杉本木工々房

まな板削り直しでお馴染みの杉本木工々房です

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杉本木工々房



木製まな板の削り直しご依頼の累計数3万枚以上の経験により、
まな板に適した木材の種類(材種)を勝手にランキング致しました。
これは当工房の削り直し実績からの見解です。
メリットだけでなく木材のデメリットも教えて欲しいという
お客様からのご要望によるもので、削り直しの依頼で届く
使い込んだまな板を長い間、かなりの枚数を見続けてきての見解です。
おすすめのまな板を購入しようとお考えの方の参考にして頂けたら幸いです。

木の専門家と言われる林業関係、製材所や木材市場関係者、木こり、宮大工、
木工職人、家具職人、指物師、木を扱うすべての人でも分からないことがあります。
使い古したまな板をたくさん見続けてきた「まな板削り直し職人」からの見解です。
まな板をこれから購入しようとお考えの方のご参考にして頂けたら幸いです。

まな板削り直しの杉本木工々房
http://www.sugimotomokkou.jp/manaitakezuri


1位 ひば(青森ヒバ・能登ヒバ/档/アテ)
 ■ メリット
  ・包丁当たりが良い
  ・ヒノキチオール成分を多く含み抗菌効果・防カビ効果が高い→実験写真
   ※ヒバなのに「ヒノキ」と名前が付いているのはヒバと同族種である
    台湾ヒノキから成分が最初に発見されたことに由来されるためです。
  ・黒ずみにくい
  ・水湿に強い
  ・香りが良い
  ・寒冷な地方でゆっくり成長して育った青森ヒバと能登ヒバ(档/アテ)は特に最高
  ・<参考>私たちの住む能登地方にある名所(アテの元祖)
   https://www.tvkanazawa.co.jp/eventinfo/beautifulforest/wajima-gansoate.html

 ■ デメリット
  ・伐採可能な青森ひば材は国有林管理下の樹齢200年以上の材なので高価
   (近年の伐採可能量は最盛期の20分の1以下と言われております)  
  ・使用開始時の頃はひばの香りがやや強く食材への匂い移りに注意。
   (ただし徐々に表面の強い香りは消えてゆき、全く気にならなくなってきます)
   (削り直せばまた香りが復活し、ヒバの良い香りが再び蘇ります) 
  ・最近は本当に貴重な材になっており、値段もどんどん高くなってきております。
   (柾目材は更に貴重で、柾目材のまな板はまずないと思っていて間違いありません)

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2位 ヒノキ(檜・桧)
 ■ メリット
  ・比較的安価
  ・包丁当たりが良い
  ・水湿に強い
 ■ デメリット
  ・ヒノキチオールが僅かに含まれてることが近年発見されましたが、
   ひばのように多くは含まれておりません。
   (個人的な願いとしてこの成分名を「ヒノキチオール」ではなく、
   「ヒバチオール」と名称変更して欲しい!)
    ※なぜ「ヒノキチオール」という名称になったかと言いますと、
    ヒバと同族種である「台湾ヒノキ」から最初に発見されたためです。
   →従ってヒノキのまな板で「ヒノキチオールを多く含む」と謳う商品にはご注意を!
  ・産地によって価格変動(※特に木曾ヒノキなどのブランドヒノキは特に高価)

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「ひば」と「ひのき」はどちらが黒ずみにくい?
HIBAHINOKI
上記写真は当工房で製造販売した
「青森ひば&日光ひのき」リバーシブルまな板です。
2年ほど経ってから削り直しのご依頼で届きました。
下馬評通り「青森ひば」の方が断然黒ずみにくいですね!
※このまな板は表と裏で「ひば」と「ひのき」別材種を貼り合わせて
作った当工房オリジナルのまな板です。
※削り直しをした後の写真も一応掲載しておきます →★


3位 いちょう(銀杏)
 ■ メリット
  ・油分が多いので、水のはじきが良い(まな板にとって好都合)
   (証拠として、銀杏のまな板表面にはセロハン粘着テープが貼り付きづらいです)
  ・包丁当たりが良い(プロの料理人に愛好家が多いです)
  デメリット
  ・青変菌による変色(「アオ」と呼ばれるカビの一種)が発生しやすい
  ・使用開始後の黒ずみがやや出やすい
  ・いちょう独特の油分が表面に浮き出てくる
  ・このことで見た目が悪くなる(←食品の油が染みこんだと勘違いする方が多いです)
  ・臭いに好き嫌いが分かれる(個人差有り、※私は嫌いな匂いです。。)
   (雌木「めぎ」:特にメスの木は匂いがかなりクサいです、ぎんなん臭的です)
  ・反りがやや出やすい
  ・節や葉節(小さな節穴)が多い
  ・やや高価
  <参考>
   イチョウの葉の形(
ズボン型、手のひら型、扇型)で、
   オスとメスが判別出来るという説がありますが、
   これは俗説のようで、
葉の形では全く見分けられないとのことです。

