いつも読書人 

《イツモ ドクショビト》 最近いっつも読書してる。 手にした作品の感想と、たまにすもも日記。

その他【ま・や行】

打ちのめされるようなすごい本 / 米原万里5

米原さんの書評集。何を読もうか迷ってる方に。

これはもう永久保存版。1995年から2006年の全書評を集めた1冊。2006年では闘病中にも関わらず黙々と癌に関わる本を読破している姿は壮絶です。内部はふたつに分かれてて、第1部が『私の読書日記』で、第2部は各誌に連載した10年間延べ140編の書評が収録されてます。
文庫を購入したんですが結構ぶ厚い。興味で測ってみたら2センチ超えとる!この2センチ強のぶ厚い文庫の中身は正に本の宝庫のよう。ロシアに関わる作品は勿論のこと、日本史・世界史・現代史、文学もエンタメ小説もミステリも脳もアリも医学もペットも何でもござれ。特に多く載ってるのがやはりロシア関連で、その他戦争やテロ、民族や人物の本などが多く、過去に読んだ本も引っ張りだして比較し批判したりととにかく私にとって未知な世界には親切な内容。固い内容ばかりじゃ疲れるのか、本の悪口を書いた書物を読み爆笑してる米原さんにつられてこちらも笑うほどのユーモアもあり。読みたい本がどんどん増えてしまい時間とお金が足りない・・・と幸せな悩みを増やしてしまった。
それにしても悔しい。向田邦子さんの『阿修羅の如く』の現代版も読みたかったし、『打ちのめされるようなすごい本 パート2』なるものも読みたかった。今じゃどんな社会批判を披露してくれてたでしょうか、毒舌も恋しくなります。もし天国に図書館があるなら仕事に追われることなく、闘病に苦しむこともなく、思う存分大好きな読書をしていただいて是非パート2をお願いしたいです・・・ホントに悔しい。

打ちのめされるようなすごい本 (文春文庫)
打ちのめされるようなすごい本 (文春文庫)米原 万里

文藝春秋 2009-05-08
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嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫) オリガ・モリソヴナの反語法 (集英社文庫) 不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か (新潮文庫) 言葉を育てる―米原万里対談集 (ちくま文庫) ユリイカ2009年1月号 特集=米原万里

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告白 / 町田康5

河内弁で猛烈に面白く、そして切ない熊五郎の一生。

ずっとずーっと気になってた本。やっと読めた。最初ブックオフで探して無くて近所の本屋にも無くて、無い無いづくしだとやたら読みたくなるもんで。こうなったら絶対に読みたい!ってなってふらりといつもの図書館に立ち寄ったら発見。もぉーこの嬉しさといったら・・もぉ。
感想は大満足。はじめて町田さんの作品を読んだけどもう最高。途中まで読んで、あまりの面白さにこの本に関する色々な事が知りたくなり調べてみた。そしたら明治26年に大阪府南東部の金剛山麓の赤坂水分村で起こった殺人事件。俗に言う【河内十人斬り】がモデルとなってるようで。でも私は無理に事実と平行する感覚では読まないで、終始フィクションとして読んだから世間体云々関係なくして「殺ってまえ殺ってまえ!!」と思い切り熊五郎に加勢できた。なぜならこの本はこうして読まないと゛きれいごと゛が邪魔をして十分に愉しめないと思ったから。そして世の中の偏屈だったり横柄な人に出会うたびイライラしていた今日この頃が熊五郎の「ぶっ殺す」によって救われた気分。
会話が河内弁で特徴のある文章。これってもしかしたら好き嫌いはっきり別れる作品なのかなぁって思ってみたり。ちなみに私がこの本を読もう!と思ったきっかけはアマゾンでの評価と「なか見検索」。最初のページの「あかんではないか」の一節で、「これ好きかも・・」と一目惚れの1冊。
熊五郎が言った忘れられないセリフがあって、「獅子舞に銭ぐらいやれっ、ど阿呆」と怒鳴るところ。
え?そっち!?ってセリフはほんとたまらん。

告白
告白おすすめ平均
stars「文筆の荒法師」が描く怒涛の840ページ!朝日新聞 ゼロ年代の50冊第3位
stars本当の本当の心の中
stars文学っぽい文学
stars河内弁のリズムは大量殺戮にはぴったりだ。
starsこれまで文章化できなかった思考世界

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銀しゃり / 山本一力3

江戸時代のスペシャリスト!今回は鮨職人

はじめて山本一力さんを読みました。江戸時代に活躍したさまざまな職人達をお題で書いた時代小説なんですね。たまたま今回手にしたのが鮨職人でした。今じゃ随分と減ってしまったんじゃないかと思うんですが、むかしむかしは゛衣食住゛全てに関わる職人さんが沢山いたんだなぁと。そんな職人ひとりひとりがプライドを持って商いをしている様子が伺えます。舞台が江戸の深川というのもあって出てくるみんなが゛ちゃきちゃき゛な江戸っ子です。
物語は鮨職人の新吉と武家、秋之助との人情、心意気で読む側をググッと熱くさせてくれる。甘酸っぱい恋の駆け引きなどもあって江戸城下での出来事が満載に詰まってました。ただ、詰めすぎたか?終盤には駆け足な話の流れになってしまいちょっと勿体無いかなと。でも読後は気分良いので、これからも読んでいこうと思う作家さん。
ところでこの本、食の描写がとても上手なので読んでるとお腹が空いてきます。そしてやたら米やら寿司が食べたくなる。明日の仕事後はツレと秋葉原に買い物なので、その帰りは築地でお寿司に決定!楽しみだぁー♪

