歯周病専門医サイトブログ

歯周病専門分野のブログです。 横浜市 大船駅徒歩3分、大船駅北口歯科

2010年10月

歯周病は、治療中断で失敗する人が非常に多い!

10/25(月曜日)です。

このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週 月曜日 にアップしています。

今日のテーマは、『歯周病は、治療中断で失敗する人が非常に多い!』になります。
当医院のHPのサイトでも書いてあるのですが、この『歯周病は、治療中断で失敗する人が非常に多い!』という話しは歯周病治療を開始される前に必ず見ていただきたいことなのです。

歯周病の治療は虫歯の治療とは異なり、数回の治療で終了することはほとんどの場合ありません。
特に重度の歯周病の場合、治療期間が半年以上かかる こともあります。
歯周病の治療を希望されて来院した患者さんのうち
約半数の人が治療を中断してしまいます。
それでは何故このように治療を中断する人が多いのでしょう。

歯周病治療中断患者様の共通点

1.自覚症状がないから。
2.初期の治療により出血等の症状が改善したから。
3.仕事等が忙しく、通院する時間がない。
4.治療に対する痛み等があったから。
5.治療の必要性はわかっていてもなかなか行動に移せない。
6.一度予約をキャンセルしてしまったために通院しにくくなった。
7.治療に対する理解が得られなかった。


歯周病の治療の中断は、必ず歯周病を悪化させます。
歯周病が悪化すれば、当然のことながら
歯を失っていきます。
抜歯となるのです。

一度歯周病治療を中断した患者さんが再度来院した場合、ほとんどの患者さんが悪化しています。
これは一度治療を中断すると 再度治療を受けるまでにある程度の期間(時間)が経っていることがほとんどです。
また、治療に対する積極性が劣るため ブラッシング自体も不足になっている場合がほとんどであり、再度検査を行うと必ずといっていいほど検査結果は悪化しています。
一度治療を中断したとしてもあきらめず、再度治療を行う行動力をもって下さい。

重度歯周病の場合、
「治したい!」という強い気持ちがなければ、歯周病は治りません!

そのための第一歩が 歯周病治療に対する理解です。
ご自身の歯周病の進行程度がどの程度なのか?
どのような治療が必要なのか?
ということをきちんと理解していないと
歯周病治療はうまく進めません。

この歯周病治療に対する理解を得る ということが本当に大変なことなのです。
当医院では、歯周病治療に対しては、
患者様個々に対して、治療計画書を作製します。
1.歯周病の診断!
2.歯周病になってしまった原因(個人個人原因は違ってくるのです)!
3.治療方法!
4.メインテナンス
等が記載された治療計画書です。
症状によっても違いますが、約30ページ程度ある治療計画書です。
これを作製するだけでも結構大変なのです。
毎日、毎日、診療が終了した後で作製しています。
大変なのですが、歯周病治療の第一歩は患者様に
現在の状態をきちんと理解していただき、
治るのか?
重度歯周病で治らない場合には、どうして抜歯が必要なのか?
治療方法は?
等をご理解していたくことが最も重要だからです。
この治療計画書なしでは、歯周病治療が進まないと考えています。
そのため、どんなに大変でも患者様1人、1人に合わせて作製するのです。

この治療計画書のご理解があってこそ
歯周病が治るのです。
しかし、現実的には、先にも記載しましたように
さまざまな理由により 歯周病治療が中断してしまうことが多いのも確かです。

以前 内科の先生に聞いたことがあります。
糖尿病の治療を行う場合、かなりの患者様が時間の経過とともに生活習慣の乱れが起こり、
結果的に悪化してしまうことあるそうです。
なぜ糖尿病になったのか?
なにをしないと病気が悪化するのか?
等をきちんと理解していないと結果的に糖尿病は治りません。
ご存知のように 糖尿病は生活習慣病です。
歯周病もまったく同じで 生活習慣病なのです。
治療だけで治ることはありません。
歯磨きを含めた患者様の生活習慣が大きく関係してきます。

そのためには、患者様ご自身の意識改革がなされなければ、治りません。

「歯周病を治す!」という強い意志がなければ、
重度歯周病の場合には 治りません。
これが、治療の第一歩なのです。


次回のブログは、10月31日(月)になります。



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骨再生治療(GTR法、エムドゲイン法):その2

10/18(月曜日)です。

このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週 月曜日 にアップしています。


今日のテーマは 前回の続きで『骨再生治療(GTR法、エムドゲイン法):その2』になります。

前回のブログでは、
 歯周病の再生治療とは どんな治療か? 
 再生治療を行うと どこまで骨は再生するのか?
等を解説しました。

本日はその続きになります。

歯周病治療をご希望されて来院される患者様の中には、
 グラグラしている歯を再生治療で元の状態に回復させたい!
 他歯科医院で歯周病が進行しており、抜歯と言われたので治したい!
等 多くの悩みがあり、
『なんとか再生治療で治らないのか?』
『再生治療を行いたい!』
というご希望をお持ちで来院されます。

ただし、GTR法 や エムドゲイン法 は、魔法の治療ではありません。
こうした治療を行えば、骨がどんどんと再生するわけではありません。

本日は GTR法 や エムドゲイン法 の適応症について解説します。

GTR法 や エムドゲイン法の適応症は、垂直性の骨欠損です。
水平性の骨欠損は、適応症ではありません。
それでは、垂直性水平性は、どのような違いであるのでしょうか?

