5月12日から21日まで奄美群島を旅行しました。
喜界島⇒加計呂麻島⇒徳之島⇒奄美大島と、こんな順番で4島を巡ったのですが、沖永良部島、与論島まで回る時間がなかったのは残念です。

奄美は鹿児島県に属しているものの、鹿児島市からは370㎞も離れていて、沖縄のほうに近く、雨の多い亜熱帯気候です。
面積の80%が森林におおわれています。

人口は1市9町2村で11万8000人余。
奄美全体が国立公園で、多くの島はサンゴ礁の上に成り立っています。

東洋のガラパゴスといわれるくらい、固有種を含め、めずらしい生き物がたくさん生息しています。
旅を終えた印象を一言でいうと、文明に取り残されたように(?)人も文化もピュアで、(行ったことはないけれど)タヒチってこんなところかなぁ」。

驚くことに、スギもヒノキもないので花粉症がないのだそうです。
何が関係しているのかわかりませんが、私のアレルギー性鼻炎は入島2日目に、気がついたらピタリと止まっていました。

これだけの概要だけでも、どんなところか想像していただけるかと思います。

写真は210枚ほどになりましたが、海がきれいなことはいうまでもないので極力省略し、植物や動物も詳しくはないのでそれなりにとどめ、カルチャー的なものを入れてバランスを図りました
それでは(写真は上段左から1,2,3、4、下段5、6、7、8とします)。



喜界島

5月12日、奄美空港で乗り継ぎ、鉄道の無人駅のような喜界島空港に夕方降り立ちました。
人口7,400人の隆起サンゴ礁の島。キーワードはサトウキビ畑、黒糖焼酎、蝶、タンカン、テンニンギク。この島にはハブがいません。

IMG_5886喜界島の海水浴場 (2)まっすぐな道路砂糖きび畑
1、2.スギラビーチ:隆起した岩にはサンゴや貝の化石が層をなしている。
3、4.島の中央を縦断するまっすぐな道。両側にはサトウキビ畑がどこまでも続く。

喜界島の焼酎IMG_5875 (2)喜界島の蝶IMG_6102 (2)
5.焼酎は「里の曙」「れんと」「喜界島」などが全国ブランドだが、スーパーには30種類以上の銘柄があった。居酒屋に日本酒は置かれているが、飲む人を見かけなかった。
6.拡大してみてください。ヤギの刺身など珍しい酒肴がある。
7.多くの種類の蝶がいるのでも知られている。アサギマダラの生息地。写真の中には2頭が見える。
8.奄美大島の博物館で見た蝶の標本。


加計呂麻島

加計呂麻島は奄美大島の南端の古仁屋港からフェリーで20分ほど南に行ったところの、人口1,300人の小さな島。海岸沿いにポツン、ポツンと集落が点在しており、陸部はほとんど大きくて濃い森林におおわれています。
加計呂麻島は独自の風俗の残る神秘的な魅力を持つ島です。
戦時中は島尾敏夫の小説で知られる特攻艇の基地がありました。ほかに「男はつらいよ」が撮影された”リリーの家”などがありますが、それ以外には何もない。ただ美しい砂浜とエメラルドブルーの海だけ。
しかし、歴史的には古く、弥生時代の遺跡があるといわれています。
道路が狭いので、ほとんどが軽自動車です。

加計呂麻島の徳浜IMG_5944デイゴの木デイゴの花
泊まったのは最も辺鄙な徳浜のペンションで、6世帯の集落。
1.宿の前の徳浜。2.宿の庭で。ここではもちろん新聞・TVはなく、,携帯電話もネットもメールもなく、クレジットカードは使えないという離島感いっぱいの世界。オーナーが奮発してくれて伊勢海老の刺身が出た。3、4.デイゴの木と花。諸鈍という集落ではデイゴ並木が花盛りだった。

加計呂麻島実久集落
加計呂麻島の巡回図書館加計呂麻島のヤギ (2)アシャゲ
5.島の最奥、古い実久集落のサンゴ石の石垣。6.今は珍しくなった巡回図書館。7.ワイルドな感じのヤギが放し飼いになっている。8.どの集落にもアシャゲと呼ばれる屋根だけの木造建築物がある。天井近くの梁に神棚があり、五穀豊穣を祈る祭祀が執り行われる神聖な場所である。近くには土俵があることが多く、相撲を奉納する習慣がある。


徳之島

5月16日、古仁屋港からフェリーで徳之島の平土野港に上陸し、2泊しました。
徳之島といえば、まず闘牛と徳洲会病院を想像するでしょう。
牛はいたるところにいて、悠然と散歩している光景を見かけます。
徳之島の人たちにとって牛は神様のような存在なのでしょう。とにかく大切にされているのがわかります。
徳洲会病院は喜界島にもありました。加計呂麻島の診療所は隔日ですが、救急体制がきちんとできているようです。奄美の島々は徳洲会の医療ネットワークでつながっています。
もうひとつは、ジオパークといっていいくらい島のいたるところに面白い地層がむき出しになっていることです。

