2020年10月01日

有為転変のアイドル

眩しい。とても眩しい。

ステージ上では初山卯衣(はつやま うい)が熱唱している。踊っている。汗をほとばしらせている。もちろん実際に汗が飛び散るのを視認はしてないが、彼女からはそれほどの熱量を感じさせられる。

現在の若手アイドルのトップの一人と言っても過言ではない初山卯衣――僕を含めてファンから”ういうい”と呼ばれている――を見つめる僕は、ただの一介のファンに過ぎない。

会場から大きな歓声を一身に浴びる卯衣と、片やステージを見つめるだけの僕はもはや別の世界の存在だ。こんなにも近いはずなのにその断絶感。僕とは真逆の存在だ。
続きを読む

2020年09月11日

三者三憑(下)

5月の第2土曜日。さすがに第1土曜日はゴールデンウィークの最中なので、5月は1週ずらすことにした。僕は1人で憑依して遊んでたんだけど、2人とも何をしていたかはわからない。もしかしたら僕と同じようなことをしてたかもしれない。

それにしてもまだ5月だというのに今日は少し暑い。春があっという間に終わりそうで、もう夏の準備に入ろうとしている。もう少しゆっくり春を楽しませてほしい。

もうすぐ就活が本格化するというのに僕はいつもどおりの毎日を送っていた。もっと焦らないといけないんだろうけれど、また和哉さんに相談してみようか。

今日はちょっと寄り道をしながら行きたかったので、少し早めに家を出た。それもあって、いつもより早く和哉さんのところに着いた。章太くんはそれから少し経ってやってきた。
続きを読む

2018年07月19日

平和を守る少女たち

平和を守る少女たちがいた。

彼女たちは平和を脅かす魔物から人々を守る任務を授かっている。地域ごとに10代の少女たちが数名選ばれ、日々の暮らしを守っている。その勇敢な少女たちは「魔法少女」と呼ばれた。

続きを読む

2018年04月30日

雑記(2018.4.30)

新年度が始まって1か月、皆さまいかがお過ごしでしょうか。


久しぶりに雑記といいますか、謝罪と状況説明のお時間です。

まず、5月1日午前0時付けで投稿予定だった『三者三憑(下)』につきまして、執筆が完了していないことから、公開の時期を延期することにいたしました。ブログでは正式に言及していなかったものの、投稿時間からなんとなく察して期待していた方もいらっしゃるかと思いますが、申し訳ございません。投稿時期については、まだなんとも言えない状態ですが、必ず投稿はしますので、お待ちいただけると幸いです。

もっと言うと、『風紀委員の使命5』以降についてもさらに後ろ倒しになりまして、読者の方も、そもそも書いている私も話を忘れかけているような状態になっています。これもあまり望ましい状況ではないですが、書いた以上、エタらせるつもりはございませんので、これもできれば今年中には目途を付けたいとは思います。重ね重ね申し訳ございません。

以下は長くなるので、ここで引き返していただいても結構です。



私が執筆をするにあたり、重要となる3つの要素が

①創作意欲
②時間
③体力

です。

①創作意欲については、言わずもがなですが、こういうものを書きたいというアイディアが降ってきたり、書いて読ませたいものがあると思ったり、あるいは他者の作品を見たり読んだりして意欲を増大させたりと、書くための原動力が必要になります。

②時間については、どこまで創作に時間を割けるかにかかっています。一昨年の8月頃は寝る間も惜しんで書いていたときもありましたし、優先順位の付け方によって、創作にかける時間が変わってきます。

③体力については、創作意欲や時間があっても、疲れていては元も子もないということで、元気のある日に書いていこうということになります。

昨年まではどれかが欠けていても、なんとか書いていたり、バランスを取って少しずつ進めたりと、うまいこと継続できていました。


しかし、今年に入ってからは2つの新たな要素が発生しました。

④精神面
今年1月の中頃、時期的には『白の世界』を投稿した少しあとぐらいに、メンタルを病んでしまいました。今はだいぶ回復してきていますが、まだそういう病院に通っている状態で、以前より心が弱くなっているように思います。皆さまも心の病気にはご注意ください。

⑤新しい趣味の目覚め
これは別に悪いことでもなんでもないですが、今年に入ってから、それこそ心を病んでいた時期も相まって、趣味に没頭する時間が長くなっていましたが、その間に新しい趣味が増えました。最近は時間の大半をその趣味に費やしているせいもあって、他の趣味にほとんど時間を割けていません。それは創作関係もしかりで、ここ2か月ぐらいはSSをほとんど読んでいなかったり、4月は1文字も執筆をしていなかったりと、かなり大きな影響を受けています。


