行政書士試験受験者に幸あれ

行政書士試験を受験する方に、少しは役立つかも知れないことを書きます。

行政書士試験に役立つかも知れないことを書いています。初めての方はリンク集の筆頭にある「拙ブログの使い方」を読んで下さい。勝手ながら、勘違いや入力ミスは避けられませんので、疑義があった際には指摘して戴けると助かります。また、行政書士試験の範囲内ならば、質問にはできるだけ回答します。コメント欄に書くか、長くなるようでしたらメールを下さい。

岡口仙台高裁裁判官への懲戒請求

 ネット上では有名であるのみならず新聞でも何回か記事になっていた仙台高等裁判所の岡口基一裁判官に対してまた懲戒請求が出されたようです。朝日新聞デジタルの1月27日付「岡口裁判官の懲戒、仙台高裁申し立て『FBで遺族侮辱』」から。

以下引用(太字は済印によるもの。以下同じ)

 仙台高裁の岡口基一裁判官(53)がフェイスブック(FB)の投稿で殺人事件の遺族の感情を傷つけたとして、同高裁の秋吉淳一郎長官は27日、岡口裁判官の懲戒を判断する「分限裁判」を行うよう最高裁に申し立てた
 分限裁判で懲戒処分になると、戒告または1万円以下の過料となる。・・・

引用終了

 試験には出にくいでしょうが、 裁判官にも懲戒処分はある ということを一応頭に入れて置いて下さい。憲法78条後段との関係です。
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新型コロナウイルスによる休業と危険負担 そして改正民法

 今日も新型コロナウイルス関連です。
 新型コロナウイルスにかかってしまったために会社を休むことになった場合、労働者からすると給料を貰えるか、使用者(会社など)からすると給料を払わなければならないか、という話です。

 厚生労働省のQ&Aには貰えない、払わなくて良いという結論が書いてあり、民法的にはこうなるという説明をします。改正民法にも少しだけ触れようと思います。まず、厚労省の「新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)」にある問3から引用します。

以下引用(太字は済印によるもの。以下同じ)

問3 労働者が新型コロナウイルスに感染したため休業させる場合、休業手当はどのようにすべきですか。

新型コロナウイルスに感染しており、都道府県知事が行う就業制限により労働者が休業する場合は、一般的には「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当しないと考えられますので、休業手当を支払う必要はありません。・・・

引用終了
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新型コロナウイルスに対する「強制入院」は即時強制(即時執行)のようだ

 今日も新型コロナウイルス関連です。
 新型コロナウイルスに「強制入院」が可能になりました。この「強制入院」は即時強制(即時執行)なのだろうという話です。

 まず、1月23日付「緊急事態宣言出れば『指定感染症』も視野 厚労省」から。

以下引用(太字は済印によるもの)

 中国・武漢で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染者の拡大に伴い、厚生労働省は空港での検疫強化に動くなど監視態勢を続ける。今後は世界保健機関(WHO)の緊急事態宣言を待ち、患者の強制入院といった厳重な法的措置を取れる「指定感染症」への指定など踏み込んだ対応に乗り出す。
・  ・  ・  ・  ・
 一方で、新型肺炎のように未分類の感染症は政令で「指定感染症」に指定でき、患者の強制的な入院や就業制限などの措置が可能となる。別途、検疫法上の措置もあり、WHOの緊急事態宣言を受け、専門家による厚生科学審議会感染症部会で議論される見込み。厚労省は「WHOの判断を見極めた上で必要な対策を取っていく」としている。

引用終了
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法律の場所的適用範囲 ダイヤモンド・プリンセス号の話

 身辺が大分落ち着いてきたので、再開します。今後のことはまだ分からないというか決めていませんので、また停止するかも知れないことをあらかじめ断っておきます
 そんなわけ(シリーズを書き始めても続くかどうか不明)で、時事から入ります。

 横浜港に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」内で新型コロナウイルスを発症した人たちについてWHOは「日本の感染者」には含めない扱いにしたようです。2月7日付ロイターの「横浜の客船、新たに41人が新型コロナ WHOは日本の感染者に含めず」から。

以下引用(太字は済印によるもの。以下同じ)

[東京 7日 ロイター] - 加藤勝信厚生労働相は7日午前、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」乗客らの新型コロナウイルス感染者が41人増え、計61人になったと発表した。武漢からはチャーター機の第4便が到着、198人が新たに帰国した。新型コロナウイルスに関しては、政府が来週にも緊急対応策をとりまとめると伝えられた。
・  ・  ・  ・  ・
加藤厚労相はまた、世界保健機関(WHO)が今回のクルーズ船の感染者は日本国内の感染者には含めないという判断をしているとして、上陸前の感染者と日本国内の感染者と分ける考えを示した。 ・・・

引用終了
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皆さんのご健闘を祈る!

