2017年08月13日

憑依小説サークルの秘密

年に2回、夏と冬に国内最大級の会議場で開かれる同人誌即売会。全国から人が集まり、サークルとして参加して、それぞれが思い思いの創作を頒布することで、自分の好きなものを表現する。また、一般参加者はサークルを回ることで自分の目的のものを手に入れたり、新たに自分好みのものを見つけたりすることもある。

その祭典の3日目の出来事であった。

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2017年08月09日

奇妙な女子高生(男視点)

俺は表札に「片浜」と書かれた家の前にたどり着いた。

他人の家だというのもおかまいなしに、ドアをすり抜けて中に侵入した。そう、今の俺は魂だけの存在になっている。これは幽体離脱という能力で、身体から抜け出し、障害物も難なくすり抜けるという便利なものだ。もちろん俺の姿は誰からも見えていない。

俺は家の中に入り、家の様子をひととおり確認した。今朝この家の家族の会話で聞いていたとおりだが、今この時間この家には誰もいない。俺は目的の人物が帰ってくるのを玄関で待っていた。

すると、しばらくしてから玄関のドアの鍵が開く音がした。

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2017年07月22日

ポゼッション・ポゼッション

新しい朝が来た。希望の朝だ。

そんなフレーズが脳内に流れるようなさわやかな朝。いつもであれば、あと5分、10分とだらだら惰眠を貪っているのに、今日はすっきりと目覚めた。たまにはこんな日があってもいいだろう。

「うーん……! おはようわたし!」

身体を伸ばして自分に向かって元気よく挨拶するわたし。ベッドから出て洗面台へ向かい、ぼさぼさだった髪を整え、後ろでポニーテールに縛った。部屋に戻るとパジャマから高校の制服にささっと着替えた。

「うん、オッケー!」

リビングへ行き、お母さんが準備してくれた朝食を食べ、身なりを整えて、玄関に向かった。

「行ってきまーす!」

わたしは玄関を出て、ドアを閉めた。

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2017年07月09日

弾き出される少女

部屋でまったり本を読んでいると、突然身体が宙に浮かんだ。

(えっ、何これっ……?)

私は声を上げようとしたが、音を発せなかった。どうして……?

宙にふわふわと浮かんでいるようで、下を見下ろすと読んでいた本を手放した状態で、私が机に突っ伏していた。なんだ、私いるじゃん。

……いや、待って待って、なんで私が普通にいるの。じゃあ今こうやって見下ろしている私は誰なの。

私は下にいる自分ではなく、今のこの身体を確認した。なんというか、身体が薄い? 透けてる……のかな。まるで幽霊みたいに。幽霊見たことないけど。

試しに部屋にある鏡の前に立ってみたけど、自分の姿は映ってなかった。私どうしちゃったんだろう。本当に幽霊になったみたいに……、もしかして幽体離脱? ホラー映画みたい。

もしかして、私、今夢見てるのかな。こんなことおかしいもんね。そうだよ、きっと夢だよ。

……なんて悠長なことを考えてみたけど、これはもしかして大変なことなんじゃないかな。もし本当に今現実に起こってることなら、早くなんとかしないと。

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2017年06月19日

200,000アクセス

6月19日の朝のうちにアクセスカウンターが200,000を超えたようです。
皆様いつもお越しいただきありがとうございます。

ここまで26作品をアップすることができました。100,000アクセス時に宣言したとおりペースは落ちましたが、まだ書き続けていられるのもお読みいただいております皆様のおかげです。

30作目はまだ遠いですが、そこまでたどり着けるようであればまた連作を書きたいと思っています。題材は一度決めたつもりでしたが、うまく話にまとめられるか未知数なので、違う題材にするかもしれないです。

また、とある企画に参加表明をしましたので、そちらの執筆も同時にこっそりと進めていこうと思います。

sumimist at 19:00コメント(0)雑記

2017年06月11日

観察欲

そろそろだろうか。

僕は読んでいた本に栞を挟んで閉じた。今この部室には僕と後輩の守山くんの2人だけだ。その守山くんは机に突っ伏して眠っている。

元々3年生の先輩を含めて部員が5人いたこの文化研究部は、3年生3人が大学受験に専念したいということで早めに引退したことにより部員が2人になってしまった。自動的に2年生の僕が部長、1年生の守山くんが副部長となり、とりあえず2人だけでも部活は存続しているのだが、来年新入部員が入らなければ廃部になる。

文化研究という名前の部活だが、特にこれといった活動実績があるわけではなく、僕としてはこの部活に特別な思い入れがあるわけでもないが、この自由にしていられる空間があることは嬉しい。放課後に本を読んでばかりなので、別に図書室でもいいのかもしれないが、それでも自分たちだけの空間というのは特別感がある。それに、このような空間があるからこそできることもある。

物思いにふけっていると部室のドアが開いた。

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2017年05月30日

安全犯罪

――パーン!

白昼の銀行で大きな1発の銃声が鳴り響き、店内が静まりかえった。

「強盗だ! 全員動くな!」

銀行員も来店者も突然の銃声に驚き、身動きが取れなかった。

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2017年05月14日

鹿島憑依【艦これ二次創作】

ここはとある鎮守府。多くの艦娘が集う海軍の機関。艦娘たちは提督の指示のもと、深海棲艦との戦いに明け暮れている。

外が薄暗くなってきた頃、多くの艦娘はその日の業務を終え、各自自室に戻ろうとしていた。

その中の一人、練習巡洋艦・鹿島も仕事を片付けて自分の部屋に戻ろうとしているところだった。

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2017年04月23日

乙女に棲むもの

周囲を高い山々に囲まれた地にある魔王城・レンバルト城。荘厳な造りのこの巨大な城は、魔王オルバたちによって作られたものではなく、元々はアイゼルクという国の城であった。

しかし、魔王率いる魔族軍により国民は根絶やしにされ、国は壊滅。現在この地は魔王と部下である四天王や多くの魔族が棲む城となっている。続きを読む

2017年04月08日

悩める少女と優しい幽霊5

床に倒れている菜奈とそれを笑顔で見つめる芽久。
しばらくすると菜奈がゆっくり起き上がった。

「花崎さん?」

芽久がそっと声を掛けると菜奈は芽久のほうを見てニヤリと笑った。

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