以上のような状況の変化があり、予定していたとおりには進まなくなってきました。趣味でやっていることではあるので、あまり無理をしようとは思いませんが、なるべく元のペースに戻れるようにはしたいと思います。



sumimist at 16:45コメント(2)雑記

2018年04月01日

三者三憑(中)

4月。年度が替わって始まりの月。今月も第1土曜日の集会が開かれる。気候的にも暖かくなってきて、桜が綺麗に咲く時期になった。近くの公園では花見が開かれているようだ。

気持ちを新たにといきたいところだが、実際のところは気が重い。将来のことを思うとここが人生の節目になるし、いろいろと真剣に考えないといけない。もっとのんびり自由に生きていきたい。そうも言ってはいられないのだけど。

続きを読む

2018年03月01日

三者三憑(上)

地下鉄に揺られること30分強、都内のA駅に到着した。隣の県に住んでいるとはいえ、自宅からだいたい1時間近くかかる今日の目的地は、僕が普段通っている大学より遠い場所にある。だがこれからの楽しみを考えればこんな時間は大した問題ではない。

今日は3月の第1土曜日。月に一度のこの集まりは今日でもう5回目になる。ひょんなことから出会った僕たちは年齢も住んでいるところもバラバラだけど、とある共通点から意気投合し、こうして月イチの会合を行うようになった。オフ会みたいなものだ。

続きを読む

2018年02月12日

憑依リレー小説【他所掲載作品】

ちょうど1年前になりますが、憑依好きの人さん(@hyoui_lover)主催の企画で、憑依リレー小説を書きました。早いものですね。

全4話のうち、第1話を書いたのが私ですが、その第1話をこちらのブログにも載せてみようかと思います。

そのまま載せますので、当時お読みいただいた方には目新しいものはありません。もしまだお読みいただいていないようであれば、私のを読んだ後に他の方が書いた第2話以降をお読みください。
-----------------------------------------------------------------------------------------
続きを読む

2018年02月02日

語りたがりの青年

「やあ、よく来たね。え? お前が呼んだんだろって? 確かに呼んだのは僕だけど、まあ細かいことはいいんだ。僕と君の仲じゃないか。おいおい、肩に手を置いたぐらいで払わないでくれよ。悲しいじゃないか。僕たちの仲はそんな浅いものだったのかい。ん? 女子に触れられたら恥ずかしいって? 純情だな君は。せっかく君と話すために乗っ取ってきた少女の身体なんだ。喜んでくれたまえよ。君、こういう娘が好きなんだろう? ふっ、顔真っ赤にししちゃって。あー、はいはい、わめかないでくれよ。君を喜ばせたかっただけなんだからさ。おっと、いつまでも君を弄っていたんじゃ話が進まないな。それじゃあ始めようか。テーマは「憑依」だ。続きを読む

2018年01月14日

白の世界

目を開くとそこには白い世界が一面に広がっていた。

「ここは、どこ……?」

声を発したものの、何もない白い世界に空しく放たれただけだった。周りは見渡す限り真っ白。まるで雪に覆われたような世界だとでも表現すればいいのかな。

そもそも今は何時だろう。辺りを見回しても白が広がるばかりで何も見つけられない。じゃあ自分の持ち物はと思って目線を下げてみると、なぜか何も身に着けていなかった。

「きゃっ!?」

誰もいないし、誰にも見られてないけれど、いきなり全裸になっていたら驚く。なぜ裸なの?

「どういうこと……?」

もしかして夢、なのかな? 明晰夢? こんな経験初めてだから、本当にそうなのかは確認できない。

でも私、寝てたんだっけ? 時間がわからないし、記憶が少し混乱してるから、これが夢かもしれないということを受け入れられない。

考えがまとまらないまま、いつの間にか白かった世界に色が付き始め、周りの風景が鮮明になってきた。

続きを読む

2018年01月08日

日替わりマスター

冬の寒さが身に染みる。あまりの寒さに心まで凍えてしまうが、原因はそれだけではない。

仕事でまたミスをやらかして、今日も上司に怒られたばかりだ。自分では頑張っているつもりでも、必ずしもうまくいかないのはまあまあよくあることだと思うが、こうもミス続きなのは、何か悪循環に陥っているのかもしれない。

このまま家に帰っても、独身なので誰も迎えてくれることはない。でも誰かと話をしたい。

「そうだな……。今日はあそこに行くか」

しばらく御無沙汰だった例の場所に久しぶりに行こうと思った。長いこと行ってなかったし、事前予約もしてなかったから、”誰”が待ち受けているかはわからない。けれど、そういうのも込みで楽しもうと思い、僕は自分の頬を二度叩いて、少し気持ちを立て直したところで歩みを進めた。

続きを読む

記事検索
アクセスカウンター
  • 累計:

アクセスカウンター

    • ライブドアブログ