私の好きな酒の銘柄に信州の「真澄」があります。
5月20日、思わぬことからこの醸造元を訪れることができました。

19日と20日、古い友人と2人で八ヶ岳と蓼科を周遊する車のツーリングに出かけました。
嬉しいことに、2日間とも完璧な晴天でした。

1日目は上信越自動車道から入り、野辺山の八ヶ岳高原ロッジ、清里の清泉寮、八ヶ岳高原ラインを通って御射鹿池を巡り、蓼科のホテルに宿泊。
東山魁夷の絵で有名な御射鹿池を、ホテルで一枚。

みしゃがいけ

筆を重ねすぎてしまいました。

2日目は朝から霧ヶ峰に出かけ、車山周辺から八島湿原に回り、グライダー練習場を散策しながら離着陸を見学。その後、ビーナスラインを霧ヶ峰から諏訪のほうに下りました。

諏訪の市街に入る道の突き当たりのところで信号停止をしていると、「宮坂醸造」の看板と「真澄」の旗が目に入りました。
道路の向こう側にはこの町に不似合いな、しゃれた構えの建物が見えます。左には杉玉飾りのあるやや古そうな建物もあります。

ここが「真澄の蔵元」かぁと、私は偶然の出会いに大いに感激ました。
しかし、予定が少し押していたので、寄ろうか迷いました。
すると、酒を飲まない友人が、「偶然とはいえ、せっかくだから寄ろうよ」と後を押してくれます。

車を駐車場に入れ、「セラ真澄」とあるモダンクラッシックな建物の中に入ると、しゃれたディスプレイのショップです。
右側が酒のコーナー、左側が陶器などの生活雑貨のコーナーになっています。

店内をいろいろ見て回っていると、宮坂醸造がどんなに歴史のある酒蔵かがわかってきました。
1662年の創業ということですから350年以上が経っているということです。苦しい時代もあったようです。


初めて真澄を知った時のことを覚えています。

もう15.6年、いやもっと前になるかもしれませんが、スノーシューを楽しむために戸隠に泊ったときのことです。
山から下りて宿に入った後、食事まで時間があるのでインストラクターと中社のあたりの土産物屋をひやかすことにしました。

ぶらぶら歩いていると、ある酒屋の店先に「あらばしりあります」と書かれた短冊の下に、無造作に新聞紙にくるまれて売られている酒を見つけました。
値段が書かれていません。
それにそもそもその頃の私は「あらばしり」という言葉も知りませんでした。

包みを取って驚きました。
あくまでその時の記憶ですが、銘柄も、醸造元も書かれてなく、手書きの数字のメモのような紙が貼られているだけでした。
明らかに商品として売られているものではなくて、サンプルかなにかのように見えました。
こうやって酒が売られているものなのだろうか、未醸造の酒なのだろうかと半信半疑で眺めていると、店の人は「これは出来上がった上等な酒だよ。春先に試験的に何本か回ってくるんだけれど、真澄のあらばしりさ」というような説明を聞かされました。

ラベルのついていない酒なんて見たことがなくおもしろそうだから、だまされたと思い1本求めました。
宿に戻って居合わせたグループの数人と囲炉裏のようなところで飲み始めたら、みんなが「これはうまい」と杯が進み,
あっという間に飲み干してしまいました。

翌日、私はこれを自分用に買い、荷物に入れました。
そんな思い出があり、信州に行くとよく飲む酒になりました。ワンカップもなかなかいけます。
その後、東京でもよく見かける銘柄になりました。


さて、店内には20種類近くが並んでいます。
私がよく買い求めるのは「純米吟醸辛口生一本」です。
しかし、今日偶然にここに来ることができた記念に「山花」を買うことにしました。

酒を選ぶことにばかり頭が行ってしまい、うっかりして店の写真を撮るのを忘れました。

その後は、清春芸術村により昼食を取り、中央高速で帰ってきました。

2日間の走行距離575km。半分近くルーフをオープンにして走っていたので、顔が日焼けでヒリヒリです。
さすがに疲れました。トシですねぇ。