最近の電子工作は対象が微細で、「見る」ということに関して悩んでいる人が多い分野です。
SMDの実装や基板の検査、動画のキャプチャ等で、コストパフォーマンスに優れた製品はなかなかありません。
種類は多いのですが、非常に高価で高機能か、低価格で低機能と中間がありません。ちょっと良いな、と思える物は、だいたい20万円台後半から、と高価です。

代表的なところで
TAGARNO

安いところでマイクロソフトのWebCAMにオリジナルレンズをはめたDIYライクな製品もあります。
DIYINHK  (フォーラム


長い間探していたのですが、何となくピンときたEPSON ELPDC20を使ってみました。
ELPDC20は、一般的に書画カメラ、海外ではドキュメントカメラという名称で売られており、プレゼンや発表などで書類などをプロジェクターで投射させる用途で利用されます。(以前はOHPとかでしたね)
オープンプライスですが、実勢価格7万円台と手頃な値段です。
この書画カメラですが、何となく電子工作にも利用できそうなニオイがしたので使用してみることにしました。


チップ抵抗は2012サイズです。

一般的に売られているUSB顕微鏡は焦点距離が短く、対象物までの距離は数cmしか稼げません。さらにマニュアルフォーカスがほとんどです。またUSB転送速度の制限から表示に遅延が生じ、ディスプレイを見ながらのハンダ作業は、まず不可能です。

ELPDC20もUSBの際は遅れが生じます。ただし一般的なUSB顕微鏡よりは少ないように思います。また、HDMI接続の際は遅延が少なく、USB接続より遅れが軽減されます。ただし、大画面でディスプレイ応答速度が遅い場合(IPS系は遅いのですが近頃のゲーム対応ディスプレイなら早いでしょう)、


・良い点
一応オートフォーカスである(ズームした時とボタンを押した時だけフォーカス)
USBでも画質は良い
簡単にUSBキャプチャが可能
HDMI接続での画質は抜群に良い
リーズナブルな価格
豊富なインターフェイス(コンポジット、USB、HDMI、SDカード)
白色LED照明がある
ピントの合う範囲が、かなり大きい
一般的に十分な拡大率

・イマイチな点
「セミ」オートフォーカスである(対象物が動いてもフォーカスしない)
フォーカスが遅い
アームが90°の範囲でしか動かない
LED照明が直光なので、対象がテカる
光学ズームからデジタルズームの間で、拡大率が飛ぶ
フレームが樹脂なので剛性が低い
ベース部分が大きい


以上ですが、ELPDC20はピントの合う範囲が広く、接続も簡単で静止画や動画キャプチャを中心に使用するのに向いています。画面を見ながらソルダリングは応答速度の早いディスプレイをHDMIで接続すれば、かなリイケルと思います。(手元の27インチのナナオをつないでみましたが、IPSということもあり、わずかに遅延します)


***


リアルタイム性ではルーペにはかないません。
自分は以下のルーペを使っています。

全体を見るときには eschenbach バリオLED
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エンタープライズ号のような外観が気に入ってます。


IMG_20141002_195133
0.5mmピッチ以下など、特に細かな作業の場合には5倍ルーペを使います。
焦点距離は10cm弱ですが金属製なのでハンダごてと相性が良いです。




2014/10/17  追記

短いですが、EIZO 27インチモニターにHDMI接続したものをデジカメで撮ってみました。