垂直性の骨欠損を例えて説明すると コップのような“ 穴 ”です。
コップの中に血液を満たしたとします。
壊れていないコップであれば、当然 血液はこぼれませんよね。
この満たされた血液の中で骨の細胞は、生きることができるのです。
そして、骨の細胞は再生し、骨が増大するのです。
コップの中 いっぱいに 骨が再生することもできます。
コップの“ 穴 ”が 骨が再生するのための『場所』なのです。
再生(増骨)する場所は、いっぱいあります

次に、水平性の骨欠損とは、平らな 浅い、お皿のようなものです。
コーヒーカップを置く、受け皿と言ってもいいでしょう。
平べったい、浅いお皿ですから、そこに血液を入れたとしても
さほど溜りませんし、いっぱい入れたら溢れてしまいます。
骨の細胞は、血液の中でしか生きられないのですから
骨の細胞が生きられる場所は限られてしまいます。
当然、骨の再生(増骨)する場所も限られてきます。

また、水平性の骨欠損の場合、他にも骨が再生する限界の理由があります。
それは、水平性の骨欠損の上方には、歯肉が存在するのです。
骨が再生しようと思っても、骨の上には、歯肉が下がってきています。
つまり、骨が再生する場所がないのです。
骨が再生する場所は、歯肉に押しつぶされてしまっているのです。
この話は、前回のブログで『骨が再生する原理』で解説したとおりです。

このようにGTR法 や エムドゲイン法 は、魔法の治療ではありませんので、
骨が再生するための、場所が確保できるような骨欠損でないと
その効果は発揮できません。
適応症とは、垂直性骨欠損なのです。

以下の図は、骨吸収がない正常な状態です。
reproduction2


以下の図は、垂直性骨欠損と水平性骨欠損の比較の図です。
reproduction3



次回のブログは、10月25日(月)になります。



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骨再生治療(GTR法、エムドゲイン法)

10/11(月曜日)です。

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毎週 月曜日 にアップしています。

今日のテーマは、『骨再生治療(GTR法、エムドゲイン法)』になります。
このテーマは以前にもお話した内容ですが、歯周病で悩んでいる方にはご興味のある話しであると思いますので、今回と次回の2回に分けてお話したいと思います。


当医院を受診される方の中には、歯周病で失った骨の再生治療(GTR法、エムドゲイン法)をご希望されて来院される方が多くいらっしゃいます。
まず、こうした骨再生治療とは どのような治療であるのか?
という話から始めたいと思います。

歯周病により失った骨は その原因である汚れ(プラークや汚染組織)を除去すれば再生しようとします。
汚れを取り除く治療がルートプレーニング 『歯周外科処置(フラップ オペレーション)』 です。
こうした治療により、歯肉内部の汚れを取り除くことができれば、吸収した骨は自然と回復(再生)するのです。
骨には再生能力があり、高齢者であっても自然に骨の再生は行われるのです。
そのため、理論的には、歯周病で失った骨(吸収した骨)も 原因となる汚れさえとれば、骨は自然と再生するのす。

しかし これは理論上の話であって 現実的には骨の再生はほとんど起こりません。
その理由として、原因を除去した後(汚れを取り除いた後)、そのままであると
治ってほしい骨や歯肉繊維が再生する前に “ 別の組織 ” がそこに入り込み、治ってくれません。
この “ 別の組織 ” とは、歯肉です。
歯肉の再生 と 骨の再生を比較すると圧倒的に歯肉の再生の方が早いのです。

例えば、指を切ったとします。
健康な方で 多少の傷であれば、数日すれば、傷口は治りますよね。
つまり、皮膚や歯肉のような粘膜は治りが早いのです。
これは、傷口が早く治らないと傷口から感染が起こります。
生体は、この傷口は早く閉じることで、外部からの感染を防止しようと働きます。

それに対し、骨の再生は遅いのです。
例えば、骨折をした場合、ギブスをし 数ヶ月待ちますよね。
骨折が2〜3日で治ることはないことは分かるかと思います。
つまり、骨の治りは遅いのです。

こうした 再生の早い粘膜(歯肉)と 再生の遅い骨 が同じ環境にある場合には、
先に歯肉が治ってしまうのです。
つまり、骨が再生するためのスペース(場所)を歯肉が埋めてしまうのです。

そこで 歯石 等の除去後に “ 別の組織(歯肉)” が入り込まないように 歯肉と骨の間に “ 特殊な膜 ”を置きます。
歯肉と骨を遮断することになります。
この“ 特殊な膜 ”は、歯肉の侵入を防止する役目になります。
歯肉が侵入しない間に骨はゆっくりと再生をすることが可能なのです。

