20代は仕事のオニだった。
30代、人を傷つけ、自らも傷つき、
生きることはきれいごとでは済まされないことを知った。
職場の居心地がよく、仕事仲間を家族のように思った。
40代を目前に、
組織を離れ、自営業になり、孤独を知った。
自分の弱さと未熟さを知った。
人の優しさのありがたみを知った。
時の過ぎゆく早さをかみしめるようになった。
気づくと、
人生を一緒に創っていく家族が欲しいと、心から思っていた。

私はもともと家族っ子。
四人家族で海外暮らしが長く、ひとつのチームのようだった。
異環境でがんばるそれぞれの背中に勇気をもらい、時に励ましあい、
互いの存在を心強く感じながら育った。
いつも指針を示してくれた父、
太陽のように一家を温かく照らしてくれた母、
周りを和ませる天才だった弟。
四人で涙を流して笑った思い出が、脳裏にたくさん蘇る。
私もそんなチームをつくりたいと思うようになった。

しかし、折しもアラフォー年間は、かなりの恋愛砂漠。
女性として打ちのめされたり、自信を喪失したりするような出来事が次々と起きた。
ある意味、これまで仕事中心、自己本位に生きてきたことについて、
「ほれ、見ろ」と、宇宙から戒めを受けているようだった。
落ち込む度、「ああ、あのときのことが、いま自分に返ってきているのだな」と
20代、30代を思い返し、反芻し、反省した。
きっと”恋愛カルマ”を精算しているのだ、と思った。
つまり、悔い改めるは悔い改め、謙虚になり、
ありがたみに気づく機会をいただいているのだと。

そして。

随分と自分が変わったと実感したころ、
一緒にチームをつくろうと思いあえる人と出会いました。
岩手県出身の人で、
実家で作っているお米をお裾分けしてもらったのをきっかけに
親しくなりました。
日本料理を勉強する前の自分だったら発展しなかったご縁かも。
その人とご縁を育み、今月、婚姻届を提出しました。

誠実で、情感豊かで、
大人の優しさとフェアさを持ち、尊敬できる人。
決断力と実行力で、私を引っ張ってくれるような人。
一緒にいると朗らかに笑えるところは、自分の育った家族と同じです。
こんな素晴らしい方とご縁をいただき、
それを育むチャンスをいただいたことに感謝する年始です。

これからは”人生チーム”として互いの生き方を支えあい、
感謝を忘れず、一日一日を歩んでいきたい。
そして、その感謝を、仕事を通して社会に返していければと思っています。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

私事のご報告、最後まで読んでくださりありがとうございました。

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