2007年02月14日

浅田次郎の怪談小説を読み始める。花村萬月の「私の庭 蝦夷編」も読み始めたから、小説を掛け持ちで読んでいることになる。知らない人のブログに「死ぬ前に死ぬ人は、死ぬときに死なない」という言葉が書いてあった。なんとも印象的で、お腹の白い皮膚にぺたんと張られた感じ。湿布のようにじわじわと、肉に骨に浸透してくる。
 しとしと雨で、曇り空。今年初の恋人達の日は、雲間から怪しげなものが顔を覗かせそうな、しっとりとした日。さて、今日は誰と会おうか。
 今日から「絵本酒場 コクテイル」と銘打って、古本海ねこさんhttp://www.umi-neko.com/の絵本を展示販売します。イベントもhttp://blog.livedoor.jp/k_cocktail/やります。是非ご来店を。
 昨日は休みの日なのだが、絵本展の本の搬入。展示にこだわる海ねこ店主といろいろと本を飾り、並べ替える。自前の照明設備を持参して、光の当たり方にも工夫を凝らしている。途中から絵本好きの友人も加わってあれやこれや。雑誌の取材も来たりして結構な時間がたつ、いつのまにか暗くなっている。車を置いてきた海ねこ店主と友人と連れ立って高円寺の居酒屋へ。日本酒好きの友人の猪口を見ながら「私日本酒飲むとやばいんだよねえ」と言いながらとっくりを取る店主。この方の泥酔振りをいつも見ているので、終わりの始まりが来たとさとったのだが、知る由も無い友人は「どうぞどうぞ、もうひとつ」とか言っている。
 あんの定しばらくすると目付きが怪しくなり、お勘定のときは「あれー、眼鏡がない。あれー、お財布が無い」といつものあれー節を繰り広げる。愛すべき人なんだろうけど、酔い方がいつも一緒で反省が無い。まあ、反省も後悔もなく、酔っ払いはただ酩酊だけなのだから、正しい酒飲みということなのだろう。
 友人、店主と別れ、別の友人と待ち合わせて飲酒。思い出の酒場を巡ってみる。最近離婚して、ご母堂は病気療養中、尊父はとうの昔に無くなられている。年を重ね、孤独の陰が濃くなっていく友人。酔ってさんざん迷惑をかけているので、今日こそは恩返しと、酒でもと誘ったのだが、すでに夜更け。また迷惑をかけてしまった。酒場を出たコンビニにバレンタイン用のチョコレートがあった。男が買うものではないが、贈り物は躊躇がないほうが気持ちよいだろうと、買って手渡す。「どうせみんないつか居なくなっちゃうんだから」と、昔友人が言った言葉をふと思い出す。カカオが多い甘くないチョコは、こんな日にはいらなかったかもとふと思ったり。

(12:34)

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