2016年 4月 4日(月曜日)です。


このブログは「大船駅北口歯科 歯周病専門サイト」です。

今日のテーマは、
『歯周病 と オールセラミック:その5』になります。

ここまで数回に分けてジルコニアオールセラミックについて解説してきました。

ジルコニアは、今後歯科治療に欠かせない材料となっていくことが考えられます。

しかし、ジルコニアは いままであった通常のセラミックと比較すると
まだまだ新しい素材であることは確かです。

また、ジルコニア自体も年々 進化しています。

全ての材料に言えることですが、
必ず利点、欠点があります。

ジルコニアにも欠点があるのも事実です。

その一つが ジルコニは硬いということです。

この硬さは、天然歯よりはるかに強い(硬い)です。

ジルコニアの種類によっても硬さは違いますが、
天然歯の約4倍以上の硬さがあります。

この硬いということで、
噛み合う歯(下顎がジルコニアであれば、上顎の歯ということです)に
問題が起こるのではないか?

ということが言われています。

噛み合う歯の問題とは、
噛み合う歯が天然歯であった場合、
先にも説明しましたように
天然歯より
ジルコニアの方が
約4倍硬いので、
天然歯がジルコニアの硬さにまけてすり減っていくのではないか?
ということです。

それは本当なのでしょうか?

以下は摩耗試験という研究です。

摩耗試験とは、
さまざまな材料を使用して
それが噛み合う歯にどのような影響を及ぼすか?
ということです。

具体的には以下の材料を使用します。
1.天然歯
2.金属(良く研磨したコバルトクロム)
3.ジルコニアセラミック(ジルコニアの表面にセラミックを盛り足し、良く研磨したもの)
4.研磨しないジルコニアセラミック(上記のセラミックと同じ作り方ですが、研磨しない状態)
5.100%ジルコニア(フルジルコニア)


1〜5の材料を使用した被せ物(クラウン)を片顎に装着し、
噛み合う歯が天然歯であった場合に
天然歯がどれだけ磨り減るか?
という研究です。

先に説明しなければいけないことがあります。

それは、3と4と5の材料の違いです。

3番のジルコアセラミックですが、
どのような物(材料)であるかと言いますと
ジルコニアという素材でフレームを作製します。
そのフレームの周囲にセラミックを焼き付けて作製されたものです。

つまりジルコアセラミックは、
見た目に見える部分は、
ジルコニアではなく、セラミックなのです。
セラミックの内部(見えない部分ですが…)がジルコニアなのです。

今まで一般的に使用されてきたセラミックという素材は、
表面がセラミックで
内部は、金属製になります。
これは、セラミック単体では強度が弱く割れるからです。
そのため、金属製のフレームを作製し、表面にセラミックを焼き付けて
作製されています。
この素材の日本語名は、陶材焼付鋳造冠(とうざいやきつけちゅうぞうかん)と言います。

ジルコアセラミックは、
従来の陶材焼付鋳造冠の内部の金属を
ジルコニアに置き換えた材料です。


次に4番目ですが、
これは単に3番目のジルコニアセラミックが良く研磨されていない状態です。
研磨とは、きれいに ツルツルに磨きあげることです。
当然セラミックは、ツルツルに研磨するものなのですが、
実験では、あえて研磨しないでザラザラの状態で使用し、
どのようになるのかをみた研究です。

さて最後になりますが、
5番目の100%ジルコニア(フルジルコニア)です。
これは、3番、4番のジルコニアセラミックとは大きく違い、
セラミックを焼き付けていない状態です。
全てがジルコニアで作製されているため、
通常は、フルジルコニアと言われます。


前置きが長くなりましたが、
片顎に各種の素材の違う材料を使用し、
噛み合う片顎は、天然歯ということです。

1.天然歯 と 天然歯 が噛み合う
2.天然歯 と 金属(コバルトクロム) が噛み合う
3.天然歯 と 良く研磨したジルコニアセラミック(表面はセラミック)
4.天然歯 と 研磨していないジルコニアセラミック(表面のセラミックはザラザラしている)
5.天然歯 と フルジルコニア(100%ジルコニア)

の5つのパターンで噛み合わせた時に
天然歯の方がどれだけ磨り減るか?
ということを
20万回、
40万回、
60万回、
80万回、
100万回、
120万回
という噛み合わせを行ないました。

結果のグラフが以下です。
スライド1



結論として、
最も噛み合う天然歯が削れたのが
4番目の
天然歯 と 研磨していないジルコニアセラミック(表面のセラミックはザラザラしている)
でした。

次に削れたのが
3番目の
天然歯 と 良く研磨したジルコニアセラミック(表面はセラミック)
でした。

次に削れたのが
2番目の天然歯 と 金属(コバルトクロム)
でした。

次が
1番目の
天然歯 と 天然歯 
でした。

そして最も噛み合う歯が削れなかったのが
5番目の
天然歯 と フルジルコニア(100%ジルコニア)
でした。


この結果の理由ですが、
最も噛み合う天然歯が削れた
4番目の
天然歯 と 研磨していないジルコニアセラミック(表面のセラミックはザラザラしている)は、
当然のことながら
表面がザラザラですので、
ヤスリのような状態です。
天然歯 と ヤスリ が 噛み合っているわけですから
当然のことながら
天然歯は磨り減っていきます。
当たり前のことです。


次に
天然歯 と 良く研磨したジルコニアセラミック(表面はセラミック)
が噛み合うことで削れた理由ですが、
セラミックは、ガラス素材です。
ガラスは、顕微鏡で見れば、
小さい粒子が合わさったような構造をしています。
長期間セラミックが噛み合うことで、
小さな亀裂が入ったり、
表面の粒子が見えてくることで、
先程のヤスリと同じような状態になってしまいます。
そのため、噛み合う天然歯も削れてしまうのです。


同様に金属も同じです。
長い期間噛み合うことで
金属にも傷ができます。
この傷が原因となり、噛み合う天然歯も削れてしまうのです。

それでは、
100%のジルコニアを使用した
フルジルコニアがなぜ 噛み合う天然歯を傷つけなかったのか?
ということですが、
良く研磨されたジルコニアの表面は、非常にツルツルであり、
ジルコニア自体が硬いということもあり、
この状態が維持し続けるのです。
また電子顕微鏡でフルジルコニアの表面を見ても
荒い粒子は見られず、
非常にツルツルしています。

これが良く研磨された100%ジルコニア(フルジルコニア)が
噛み合う歯を摩耗させない理由なのです。

しかし、ここで問題となるのが
100%ジルコニア(フルジルコニア)をどれだけ
きれいにツルツルに磨き上げるのか?
ということです。

これが非常に困難なのです。

次回は、こうしたことについて解説します。

本日は、かなり専門的な話になりましたね。








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