社員さんの働き方を変え、強い会社を作ると信じているのです。
今、CL(建設的な生き方)のインストラクター試験に向けて勉強をしている人たちがいますが、社員さんにだけ勉強させていて自分が身につけようとしなかったらどう見えるでしょう?
社員さん達はそうした姿を見て、経営者を評価しているのです!
自分を信じて着いてきてくれる社員さん達を幸せにしようと思ったら、リーダーは自分が求める以上の熱意を示すべきだと思うのです。
その熱意もなく、お金のことばかり言っていたら、人は本気でついてこないと思うのです。

「自分さえ良ければいい」!「人のためにしたら損だ!」という心でいたら、その人は幸せになれないと思います。
だから、私のブログへのコメントも「勤務時間内でなければやりたくない!」と言う人は無理に書かなくていいと思っています。
その人は、そうした姿を自分の子供に見せて、自分のような人間を育てるのです。
それがその子の幸せにつながるかよく観たらいいと思うのです。
皆さんは「お金があれば幸せになれる」と思いますか?
人は自分の能力を最大限に発揮したり、人にやさしくなった方が幸せになれるのです。

本気で「社員さんを幸せにしたい!」と思うのなら、私は給料や休みを増やすだけでは足りないと思います。
社員さんたちに面倒なことや損なことを引き受けてもらうには、経営者の本気が試されると思うのです。
あなたはどんな「志」を持っていますか?
今日のひとこと
「志のないリーダーには、人は本気でついて行きません!」
