2018年04月01日

「越路吹雪物語」

テレビ朝日の昼ドラ「越路吹雪物語」
「やすらぎの郷」に続いて放映された「トットちゃん」「越路吹雪物語」は昼ドラのドロドロしてディープなイメージを覆す、実在の人物の伝記を通して人生を考えさせる感動作でした。
「トットちゃん」は多くの人にとって「徹子の部屋」と「ザベストテン」の印象が強い黒柳徹子の渥美清や向田邦子との意外な親交や、時代の先端を行く芸術家たちのたまり場でもあった「乃木坂倶楽部」の存在など、興味深い内容で、主題歌に歌われた「トキワ学園」は本当に黒柳の明日を作ってくれた大切な場所なのだったのだなと、心にしみいるメロディと歌詞とともに感銘を受けました。
「越路吹雪物語」は、前作の流れでついでに見てみようかといった軽い気持ちで見始めたのですが、最終回は越路の死とドラマの感動とで打ちのめされ、号泣しました。越路吹雪は名前と曲は知っていたものの、それ以上の情報は知らず、興味もありませんでした。それは、彼女がほとんどテレビに出なかったことによるのかもしれません。岩谷時子にかんしては、作詞家として非常に有名で、越路のマネージャーだったということは、知りませんでした。
越路吹雪の本名が河野美保子だということも知らなかった訳で、そのせいか河野美保子としての少女時代は何の予備知識も先入観もない状態で、歌うのが大好きな少女が宝塚に入学するまでの経緯をドラマとして楽しめ、瀧本美織に交代した青春期もその延長で、薄幸の親友八重子や宝塚の仲間、特に岩谷時子との出会いや友情に引き込まれていきました。越路吹雪の若いころはこんな天真爛漫でややおっちょこちょいなところのある女の子だったのだろうかと、若干の違和感をもちつつも、越路役の瀧本美織と岩谷役の木南とのコンビネーションが絶妙で、実物とのズレを度外視して、このまま配役はこの2人で続けて欲しいという気持ちになった。
それで、大地真央にバトンタッチした直後はその周囲を圧するオーラと存在感で美保子の初々しさが消えてしまった、岩谷との関係も友情から主従関係みたいになったと嘆いたものですが、終わってみれば、大地の素晴らしい歌唱こそがこの物語の掉尾を飾るにふさわしいのだと得心しました。

大地真央が「愛の讃歌」を熱唱した後、越路吹雪の碑が映し出され、こーちゃんは今も生き続けているのです」というナレーションが流れました。越路の早すぎる死、泣きすがる内藤、そして「愛の讃歌」を歌うこーちゃんの華やかな姿から、越路吹雪の碑へとドラマならではの映像の転換でしたが、そのいずれもが感涙のツボをついてきて、こんなに感動をくれるいいドラマだったのだと、期待を見事に裏切られたことに感謝しました。

最後のナレーション「コーちゃんが残した歌声はたくさんの人々の耳に、そして心に残って、これほどの長い時が流れても、繰り返し、繰り返し愛され続けています。そう、今でもまだ、越路吹雪は生きているのです」
同じく宝塚出身の真矢みきさんの、落ち着いた中にも大先輩へのリスペクトと愛にあふれるナレーションも、感動に一役買っていました。

sumiresumire2002 at 14:12│Comments(0)

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