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4位 カヤ(榧)本榧とも言います
 メリット
  ・包丁当たりが良い
  ・カヤ独特の素晴らしい芳香(個人差有り、※私は大好きな香りです)
 ■ デメリット
  ・将棋盤や囲碁盤にも使われる高級材で、国内蓄積量も少ないのでやや高価

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5位 サワラ(椹)
 ■ メリット
  ・比較的軽く扱いやすい
   (ぱっと見、ヒノキに大変良く似ていますが、あれ?と思うほど軽いです)
  ・包丁当たりが良い
  ・水湿に強い(昔から風呂桶などにも使われている木で有名です)
 ■ デメリット
  ・やや柔らかいので包丁痕が付きやすい
  ・商品数がやや少なく手に入りづらい

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6位 ヤナギ(柳)バッコヤナギ・ネコヤナギもこれに含む
 ■ メリット
  ・包丁当たりが良い(料理人に愛好家が多い)
  ・木材自体に復元力があるので包丁痕が付くまな板に向いている
  ・柳は昔から川の土手沿いに植えられるように、根や枝のしなりの復元力が強いため、
   まな板などの用材になった際にもその特質がまな板に適している要因だと思います。
 ■ デメリット
  ・まな板の中でもヤナギ材は最も高価
  ・道管繊維が荒く小口面(木口とも言います)から水分を多く吸い込んでしまい、
   そのため腐食が進行しやすい  →写真
  ・小口が非常に腐食しやすい木のため、なんとその小口部分にとても剥がしづらい
   ビニールテープを貼って売る会社も(これがベトベトになり厄介)→写真
  
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7位 ベイヒバ・米ひば(イエローシーダー)
 ■ メリット
  ・包丁当たりが良い
  ・香りが良い(注:日本産のひばとは全く違う香りです)
  ・黒ずみにくい(当工房でのカビ発生の実証実験で確認済み)
  ・比較的安価
 ■ デメリット
  ・外国材なので燻蒸処理(殺虫処理)している可能性あり
  ・檜の代用として寺社仏閣等の建材として北米から日本に多く輸入されています

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★ 8位 スプルス(スプルース)類
   シトカスプルス・アラスカヒノキ・ベイトウヒ・ベイマツ・ヘムロック・ベイツガ・アラスカヒノキ
   ベイマツ・エンゲルマンスプルス・ダグラスファー・ホワイトスプルス・ホワイトディール
   コモンスプルス・ノルウェイスプルス・ウェスタンホワイトスプルス・カナダトウヒ・モミ等
   ※まとめ方が雑ですが、まな板としての分類なので上記材種すべてここに入れてしまいます
 ■ メリット
  ・ 比較的安価
  ・ 安価なのにかかわらず、比較的木目が通直な柾目のまな板が多い
  ・ そのため、反りや捻れが発生しづらい
  ・ 価格からすれば十分な価値
 ■ デメリット
  ・ 水湿にやや弱い
  ・ 外国輸入材なので燻蒸処理されている?
  ・ 使用しているうちに色味が濃くなってくる(※特にデメリットではない)

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<ここから下(9位から下)は、まな板としてはあまりお勧めできません>
(当工房の独自見解ですのであしからずご了承ください)


★ 9位 ほお(朴の木)
 ■ メリット
  ・ある程度の硬さがあり固いものを切る際には良い
 ■ デメリット
  ・辺材(白太部分)は水湿に弱く大変腐食しやすいです→写真1 →写真2
   (朴は他の木にはあまりない色合である「緑色」というのが一番の特徴です)
  ・やや固い木なので削り直しには不向き
  ・やや重い
  ・反りが非常に発生しやすい(特に反りの中でも「ねじれ」がひどく発生)

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10位 キリ(桐)
 ■ メリット
  ・非常に軽く、扱いやすい
  ・比較的安価
   (国産の桐材はほとんど出まわっていません、ほとんどが中国産材です)
 ■ デメリット
  ・まな板には柔らかすぎる(不適)
  ・乾きが早く水切れが良いと謳っているサイトもあるが、桐は乾きにくいです。
   ※昔から火事の際、桐箪笥に水をかけ密閉度を高め中の物を守ると言われています
  ・桐は非常に腐食しやすい(閲覧注意) →参考写真1 →参考写真2
  ・黒ずみが発生しやすい
  ・ヤナギと同様に道管繊維が荒く小口面(木口とも言います)から水分を
   多く吸い込みやすく、そのため腐食が進行しやすい
  ・柔らかすぎるので包丁の傷が非常に付きやすい
  ・桐のまな板もゴムの木のまな板同様、「料理の鉄人」なる人物を起用し、
   いかにも良いまな板かのように演出していますのでくれぐれもご注意ください。
   お金をもらっているからといってプロの料理人が薦めるのは理解に苦しみます。

