viarosa

DeathViaLove / Via Rosa *FREE DL

テキサス州オースティン出身、現在はシカゴを拠点にしている女性シンガー、ヴィア・ローサのミックステープ。シカゴのプロデュース・チーム、THEMpeopleが全面的にかかわっているほか、ダリー・オーストン、ドニー・トランペット、ヴィック・メンサら、THEMpeopleと交流が深いSave Moneyの面々も揃って参加。さらには何とフライング・ロータスの名前まである。

ジ・インターネットなんかに似た、洒脱でアトモスフェリックなR&B。しかしその靄はより濃く、ゆったりしたテンポの夢幻的な世界が徹底されている。スロー~ミディアムが中心とはいえ、そのなかでのペースの強弱のつけ方は巧みだし、曲調も多彩。セイヴ・マネーのようなポップなメロディーが光る「Accept The Balance」があれば、「One More」や「Ill Be There To Move In On Your Body」のようにエクスペリメンタルなシンセ・ワークやオートチューン・ヴォーカルを巧みに織り込んだ曲もある。あるいは、ジャズ色濃厚な「Comfort」があれば、ヴィック・メンサを招いてビートルズ「Sun King」をサンプリングした「Cocaine」なんて曲もある。「Lithium」では、KP&エンヴィ「Swing My Way」のメロディーを歌いつつ、ニルヴァーナ「Lithium」の一節("I'm so happy~")をなぞってみせる。そういった遊び心も楽しい。

セイヴ・マネー勢ではヴィック・メンサに注目しがちだが、最も多くの曲に参加しているドニー・トランペットがかかわっている曲が良い。ドラムや音の外れたギターのサンプルが耳に残る「Magician」、スクリューされて微睡んでいるようなトラックにヴォコーダーとトランペットが奇妙な絡みをみせる「Flashback」、そして口笛による長めのイントロにブギー感のあるシンセが割り込むラストの「Adios」と、どれも凝っている。 なお、ヴィア・ローサは過去にも数枚ミックステープを出している。まだちゃんと聴けてないのだけれど、新作がこのクォリティなら要チェックだ。


 

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ヴィア・ローサのプロデュースをしているTHEMpeopleもミックステープ"SMOKE BREAKS IV"を出したばかり。参加メンツも似たような感じなので、併せてぜひ。こっちはチャンス・ザ・ラッパーも。