IMG_6050 (2)IMG_6086 (2)IMG_6074IMG_6083
1.海岸で牛を洗っている光景。2.丘では牛が放牧されているが、とにかくどの牛も大きい。
3、4.犬田布海岸のメランジ堆積岩。深海に堆積した地層が隆起してできた。1億年前の地層らしい。
岩はサンゴにおおわれている。

IMG_6053IMG_6029徳之島トライアスロンIMG_6096
5.ムシロ瀬海岸:サンゴ礁の海岸にこの場所だけ花崗岩が隆起している。巨大な岩がゴロゴロしていて圧巻である。6.一棟貸しの古民家。ゆったりとした時間が流れていて、9泊の中で一番良かった宿である。ただ、徳之島には奄美大島と同様、ハブがいて、民家の庭にも出るので、草刈りが欠かせない。民泊施設には噛まれたとき吸引するキッドが常備されている。7.徳之島はトライアスロンの会場としてもその名を知られている。8.奄美大島に戻るフェリーから見えた虹。
※ハブの生け捕りは町が1匹3000円で買い上げる。スーパーには捕獲用の箱と棒が売られている。



奄美大島

奄美大島には2日目の5月13日に、夕方、喜界島から飛行機で入り、名瀬に1泊しました。
そのあと、15日の夜に加計呂麻島から戻り、古仁屋に1泊、徳之島から戻った18日以降21日まで滞在しました。どこの島に行くのにも奄美の中心である奄美大島を利用しないわけにはいきません。

奄美大島の人口は7万人。
島の中心は奄美市で、そのまた中心が港町の名瀬地区です。
小さいスーパーはあるがコンビニはありません。寺院も見かけません。
ガイドブックのキャッチコピーには『自然の鼓動が聞こえる豊饒の島』とあります。
奄美大島のキーワードを並べてみますと、【美しいビーチ、マリンアクティビティ、深い原生林、珍しい植物・生物、黒糖焼酎、島唄、大島紬、ハブ、鶏飯、油そうめん・・・】でしょうか。
ちなみにハブの数は25万匹と推測され、人口の3.7倍。誰もが怖いといいます。

14日昼大雨金作原1金作原3大きな羊歯
1.土砂降りの山中から大島海峡を望む。2、3.金作原の原生林。レンタカーは乗り入れ禁止、ネイチャーガイドがつくことが必須。4.生きた化石といわれるヒカゲヘゴ。

寛作原2カタツムリマングローブの森IMG_6118
5.金作原で見かけた幾何学模様の葉を持つ植物。6.ヒカゲヘゴの倒木の美しい模様。よく見ると、ガイドさんもめったに見ないという細長いカタツムリがいる。黒ウサギを観るには夜の野生生物観察ツアーに参加しなければならない。7.マングローブの森。8.ここをカヌーで下った。

奄美の貝あやまる岬1500円IMG_6064 (3)
9.海岸でとれるいろいろな貝。10.笠利町のあやまる岬。この日は風が強く、波が荒かった。11.名瀬の居酒屋の船盛。これで1,500円と超安。エラブチや夜光貝の刺身、ティラダ貝、ハンダマのおひたしなども美味かった。12.割いた鶏肉、錦糸卵、シイタケなどをご飯にのせ、鶏のスープをかけて食べる鶏飯定食(今は東京でも食べられる)。合計12回も食べてしまった。珍しい食べ物としてはヤギの刺身、アパス汁(ハリセンボンの味噌汁)、豚みそ、たんかんジュースなどがある。

C269244C-8753-44AA-AB89-AD98D77005F4一村旧居一村美術館
13.同行の友人が訪ねた、奄美竪琴の奏者で制作者の盛島貴男氏。私たちのために一曲「黒の舟歌」を唄ってくれた。14.敬愛する田中一村の終焉の住居。この建物の隣に住んでいる七十代の男性から、一村の思い出話を聞くことができたのは貴重だった。15.笠利町にある田中一村美術館。思っていたより大きい絵が多かった。美術館の建築も目を見張るものがある。この2か所を訪れるのが今回の旅の目的のひとつであったので、感激した。

ざっとこんな感じです。
おかげさまで天候には恵まれました。
到着した日に梅雨入りの報道がありましたが、土砂降りの雨に見舞われたのは2日目の午前中(屋久島が大雨になった日)と9日目の午後の半日ずつだけで、半分以上が快晴。
すべての島でレンタカーを使いました。
もう一度行く機会に恵まれるとしたら、8月下旬に行われる祭事『アラセツ行事』を体験することと、一村が描いた島の象徴的な鳥、「ルリカケス」に出会ってみたいと思っています。


奄美は遠いけれど、時間をかけなければ出会えない世界。
原始的で雄大な大自然に触れることができた奄美の島旅でした。