下の写真の右側のボトル『Sun Peace WHISKY EXTRA GOLD』、このいかにも気楽そうな名前のウイスキーをご存じでしょうか。

今宮焼酎
左の何となく女性っぽい、可憐な感じのラベルのボトルは、ご存じの方も多いかもしれません。
ホッピーと相性が良いとされ、居酒屋でよく見かける『キンミヤ焼酎』です。
亀甲の中に宮の字、これがトレードマークです。

『キンミヤ焼酎』は三重県四日市市の(株)宮崎本店の製品です。
このボトルは600ml詰めです。4合瓶というのならわかりますが、3.3合とはちょっと変わっていませんか。
なんと、焼酎なのにほかにも200(180ではない)、300、720、900、1,800mlという大きさが揃っているのです。
ちなみに『キンミヤ焼酎 600ml』の上代は、税込み538円と廉価です。

弘化3年(1846年)創業の宮崎本店は、とにかくユニークな醸造元なのです。
右の『Sun Peace Whisky』に戻りますが、これも宮崎本店の製品です。
日本酒の蔵元なのにウイスキーも作っているのです。

やや脳天気かと思えるブランド名ですが、戦後の混乱期に、「太陽の恵み」と「平和への願い」という2つの祈りを込めて発売されたという歴史を持っています。
ここにも宮崎本店らしい、酒に希望を託すような明るさが感じられます。

どうして私がこのウイスキーを飲むことになったのかをちょっとお話しします。
毎週月曜日に酒屋さんが近所の御用聞きに回ってくるのですが、ある日、『キンミヤ焼酎 600ml』を2本注文しました。
1週間も経ってから「取り寄せていたので時間がかかってしまいました」と言って、『Sun Peace Whisky』を2本持ってきたのです。

「キンミヤ焼酎を頼んだのですけれど・・・・・・」と言うと、
「これキンミヤですよ」と言うのです。
「これウイスキーですが・・・・・・」
「あれ、焼酎じゃない!?」
どこでどう間違ったのかわかりませんが、値段も安い。
「せっかくだし、めずらしいものだからそのままいただいておきます」と言って引き取りました。
こんな次第で『Sun Peace Whisky』を知ることになりました。

肝心のお味はといいますと、まずストレートでひとくち飲んだ印象は“甘い”です。
リキュールのようなドロッとした甘ったるさです。
二番目は、スモーキーな臭いとスパイシーな味わいです。
三番目はキレがなく平坦な味です。
結論として、およそウイスキーらしくないけれど、酒としては非常に飲みやすいと思います。

この甘ったるさはどこから来ているのか。
原材料を見ると、モルトとグレーンスピリッツとあります。
グレーンスピリッツとは、weblio辞典によりますと、〔トウモロコシなどの穀類を原料に、酵素剤(麦芽や糖化酵素)を用いて糖化・発酵させ、連続式蒸溜機でアルコール濃度95%以上に蒸留したもの〕ということであります。

熟成5年とありますから、グレーンスピリッツによる甘さが浅いままであるということなのでしょうか。

そういえば、『キンミヤ焼酎』の原材料はサトウキビの糖蜜です。
こちらも少し甘い味と臭いがします。

もちろん日本酒も造っています。ブランド名は『宮の雪』。
創業から170年経った今、宮崎本店の業績は絶好調のようです。

20180305