2009年05月

2009年05月28日

 来週の木曜日6月4日に石田千さんのトークショーを開催します。新刊「きんぴら ふねふね」http://heibonshatoday.blogspot.com/2009/05/blog-post_97.htmlが発刊されました。当日は千さんの作って、食べて、飲んで、というようお話も聞けるのかなと思っています。おいしいお話をぜひ聞きに来て下さい。

 会場七時。開始七時半。チャージ1000円。

 予約していただけると助かります。

 03−3310−8130
 cocktailbooks@live.jp 
 
 まで。おねがいします。


(13:32)

2009年05月20日

 まあ、まあ、思い出すなよ。右、左、両方を切られながらも、へったと笑う。笑うしかねえべ。尻持ちつきながら、ヘたりながら、弱く、へたへたと、卑屈に。やだねえ、卑屈に?頭下げることないよ、今年はいろいろあったから。ぐずうずべったらずるぶちゅ、ずん。これがああ、東北の音です。それも。新しいね。

(00:41)

2009年05月15日

 宇都宮のパルコに行こうと知人のAさんに誘われる。なんでパルコ、しかも宇都宮。パルコなんて渋谷にも、池袋にも、吉祥にさえある。「いあ、行けば分かるから」Aさんはにやにや笑うばかり。Aさんは絵描きをしていると言っているが、いつもぶらぶらしている人だ。昼間買い物に行くと、ふらふら歩いているAさんとよく会う。「春の高円寺はいいね。絵の題材に溢れているよ。ほら、あのサンクスの看板。春だよねー」と勝手に納得しながら笑っている。食べかけの杏ジャムを僕に手渡し「三個目はさすがに飽きるね。残りは上げるは」と言いながら去っていく。僕はAさんの唾液にまみれた杏ジャムに口をつける勇気はなく、そのままサンクスのゴミ箱に躊躇なく捨てるのだ。
 たまに、油絵の具で汚れた手で店に来る。それがいかにもわざとらしい。ついでに「いやあ、今日も徹夜だよ、来月の個展に間に合うかな」と大きな声でつぶやく。無視するのが優しさなのだろうが、ちらちらこっちを見ながら、なおも「個展に横尾さん来るよなあ。オープニングはどうしようかなあ・・」と重ねて言うので「Aさん、個展するんですか?」と聞くと「いや、しないよ。僕の絵を見ても理解する人間が今の日本にいるとは思えないからね。僕は1920年代の日本人に向かって絵を描いているんだよ。僕のライバルは長谷川利口ですから。ごめん、気分悪くなったから帰るね。お愛想」と、急に不機嫌になったりもする。よく分からないのだが、なんとなく可笑しいので不快にならない。
 ある時は、山に行ってきたおみやげだと一升瓶に生きたマムシを詰めて持ってきてくれ、またある時は、僕のおばあちゃんの形見と、使い古した櫛を四本くらいくれる。好意の醸し方が独特なのだろう。
 そんなAさんの誘いだからと、今週の火曜日に宇都宮に。「電車で話すのって照れくさいから」と現地で待ち合わせ。駅前で待っていたAさんとパルコの八階のK書店に行く。「いやあ、絶対狩野君喜ぶと思うよ」と棚の前に案内してくれる。そこには拙著が平積みにしてあり、ポップまで付いてある。「高円寺の古本酒場を舞台にした本です。狩野君は僕の友達でいいやつです。本を買ってくださいね」と自筆ポップに彼が書いてくれた僕の似顔絵。「勝手に書いて置いたんだよ。まだ店の人、気が付いてないね。先週五冊だから、一冊減ったな。良かったね」喜ぶAさんの笑顔を見ながら、僕もうれしかったのだが「なんで宇都宮なの?」とは聞けず。二人で餃子を食べて帰りました。


(12:50)

2009年05月14日

 桜の季節だった。中目黒で降り、川沿いの桜を愛でながら散歩した。風が吹くたびに花びらが吹き飛び、舞い、花が身体の周りを飛び散り、春にまかれるように歩いた。見上げるとピンクの幕があり、川面は桜色に染まっていたて。
 昭和三十年代までこのあたりは身投げの名所で、夏になると幽霊の目撃が絶えなかった、怪談の名所だったのだが、今ではすっかりおしゃれな飲食店が立ち並ぶ、小奇麗な街。幽霊の影もすっかり薄くなっている。とは言っても、薄いながらもしっかりと色は残っているという。この辺にあるアパレルメーカーの倉庫では、女性のうめき声が夜な夜な聞こえると、ネットの怪談ブログにあった。件のメーカーに勤めいている知人にその噂を確かめてみると「それは大方社員が倉庫で隠れていけない行為をしているんだろう。うちの会社は乱れているから」とつまらなそうに言っていた。怪談ならぬ、とんだ艶談なのか。
 そのまま下北沢の方へ、246を越えて歩く。川幅はすっかり小さくなり、整備された遊歩道の横に、ちょろちょろと流れる人工的な小川になっている。鯉が泳ぎ、鴨が水浴びをしている。まるでつまらない動物園のようだ。
 歩き始めて一時間以上。桜を追ってきたらここまで来てしまい、今さら引き返したくないし、渋谷の雑踏に抜けては華が落ちる。とすれば、先に行くしかないのだ。ぽつん、ぽつんと、桜が点描のように現れてくる。ご褒美のようで、歩続ける気力を支えてくれる。
 散歩の時はたまに空を見上げる。煙突を探しているのだ、銭湯の煙突を。
 湯に入ればなんとかなるのだ。疲れていようとも、腹が減っていようとも、女に振られようと、家賃の振り込み日だろうと、お腹に子供がいようと、湯に入ったら、大概のことが解決するのだ。
 遊歩道の右側に低い煙突が見えた。夕方の早い時間、湯を沸かすためにボイラーを全開にしているのだろう、煙が勢いよく出ている。救いの狼煙を見たような気持ちになった。
 小さな銭湯だった。五、六人でいっぱいになる、かわいい湯船。でも都内でも数少ない天然温泉を沸かしているそうだ。身体を清め、黒く濁った湯に身体を浸す。毛穴から、疲れが染み出していく。音が聞こえそうだ。
 好きなやつの顔が出てきた。嫌いなあいつも笑っている。古本は幸せを運んでくる船のようなものに思え、酒も適当な量で幸せになれそうだ。黒い湯船で白くなる。

(12:31)
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今週金曜日の晩は、〈埋火〉の見汐麻衣さんのソロライヴです。
みなさん、お誘いあわせの上、お気軽にお越しください(投げ銭制です)。


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見汐麻衣(埋火) 投げ銭ソロLIVE

5月15日(金) 20:00 開演 ; 19:00 開店

埋火アドレスまでご予約を頂けると助かります。
もちろん当日そのままフラッときて頂いても構いません。
お待ちしております!コクテイルはとても素敵な場所です。
                           (見汐)

埋火HP
http://uzumibi.jp/main.html

埋火 - LIVE映像
http://www.youtube.com/watch?v=GqqTuGxowrI:movie






(10:52)