いや待てよ・・・うなぎにするか・・・

銀しゃり[文庫] (小学館文庫)
銀しゃり[文庫] (小学館文庫)山本 一力

おすすめ平均
stars読後の爽快感が続く
starsいつもながらの一力さん
stars
stars読んでいて爽快感を感じる小説
stars結末は心地よい

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乱心タウン / 山田宗樹3

乱心タウン
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おすすめ平均 star
starフットワークの良い、ライトな感覚

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全てを手に入れたはずが・・・満たされない超セレブたちの本性。

そっか。嫌われ松子の一生を書いた方だったんですね。少々ぶ厚いのですが、文章が粗いということも無く、丁寧でとても読みやすい小説でした。読みながらも映像が浮かんでくるよう。本書には様々なセレブ階級の人たちが登場し、セキュリティ万全な街【マナトキオ】に億単位の家を持ち、名誉も自尊心も全て満たされたはずだったが・・。まあ、簡単に言えばお金持ちもそうでない人も身の丈にあった生活、生き方をしないとこぉも乱心するものかといった内容。
このマナトキオ管理組合初代議長、要するに全ての決定権を持つ人物が頑固で融通のきかない岩崎直次郎。このあだ名が【元老院】で終身制という、時代錯誤な設定などはなかなか面白い。多くの人物が出てきて交錯していくので、これもいわゆる群像劇となるのか。過去の即読から群像劇の頂点を奥田英朗さんの【最悪】として見ると、惜しい。少々乱心ぶりに物足りなさが残るかなぁ。まあ、本書でセレブの醜態を見て、現状の自分に幸せを感じる事の出来る作品でした。なんか切ない・・・

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屋上ミサイル / 山下貴光4

屋上ミサイル (上) (宝島社文庫) (宝島社文庫 C や 2-1)
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おすすめ平均 star
star奇抜な会話
star憧れる屋上の風景

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屋上ミサイル (下) (宝島社文庫) (宝島社文庫 C や 2-2)
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キャラの冴えた高校生(女子1 男子3)の爽快な連帯感を味わえる1冊

このミス大賞受賞作品とはどぉも相性が悪いのです。が、これはダントツに面白かった。ただ私だったらこれはミステリと言うより青春小説にカテゴリ分けしちゃうかな。にしてもキャラが冴えてるなぁ〜。主人公尾辻アカネ、国重、沢木、平原。女子1名に男子3名からなる高校生達が屋上部を結成し、キレのよい意外なセリフ返しは読んでいてとても楽しい。
解説には「伊坂幸太郎の影響が露骨すぎる」との事でこのミス選考委員の間では大激論があった作品のようで。確かに背景は゛終末のフール゛で、゛陽気なギャングの日常と逆襲゛を匂わせる場面もありで、解説を読んだ時は「気のせいじゃなかったか・・」な複雑な気持ちがあったのは否めない。でも例え伊坂テイストを感じたとしても、物凄く楽しい気分で読ませていただいた作品。今後も気になる作家さんで、願わくばパワーアップして是非ともまたみんなに会いたい。

第7回 このミス大賞受賞作品

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青森ドロップキッカーズ / 森沢明夫5

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おすすめ平均 star
star文句なく楽しめるエンタメ小説
starカーリングの魅力に寄せて語られる「フェアに生きることの美しさ」

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氷上のチェス、カーリング。青春エンタメ小説好きにはコレっ!

涙で滲んで文章が読めなくなるなんてホント久しぶり。青春エンタメ小説としては文句なく星5つ。実は今1番やってみたいのがカーリング。あの繊細で頭脳戦的要素に長けたスポーツはとても興味深い。
で、本書は冬季オリンピックでもお馴染み氷上のチェスと言われるカーリング。この本は頂点を目指すだけの話じゃなくて、カーリングと出会えたことで様々な悩みや危機を乗り越えていく青春小説。ルールを覚え、試合をこなしてコツを掴み、いつしか「楽しい」が「面白い」になっていく。分かるなぁ〜。もぉそうなったら虜よね。ルール知ってからテレビ中継でも本書の中でも『イエーーーーーーーース!!!!!(yes)』やら『イヤーーーーーーーっ!!!!!(yeah)』って声聞くと臨場感伝わって鳥肌立ちます。そして今まであるようでなかったこのラスト。もぉーかっこよすぎ。



にっぽんガンバレっ!
本橋選手応援してますっ!


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