ちゃんと聴いていたわけではなく、近くで流れていたという程度だったのですが、昨日のニッポン放送「和田アキ子のいいかげんに1000回」で和田アキ子さんが(多分)伊勢丹でカードを作ることになり、身分証明書の提示を求められて「買い物するのに身分証明書なんか持って行かないだろ」と言っていました。うろ覚えだと、

相手 運転免許証は?
和田 車は持っているけど免許証は持っていない

という話になって、同行していたメイクさんかスタイリストさんに「和田アキ子である」ことを証明して貰ったというような話でした。
 どこまでが本当の話か分かりませんし、実際にカードが作れたのかどうかも聞き逃したのでこれも良く分かりません
 和田さんは休暇に海外に行かれるようなので、いよいよとなればパスポートで身分証明が可能なのだと思います。

 こんな話から書き始めたのは、日常的な場面での身分証明には運転免許証が使われる場合が多いだろうという前回の話の続きのようなものだからです。
 運転免許証では足りずに「住民票の写し」を添付したことがある方は多いと思います。
 一般的に、「住民票の写し」を添付する理由は、「その人が確実に存在する」ということを証明する手段である場合が多いのでしょう。

 今年の初め頃だったと記憶しますが、一寸した用事で出張所へ行ったら、横にいた老人が「住民票の写し」を請求していて、その利用目的を聞かれ、

NISAで必要だと言われた

と答えていました。念の為、確認したら「住民票の写し」が必要のようです。

 普通の生活の範囲内だと車を買ったときの登録のためやマンションなどを買ったときの不動産登記などで添付します。
 これらは、世の中に存在しない架空人名義での登録・登記を防止するためです。

 そして、登記では商業登記も含めて、「通名(通称名)」での登記が認められてきました。司法書士法人SOLYの「外国人の通称名の変更と登記手続」には、

以下引用(太字は済印によるもの。以下同じ)

不動産の登記名義人が、外国人の方で、通称名で登記されています。 この事は、本国における氏名と日本において使用している氏名が併記されている場合、いずれかを用いてすることができるので、特に問題ありません。(昭38・9・25民三666回答)

引用終了

 また、商業登記についても優司法書士法人の「外国人の会社設立は可能か!?」に、

以下引用

外国人の方でも会社設立をすることができます。 ただし取締役に就任して当該会社にて活動することには注意が必要です。
登記申請においては代表取締役のうち1名以上が日本に住所を有していれば問題ありません。
日本人と同じように印鑑証明書を手配して頂き登記申請することができます。
通名(いわゆる日本名)での登記も可能です。その場合印鑑証明書に通名も表示されている必要があります

引用終了

 住民基本台帳法の改正により「従来の取扱いを止める」というような通達は探した限り出て来ませんので、外国人登録証明書などに代わって今後は「住民票の写し」によってこの扱いが続くと思われます。

 印鑑登録もできます。横浜市市民局の「外国人住民の方の印鑑登録に関するご質問」から、

以下引用

(1)登録できる印鑑について(通称名などでの印鑑登録を希望される場合について)
外国人住民の方が横浜市での印鑑登録を希望する場合、アルファベットやカタカナ表記、漢字氏名(今回の法改正に伴って、法務省が定めた変換ルールに沿って氏名漢字を置き換えた場合は、その変換前/後いずれの漢字も含みます)での印鑑登録ができます。この場合、印影の内容によっては登録できないことがありますので、詳しくは事前に区役所窓口などにお問合せください。
 なお、通称が住民票に記載されている場合や、氏名に対応するカタカナ表記が住民票の備考欄に記載されている場合はそれらの内容に基づいての印鑑登録ができます

引用終了

 このように登録・登記などについては「住民票の写し」という従来よりも明確な公証手段により、従来通りの運用がなされるものと思われます。

 普段の生活で「本人確認」が必要なものに銀行の口座開設があります。
 従来は「通名」での口座開設が認められていたものと想像出来ますが、現在がどうなのかは明確には分かりませんでした。