 諸般の事情で大幅に更新が滞り試験直前になってしまいました。この間、更新を確かめに訪れて下さった方々にお詫びします。申し訳ありませんでした
 結局、行政不服審査法を始めたところで止まっているのですが、諸事情が解消したわけではないこと、民法も改正に合わせて書き換えが必要なことなどから、ブログの閉鎖を含めて考えているところです。

 明後日に受験される方のご健闘を祈っております

 昔に書いた、


が参考になるかもしれません。

 ここからは試験の役には立たないでしょうが、時事として指定管理者と恩赦の話を書くことにします。
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行政法から見る対韓国輸出の原則化

 時事を1回挟みます。
 韓国に対する輸出について従来の優遇措置を撤回するという経済産業省の判断が話題になっていて、韓国内では不買運動などが起こっているようなので、行政法の観点から取り上げようと思います。具体例による知識の確認という性質のものです。

 これから書く内容は「大韓民国向け輸出管理の運用の見直しについて」に書いてあることなので、直接にそちらを読んでくれれば足りるものではあります。

Ⅰ.ホワイト国から非ホワイト国へは政令の変更
 韓国は現在、「ホワイト国」になっているようです。 経済産業省「補完的輸出規制(キャッチオール規制)」の説明がありますが、この規制の対象外の国を「ホワイト国」と称するようで、

ホワイト国:「輸出令別表第3」の地域
アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブルガリア、カナダ、チェコ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、イタリア、大韓民国、ルクセンブルク、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス、英国、アメリカ合衆国

となっていました。
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行政不服審査法4 行政不服審査法の特徴2

 なかなか進みませんが、前回の続きです。

Ⅲ.自己監査
 行政不服審査制度について1回目に、

行政がしたことを行政に文句を言って取り消してもらう制度

と書きました。行政が行政内のことを審査するのですから、行政不服審査制度は行政の自己監査という面があることになります。

(目的等)
1条1項 この法律は、行政庁の違法又は不当な処分その他公権力の行使に当たる行為に関し、国民が簡易迅速かつ公正な手続の下で広く行政庁に対する不服申立てをすることができるための制度を定めることにより、国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保することを目的とする。

 「行政の適正な運営の確保」という目的がこれです。「国民の権利利益の救済を図る」のが最終的かつ最大の目的ですが、目的はそれのみではないのです。
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行政不服審査法3 行政不服審査法の特徴1

 3回目にしてやっと条文に入ります。と言っても、今日は第1条だけです。どの本にも書いてあると思いますが、行政不服審査法の特徴です。

Ⅰ.行政不服審査法は行政上の不服申立ての一般法
 行政法、特に行政救済法に於いて拙ブログが使う基本の図がこれです。

法律 ―――― 行政行為 ―――― 行政上の強制執行
             |
           公定力
             ↓
         国民の側から否定する手段
          ・行政上の不服申立て
          ・取消訴訟

 国民・市民が救済されるべきものの中心は権利が制限されたり義務が課されたりする行政行為(処分)です。「行政行為だけ」とは言い切れないのですが、取り敢えずは行政行為として頭に入れておいて、そうじゃないものが出てきた際に「○○もここでの対象に含まれる」と覚えれば充分だと思います。

 そして、権利が制限されたり義務が課されたりするような行為を行政庁がするためには「法律」に基づく必要があります(侵害留保説)。
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行政不服審査法2 行政不服審査制度の意味と歴史2

 今日も試験に出る前の話です。

Ⅲ.大日本帝国憲法時代の行政不服審査制度
ⅱ)大日本帝国憲法の下では行政裁判所が存在した
 前回、大日本帝国憲法は大陸法系の憲法だということころまで書きました。
 大陸法系の国では行政裁判を行政作用と考えているため、通常裁判所(司法裁判所)と別に行政裁判所を設けています。

61条 行政官庁ノ違法処分ニ由リ権利ヲ傷害セラレタリトスルノ訴訟ニシテ別ニ法律ヲ以テ定メタル行政裁判所ノ裁判ニ属スヘキモノ司法裁判所ニ於テ受理スルノ限ニ在ラス

 そして、その手続について行政裁判法が規定していました。大日本帝国憲法の公布が明治22年2月11日、施行が明治23年11月29日なのに対して行政裁判法は明治23年6月28日の公布のようです。
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行政不服審査法1 行政不服審査制度の意味と歴史1

 更新が長期間滞りました。その間に来て下さった方々には無駄足をさせてしまい、申し訳ありませんでした。

 ここ数年間書こうと思いつつ、なかなか手が付けられなかった行政不服審査法の説明に入ることにします。「明日にでもやろう」と思っていることが1年、2年そのままやらずにいるというのが珍しくない拙ブログですので、これについてもご容赦をお願いします。
 また、行政不服審査法の全体を把握しているとはとても言えない状況ですので、間違いもあるかと思います。間違いは発見次第訂正しますので、これもあらかじめご了解を・・・。なお、「異議申立て」などが入っている旧法下の説明は少しずつ消去していくつもりです。

 試験に直接出ないし、あまり本には書いてないかも知れない余計な話から始めます。

Ⅰ.行政不服審査制度とは何か?
 我々一般国民が普段接する“お上”は行政(行政権)です。国の権力分立は三権分立ですから図にすると、
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