ひょっとして金? と思っていただけに、残念。前は、やたらしかけて、途中で脱落していたが、今年はジロの大逆転もあったし、調整でツールも出てきていたし、前半、妙におとなしいから、けっこういけるんじゃないか、と期待させておいて、ある意味、期待を裏切らない、いつも「メイク・ドラマ」なスター。とはいえ、ブルゴスがすっかすかと思っていたら、けっこうなメンツがこっちに来ていて驚いた。フルームもいるじゃん。大物でいないのは、キンタナとコンタドールくらいか。

 それにしても、ひどいコース。石畳を入れたのはいいが、それが周回部分で、それもヨーロッパのローマ街道とは違って、チェーン外れが続出。上って下りてくるだけの文字通りグルマリの単調なぐるぐるが終わると、長い、高級リゾートの海岸。ここまではまだまし。残り80キロあたりから、カノアスの周回。ここの客層の悪いこと、悪いこと。ピレネーよりさらにひどい。並走してビデオを撮るだけでなく、選手に触るし、砂だか米だか直接にぶつけるし。

 残り25キロあたりからイタリア組が引いて、そのうち、フルームが遅れ、ニバリがアタック。3人で爆走して、この調子で今度こそ、と思わせておいて、あの落車。アルプスでびびって、若手に抜かれたのの反動か。あのあたり、道が湿っていたようだし、見通しをも悪いし。だけど、後から来たサポートカーにクラクション慣らされて、道端にはってよけていたのは、ちょっとかわいそう。

 結局、アーベルマート。それにしても、さえない試合だ。フルームが数分遅れて、ひょうひょうと入ってくるし。レースの体をなしていない。コースのせいか、むだに3分の2が脱落。これは、過去のオリンピックからみても、率が悪すぎる。国別のサポートカーのせいで、やたら台数が多いし。そのわりに、手当できていないし。こういうのを見ると、昔のツールもこんなだったのかな、と思わせる。

 グレートブリテンなんて、サポートメンバーは、スカイのシャツのまま。これじゃ、ほかの少人数国が不利なだけ。最初から、ふつうにチーム対抗でいいのに。自転車に限らず、サッカーでも、ゴルフでも、テニスでも、昨今、有力選手は十代早々で海外に留学してしまう。30前後なら、生まれた国より出先の方が長い、なんていうことになる。それを生まれた国別で戦わせることに、なんの意味があるのやら。日本の選手だって、いまや白黒赤青、ハーフみたいなのも珍しくない。まして、今年の個人参加や難民参加となると、ナショナリズムとははなから縁が無い。

 いまや国際企業だらけなんだから、オリンピックも、マクドナルド対マイクロソフト、コカ・コーラ対トヨタ、みたいなスポンサー対抗でいいんじゃないの? その方が企業イメージに敏感で、ドーピングも少なそう。ナショナリズムを言うなら、新城だって出てるんだから、チャリンコも生中継しろよ。え、沖縄は日本じゃない? それが本音か? でも、重量挙げなんかより、チャリンコの方が、日本でもスポーツ人口の裾野も広いと思うけどなぁ。