 まず、楽天銀行の「よくあるご質問(FAQ) 通称(通名)で口座を開設できますか?」には、

以下引用

本名(外国人のお客さまにつきましては母国でのお名前)での口座申し込みを受け付けております

万が一破綻等の保険事故が発生した際に、お客さまの預金額を確定する名寄せ作業を適切に行うめの対応となっております。

引用終了

というように、「本名」しか認めないと書いてあります。しかし、スルガ銀行の「本人確認資料」には、

以下引用

通称名でお申し込みの方は「住民票の写し(コピーではありません)」もあわせてご用意ください

引用終了

という断り書きがあるくらいですので、通名・通称での口座開設を認めている金融機関もあると考えられます。
 いくつかの銀行を見てみたのですが、ちゃんと書いてあるのはここだけでした。

 拙ブログが銀行の口座を持ったのはペットの名前でも口座が作れた時代で、本人確認をきちんとするようになってからはどういう扱いなのか、実際のところは分からないのですが、法律(犯罪による収益の移転防止に関する法律-犯罪収益移転防止法)では、

犯罪収益移転防止法
(取引時確認等)
4条 特定事業者(カッコ内略)は、顧客等との間で、別表の上欄に掲げる特定事業者の区分に応じそれぞれ同表の中欄に定める業務(以下「特定業務」という。)のうち同表の下欄に定める取引(カッコ内略)を行うに際しては、主務省令で定める方法により、当該顧客等について、次の各号(カッコ内略)に掲げる事項の確認を行わなければならない。
1 本人特定事項(自然人にあっては氏名、住居(本邦内に住居を有しない外国人で政令で定めるものにあっては、主務省令で定める事項)及び生年月日をいい、法人にあっては名称及び本店又は主たる事務所の所在地をいう。以下同じ。)
2 取引を行う目的
(以下略)

というように、確認すべき対象は「氏名、住居、生年月日」であり、これは「通称」も含めて住民票の写しに書いてありますから、少なくとも法律上は「通称」での口座開設は可能と解釈できます
 因みに、1号のカッコ内は「本邦内に住居を有しない外国人」ですから、日本(本邦)に住居があって住民票のある外国人は関係ないため、政令や主務省令は挙げません。

 以上のように、住民票に記載のある外国人は本名以外の「通称」でも登記・登録ができますし、銀行口座も開設できる可能性が高いと思われます。
 すなわち、日本人(日本国民)の場合にはひとつだけなのに外国人は2つの名義が公式に使えることになります。
 これは社会生活上必要なものであり、アファーマティブ・アクションだというのが理由だと推察できますが、現時点で合理性・必要性があるのかどうかは判断が分かれるところでしょう。

 また、2つの名前を使えること自体にどれほどのメリットがあるのかは拙ブログには良く分かりません。
 差押えをするためには相手方の財産を把握する必要があり、「2ちゃんねるのヒロユキ氏は、死刑にならなくても脱税分は払うらしい」では西村博之氏の財産を把握できないために、ほとんどの債権者(民事裁判で勝った人)が「泣き寝入り」しているという状況を書きました。
 この観点からすると、正式に2つの名義を使えるということは「財産の所在がより分かりにくい」とは言えるだろうと思います。
 それでも国税などならば探し出すことは可能なのでしょうが、個人(債権者)レベルでは「より難しい」のではないかと考えます。

 登記・登録は、前回と同様に建前上

c.一般の外国人が日本人よりも有利な扱い
 外国人 > 日本人

ですが、実際には在日韓国・朝鮮人が使っていた「通名」を正式に認めたものですので、“事実上”は、

a.日本人に対して特権的地位にある(日本人よりも有利)
 在日 > 日本人

で、

イ.公的な制度や法律に基づくもの

α.お上(国・公共団体)の扱い

となります。
 これに対して銀行口座の場合は、通称による開設が認められるとすれば

イ.公的な制度や法律に基づくもの

β.民間(私人間)での扱い

ということになるのだろうと思われます。
 従って、

住民基本台帳法の改正で通名は事実上使用できなくなる(意味がなくなる)

というような言い方は拙ブログからすると、違うような気がします

 もしも間違いや疑義がありましたら、その旨を指摘して下さい。確認次第、撤回・訂正をします。





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