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11位 オリーブの木
 ■ メリット
  ・木目が美しく見た目が綺麗(マーブル模様で美しい)
  ・ カッティングボードとしては良いかと
 ■ デメリット
  ・まな板には硬すぎる(不適)
  ・欠けやすい
  ・かなり重い
  ・削り直しには不向き

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12位 ゴムの木(ラバーウッド)
  
(本当はゴムの木に順位をつけたくはありませんが・・・)
 ■ メリット
  ・特になし(強いて挙げるなら見た目? 正方形だから人気なのか??)
 ■ デメリット
  ・黒ずみが非常に発生しやすい →参考写真1 →参考写真2
  ・集成材の商品が多く接合部がひび割れてきやすい
  ・使っているうちに欠けなどが発生してくる
  ・安価な輸入材にも関わらず製品が異常に高い(製品名:la b○se)
  ・著名な料理研究家を起用し大々的に販路を拡大させており特に注意が必要です。
  ・その製品は「削り直し」も出来ると大々的に宣伝し相当な数を販売していましたが、
   実際、削り直しがかなり不向きだったためか、販売元は「削り直しサービス」
   そのものを無責任にもやめてしまいました。
   そのため当工房が実質、この「ラバーゼ」の削り直しの受け皿となっております。
   (ちなみに当方では既にLa baseのまな板を500枚以上削り直しをしております)
  ・先日お客様から聞いた話なのですが、ラバーゼの販売元に削り直しを頼んだところ、
   現在はコロナのためまな板の削り直しを中止していると言われたそうです。が、
   実はコロナが始まる前から既にやめていましたのでこれは嘘になります。ご注意を。
  ・フィンガージョイントで作った集成材なので多量の接着剤を使用か?
  ・外国材なので燻蒸処理をしてる?(不明)
  ・まな板にはやや硬すぎる、そして何と言っても重い!
  ・削り直したとしてもザラザラ感が出る(ゴムの木の特徴)
  ・総合的にゴムの木はまな板には全くもって不適
  ・当工房では削り直しも可能ですがこのような仕上がりになります →写真1 →写真2

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番外 竹製・竹の集成材(IK○A製等)
  
(竹は木ではありませんが最近お問い合わせが多いため)
 ■ メリット
  ・なし(強いて挙げるならおしゃれ??)
 ■ デメリット
  ・竹は非常に黒カビが発生しやすいです(これは多くの方がご存知だと思います)
  ・そのため、竹製品は高圧浸透防腐処理をしていることが多いです
  ・竹を平らなまな板に製品加工するには細い竹を並べ、大量の接着剤を使用します
  ・まな板にはやや硬すぎる
  ・削り直しが出来ない(出来たとしても仕上がりに自信なし)
  ・総合的に竹製のまな板はまったくお勧めできないです



総合的に1位 ひば(青森ヒバ・能登ヒバ)が最も良いです!

木の専門家と言われる林業関係、製材所、大工、木こり、木工職人、
家具職人、指物師、木を扱うすべての人でも分からないことがあります。
使い古したまな板を3万枚以上見てきた「まな板削り直し職人」からの見解です。

<参考>私たちの住む能登地方にある名所(アテの元祖)をご紹介します
 →https://www.tvkanazawa.co.jp/eventinfo/beautifulforest/wajima-gansoate.html

以上、いかがでしたでしょうか。
メリット、デメリットをよく知った上でまな板をお選び頂けたら幸いです。
杉本木工々房
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当工房では青森ひばのサイズオーダー販売もしています♪
http://www.sugimotomokkou.jp/manaita_sizeorder

杉本木工々房のまな板削り直しサービスはこちら
http://www.sugimotomokkou.jp/manaitakezuri
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日本テレビの鉄腕DASH(2017/6/25放送分)では
当工房から提供した上の写真が使われました(ダッシュ島のコーナー)

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当工房のホームページ内でのランキングページはこちらです
http://www.sugimotomokkou.jp/manaita_zaishu.htm

上記ランキングについてご意見がある方はお気軽にお問い合わせ下さい。
例えば、一位は「ひば」じゃなくて「いちょう」でしょ、
又は「ヒノキ」だよ、いやいや「ヤナギ」が一番だよ等、
独自のご意見をお持ちの方は、エビデンスを添えて、
杉本木工々房の お問い合わせフォームからお問い合わせ下さい。
3万枚以上の削り直し経験の立場からご説明させて頂きます。


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まな板と木の硬さ一覧表です。

各社、まな板を売りたいため間違った情報がネットで溢れかえっている状況です。
まな板を選ぶ際の参考にしてみてください。
当工房のお勧めは何と言ってもダントツでひばです。
ヒバは包丁当たり良く、ヒノキチール成分による抗菌効果が抜群です。

※木材の個体差や使用部分等によってバラつきがあります
ので参考程度にどうぞ。

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まな板削り直しといえば杉本木工々房
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