私の視点が欧米化してたことに気づかせてくれた1冊。

「テレビや新聞を通して一定の情報を得ただけの私たちにはわかりようもないことが沢山あるはずです。」By養老孟司さん。
もうひとつ「十六世紀のフランスの思想家、モンテーニュが語っていた゛常識゛とは、誰が考えてもそうでしょ、ということ。それが絶対的な真実かどうかはともかくとして、人間なら普通こうでしょ、ということ」と、常識という下地をしっかり理解させた上で「こっちの世界なら当たり前でも、向こうの世界ならそうじゃないことがある」とピシャリ。養老孟司さんの゛バカの壁゛から引用です。
客観的事実などを盲目的に信じてはいない。それが常識を知っているということ。主観を離れ、誰もがそうだと納得できるような立場から物事を見る゛客観的゛なんぞそう簡単に出来るもんじゃないな・・・と強く感じた。まして宗教ならなお更ということも。
事実このイスラム原論を読むまでは、こんなにも私が欧米かぶれしてるとは思わなかった。どっちも分かってるつもりで客観的な立ち位置(と思ってた)を取り、あーだこーだとぶってたことがあったかもしれない・・・と思うと恥ずかしく深く反省。
モンテーニュの言葉はこのイスラム原論でも使われ『暗殺者やテロリストが異常な精神の持ち主であるというのは、欧米の社会では常識である』私もこれを常識と思ってた。『だが、その常識はイスラムの社会には当てはまらない。むしろそれとは逆の評価が正常なのである』なぜなら・・・がこの本には詳しく載ってて、ガラリと視点を変えてくれました。
あと、私はてっきり無教養ゆえ蛮行に走るのかと思ってたら『彼らを無教養で粗野な人間だと決め付けては、その真実は理解不能となる』とここでもピシャリと叱られた。完全に私の欧米化された視点をガラリとひっくり返し、イスラム教という宗教の法の側に立って見ることも覚えました。

しかしなんですか、入門書から入りホップステップと少しずつ宗教の本を読んできたけれど、相対する宗教をひよっこだの猿同然だのと書かれた本との出会いにはさすがに面食らう。面くらいながらも、イスラムだけじゃなくて仏教やイラン革命、十字軍の歴史などあらゆる角度から繋げてくるのでとてもおもしろい。本の連鎖を生むにはもってこいな1冊でした。

日本人のためのイスラム原論
日本人のためのイスラム原論小室 直樹

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