なんか難しい話で分かりずらいですね。

まずは、図解で解説したいと思います。
gtr1

gtr2


次に模型でGTR法について解説します。
gtr3

左側の写真ですが、*の歯に骨の吸収が認められます。
(両隣の歯の骨の位置と比較すると骨の吸収があるのがわかると思います)
このままでいると この吸収した穴に再生の早い歯肉が入り込んでしまいます。
結果的に吸収した穴は、歯肉で埋まってしまうのです。

この吸収した部位に対してGTR法を行ったのが、右側の写真です。
GTR膜を骨の上(吸収した穴の上)に置き、骨吸収部を覆います。
歯肉は、この膜の上になるのです。
つまり、骨と歯肉の間に“ 特殊な膜 ”が設置されたことになります。
骨の上に膜を置くことにより骨が吸収した部位に歯肉が入り込まない状態をつくります。
数カ月後、この膜の下で骨が再生しているのです。

それでは、この“ 特殊な膜 ”を使用すれば、骨は必ず再生するのでしょうか?
どこまで再生(治る)のでしょうか?
以下の参考例で GTR法の再生メカニズム と 骨再生の限界について解説します。

まず、腕 や 足 を骨折したとします。
ギブスをし、安静にしていれば、骨はくっつきますよね。
数ヶ月かかりますが…
それでも全身的に問題がない方であれば問題なく骨はくっつきます。
つまり、骨が折れた部位には骨が再生するのです。
骨が再生するには、『骨の細胞』が必要です。
『骨の細胞』が増殖することにより骨は再生するのです。
大切なのは、『骨の細胞』が再生するための場所や条件が必要だということです。
例えば、『コップ』があるとします。
そして、この『コップ』の中に『血液』を入れます。
『骨の細胞』は、この『血液が満たされたコップ』の中で再生(増殖)することができます。
しかし、『骨の細胞』は、『コップ』の外に出て、骨を再生(増殖)することはできません。
『骨の細胞』は、血液で満たされたコップの中でしか生存できないのです。
この『コップ』を骨に置き換えてみます。
骨の吸収と言っても、骨の中に穴があいているような状況であれば、骨の中に血液が溜まる場所があります。
血液が溜まることができれば、その中で骨は再生することが可能になります。
しかし、骨が水平的に吸収してしまっている場合、骨の上方へは、血液が溜まりません。
平な板の上に血液を溜めようと思っても流れてしまうのと同じ現象です。
血液が留まるための堤防がないとダメなのです。

また、歯周病で骨が水平的に吸収してしまい、歯肉が退縮している場合、
歯肉に押しつぶされてしまい、骨が増殖するスペースが存在しません。
そのため、歯肉が退縮している場合、GTR法を行っても歯肉が上に盛り上がってきて、骨が再生することはできません。

それでは、GTR法で どこまで骨の回復は可能なのでしょうか?
元の状態にまで骨が回復するのでしょうか?
答えとしては、適応症さえ合えば、骨の再生はある程度は可能です。
しかし、多くの症例では、GTR法によって十分骨の再生が可能と思われるケースの方が圧倒的に少ないのが現状です。
GTR法は、魔法の治療ではありません。
どのような進行した歯周病であっても 元の状態に回復できるわけではありません。
その理由は先程の項で説明したとおりです。
時々当医院に来院される患者様の中で、歯周病の再生治療を希望されて来院される方がいらっしゃいます。
特に他歯科医院にて抜歯と診断され、
抜歯が嫌で『どうにかならないか』
とインターネット等で検索され、GTR法があることを知り、
『骨が再生できるのではあれば、抜歯にならない!』と期待を込めて来院されるわけです。
しかし、いくら歯周病専門医と言っても全ての症例でGTR法を行っているのではありません。
もし、適応症でない場合、GTR法を行っても効果がないばかりでなく、逆に悪化してしまうことさえあります。
GTR法を行う場合には、術前にきちんとした適応を守ることが重要です。

前項で解説したように骨が再生するためには、血液が留まる場所が必要であることを解説しました。
骨の再生のためには、『骨の細胞』が必要です。
そして、『骨の細胞』が生存できる場所が必要なのです。
『骨の細胞』が生存する場所が確保できなければ、決して骨は再生しません。


次回のブログではもう少し この話について解説していきます。
次回のブログは、10月18(月)になります。



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livedoor プロフィール

日本歯周病学会歯周...

     院長履歴

1993年 神奈川歯科
      大学卒業
1993年 同大学歯周
      病学講座
      入局
1999年 日本歯周病
      学会
      専門医取得
1999年 東京都にて
      杉山歯科
      医院開業
2003年 I.T.Iメンバー
      認定
2005年 国際口腔
      インプラント
      学会認定医
      取得
2006年 大船駅北口
      歯科
      インプラント
      センター開業

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