2012年07月21日

ファルコンズJAPAN世界チャンピオン2>「協争」する崇高なプロを目指す人財育成

世界30以上の国から20万人の10歳前後の子どもが参加する
この世界大会は、各国の2,3位チームが参加する欧州大会と
各国の優勝チームトップが参加するアメリカ大会とが、隔年で
開催される。
壮行会スタート
(写真;4月三鷹市の壮行会で応援者、コーチ、チームリーダ)

この世界大会の凄さは「規模の大きさ」ではない。

ロボットのデザインとパフォーマンスを競う能力とともに、チーム
で協力する能力を磨くと言う、協争=コーオパーティション(造語)
を重視して評価する世界大会なのだ。

レゴによるロボットのデザイン設計と走行する制御のソフトウェ
ア開発という技術競技程度に思っていた私(すこや)はレポート
を読んで唖然とした。

1999 年にスタートしたNPO法人FIRST(=For Inspiration and
Recognition of Science and Technology 科学技術の理解と
発想のために)と、LEGO社が連携してFLL(=First LEGO
League)という事業としてこのコンペティションを始めた。

この大会は、3つの活動のプレゼンテーションによる評価で賞を
決め、次にロボットの性能競技の賞を決め、最後の総合賞の
審査になるようだ。

まず、大会を通じての社会的課題をテーマとし、プロジェクトと呼
ばれる社会課題テーマ調査と発表をする。
第1回は「身体差別のない社会」。第2回は「人類と海」。今年
2012年は「食の安全」。

だから今年の大会名称が「food factor 」となっている。
このテーマで、参加する9歳から10歳の10人の少年少女チーム
は調査し、結果を発表する。「調査のテーマと発表の内容」が評
価される第一のプレゼンテーションになる。
ファルコンズJAPANチームは、「マナ板とさんま」を発表したとい
う。この発表を読みたいものである。

第2番目の競技が、「ロボットデザインの発表」である。実際に時
間内で技術課題を達成してゆく走行ロボットをどうデザインする
かのプレゼンテーションである。光や超音波センサーを駆使する。
ゲーム盤上の調整

そして3番目に、「チームワークをどう作ってきたか」の発表をする。
この3つのプレゼンテーションののち、追加インタビューが、チーム
員だけでなく、コーチからボランティア、保護者に至るまで行われ
たのだそうだ。審査員が発表の裏をとるのであろう。

これで、翌日のロボット性能競技が行われる。9つの使命課題を
一定時間にいくつクリアーできたか、452点満点を競う。
三鷹チームは、トップの中国チームの323店に次いで僅差の320
点で2位だった。3位のアメリカチームが295点。250点以上の
チームがわずか14チームしかなかったという難関であったという。
★性能競技の表彰式の動画があるのでご紹介 ↓(5分弱)


これらを含めて、賞としては、A:ロボット性能賞、B:大人コーチ賞、
C:総合チャンピオン賞を決める。三鷹のFalconsは、A:2位(1位
中国、3位アメリカ)、B:受賞、C:1位(2位アメリカ、3位インド)と、
3賞を獲得したのである。

このように、大変優れた人材育成のFLLであるが、それをクリアー
した三鷹の混成小中学生チーム、そしてその指導グループ
itinkplus。
素晴らしいと言うほかはない。

これを成し遂げた三鷹の指導者のチームは、実は英語の塾から
スタートしている。英語の勉強動機から入ってきた少年少女がこ
こまで、チーム力を競う科学技術の選手に成長したのである。

そのプロセスは、恐らく修正していない、生々しい子どもたちの感
想文が10ページにわたって綴られているが、その中には、これま
で数年の彼らの意識の変化が、迷い、挫折、疑問、コーチや保護
者、地域の人への感謝などが、存分に書かれている。

人材育成、地域活動に関わるものとして、実に参考になる深い文
章である。関係者には必読をお奨めする。

事前準備の、膨大な技術資料が、大会事務局から送られてきて、
毎日回答が必要。チームのプレゼンテーションも、2次審査のイン
タビュー、競技もすべて英語である。この重圧は、きわめて大きな
ものだったと、レポートでコーチの河本氏は書いている。

厳しい、国内大会での練習と訓練に明け暮れて最高評価を得た
チーム員だが、レポートにある彼らの感想文は、国際社会での
日本人の特殊性、英語文化への格差の問題を誰もが強烈に感じ
たようだ。
(このことについては、更に次の記事に書く)

sukoya2008 at 01:56コメント(2)トラックバック(0) 

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コメント一覧

1. Posted by 昭和のマロ   2012年07月21日 05:28
 三鷹の子どもたちが世界一に、という報道に感動したものですが、これほどの内容が詰まっている競技とは!
 すばらしい。
 それにしても英語文化への格差は日ごろ感じるところですが、世界に評価された日本人の特性とは?
2. Posted by すこや   2012年07月21日 08:36
マロさん、非英語圏としてのハンディキャップと猛烈なノリで自説を発信していく感性の欠如を痛感した子どもたちが、実は彼らにない自分たちの強みも発見してくるのです。それを次の記事で追記します。

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