イメージや固定観念の裏切りに出会えることは無上の快感である。
(文中より)

まずはじめにイランに関してまったく無知な私でした。
帯に『池上彰さん、推薦』と書いてあったので購入。以前読んだ本で、イランは゛アラブ゛ではなくペルシャ人中心の国家、と知った時、イスラム圏の中東でアラブじゃない!?そんなことあり得るのか・・と関心を持ち始め、あとシーア派もちょっと齧りたい、というのが読もうとした動機。内容は非常におもしろく、更に興味深い国(現時点では親しみを込めて)イランとなりました。やはり日本のメディアで流されてる声だけではなく現地にいる人の声は聞くべき(読むべき)だと思いました。まず最初に浮かんだのは、なぜアメリカがこんなにもイランを適視するのか・・ということ。現在国際的に問題となってるのはイランの核問題。この核開発はイラン事情によると主にエネルギー安全保障の観点であって、核兵器開発ではないとのこと。その他さまざまな理由も書かれてあり、イランの核開発は脅威に値する物ではないとの主張も納得。しかし米欧は核エネルギー開発を隠れ蓑に核兵器を開発しているのではないかと疑っている。そして実際に秘密各施設なるものも発覚し、ウラン濃縮活動を続けているのでは・・・と証拠を突きつけられては読んでる側も疑わざる得ない。でも本書を読むとイラン曰くに納得出来る点が多々あって、そんなにアメリカがキャンキャン喚くほど脅威に感じることしてるかな?が読後の印象でした。アメリカにとって懸念となる問題を抱えた相手国が「親米」になり、それが目に余るほど表面化してくれないと(民主化もそう)徹底的に弾圧する国なんでしょうか。
ある本に載ってたのですが、【例えばアメリカによって民主化された国で、そこの国民が親米的主義勢力ではなくて反米的な勢力に多くの議席を与え、彼らが政権を握ったならどうなるのか。おそらく米国はそれを「民主的」政府とは認めず、今度は反体制勢力に肩入れし政権を揺さぶるであろう】を読んで「民主的じゃない・・・」と驚きでした。これには全然気づかなかった。色々と探しあてて読んでみると実際あるようで・・・。この揺さぶりをかける行為はイランでもあり、イランがアメリカを信用出来ない一因になってるようでした。
池上さん推薦とあってとても読みやすかったです。核などシリアスな問題を扱ってるのになぜか笑いがこぼれ、イランの国自体がなんかハッタリというかやんちゃ坊主というか、そんなイメージで読み進めていくと最後のおわりにの章で『イランはツッパリ少年のようなものだ』と著者は締めくくってました。通りで心底憎めないはずだ・・と思った1冊です。核問題だけではなくイランを理解する入り口になる事が沢山書かれてたお薦めの1冊でした。

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