落語の「粗忽長屋」(最後にYouTubeを入れます)のさげ(おち)は、

抱かれてるのは確かに俺だが、抱いてる俺は誰なんだろう

ですが、これを思い起こすような写真がありました。これです。

カメラマン1

 これは日韓で軍事情報を提供する協定の署名が「非公開」になったことにカメラマンが抗議して撮影を拒否したという写真です。産経ニュースの「カメラ置いて抗議 日韓軍事情報協定の署名式が非公開」から。

以下引用(太字は済印によるもの。以下同じ)

【ソウル=名村隆寛】日韓両政府は23日、ソウルの韓国国防省で、防衛機密を共有する際の手続きを定めた軍事情報包括保護協定(GSOMIA)に署名し、協定を締結した。日本側は長嶺安政駐韓大使、韓国側は韓民求国防相が署名した。
・  ・  ・  ・  ・
 この日の署名式は非公開で行われた。署名に批判的な韓国の世論に配慮したためとみられるが、集まったメディアが公開を求めて反発。それでも国防部は受け入れず、日本代表団が到着した際、カメラマンたちは入り口でカメラを地面に並べて抗議した

引用終了

 カメラマンたちが撮影を拒否しているのに、一体誰が写真を撮ったのか?

という素朴な疑問が湧いたわけです。
 産経ニュースの写真の説明には「ソウル(共同)」とありますので、外国の報道機関が撮ったのかも知れませんが、そうだとすると韓国では写真は掲載されないはずです。

 拙ブログがこの写真を最初に見たのは、恐らく「保守速報」の「日韓軍事情報協定署名、韓国の記者らがカメラを置いて報道拒否」だったのだと思います。元はここなのですが、ハングルは全く読めませんのでなんという報道機関なのかは分かりません。

 「カイカイ反応通信」の「韓国人『韓日軍事情報協定をボイコットする記者たちをご覧ください』」にも同じアングルと思われる写真が掲載されていて、著作権を表すと思われるログが入っています。見たことあるような気がするのですが、矢張りどこの写真なのか分かりません。

 そこで、日本で読める韓国の報道機関で探したら、中央日報の「【写真】韓日軍事情報協定署名式 写真取材禁止でカメラマン抗議」には写真の説明に「写真=共同取材団」とありました。この「共同取材団」というのが日本の「共同通信」を意味するのでなければ、カメラマンたちは自分たちの行動を記録として残すために「共同でカメラマンを特に用意した」ということになります。

 次に、聯合ニュースの「[写真]韓日軍事情報協定締結 署名式非公開にカメラマン抗議」を見たら、写真には聯合ニュースのロゴらしきものが入っていました。聯合ニュース自身が撮影した写真なのか他から買った写真なのかはこれだけでは分かりません

 そんなこんなで検索を続けたところ、反対側から撮った写真がありました。上の写真を見ると、カメラで撮っている人が見えますので、この人かその廻りにいたカメラマンが撮ったのでしょう。これです。
 
カメラマンの撮影拒否

 テレビカメラらしきものが何台か見えますし、そこには通常のカメラマンのカメラマンもいたのだろうと思います。この写真にもハングルのロゴが入っているのですが、拙ブログには読めません

 「取材拒否」というと佐藤栄作氏が総理大臣退陣の記者会見で、

「テレビの前の国民に対して直接話したいんだ」

と言ったところ、記者が全員退去してテレビカメラだけが残って移したというのを思い出します。ネットは凄いですねぇ。映像がありました。これです。



 報道機関は「国民の知る権利」に奉仕するものなので、事実を報道する責任があるのですが、カメラマンが撮影を拒否した以上は写真を載せないのが報道機関としての矜持のように感じる拙ブログです。探し方が悪かったのかも知れませんが、朝鮮日報日本版では写真が見付かりませんでした。もしも本国版でも載せていなかったとすれば、朝鮮日報はその矜持を示したのだと思います。

 最近はテレビ・ラジオで落語をやりませんので、「粗忽長屋」をご存じない方のために、柳家小さん師匠(先代)と立川談志師匠の「粗忽長屋」を最後に入れます。









昭和の名人‾古典落語名演集 五代目柳家小さん 十三
柳家小さん(五代目)
キングレコード
2010-03-10




NHK落語名人選100 19 五代目 古今亭志ん生 「粗忽長屋」
古今亭志ん生(五代目)
ユニバーサル ミュージック
2015-11-18