“食品の誤表示”の件です。
この件は「民間企業に自由に競争させれば全てうまくいく。」という話の欠陥が、見事に表れた例だと思います。人間も市場競争も、そこまで完璧ではないでしょう?
 
食品に関する法律には<JAS法><景品表示法><不正競争防止法>がありますが、レストランなどで出される料理名は法の網から抜け落ちているようです。(スーパーが食材として売る時に同様の表示をすれば違反になる)
(ブラックタイガーを使った)車海老のホニャララという名前の料理です。(牛肉以外も入ってますけど)牛肉100%“風”ナントカという名前の料理です。」ということですかね?<かき氷メロン><メロンソーダ>がメロンを使ってないように。
 
「法律違反として罰せられずに、利益増になる。」となれば、どの企業もその“法の抜け穴、グレーゾーン”を狙うのは当然かもしれません。
そしてある企業が“グレーゾーン”を使っていてバレていないのなら、ライバル企業もやらないわけにはいきませんよね?そうしないと競争に負けて潰れてしまいますから。
「やった者勝ち」どころか、「やらない者負け」という状況です。
「民間企業が自由に競争した結果、皆が悪い方向に進んでしまった例」ではないでしょうか?
 
良い方向に進む競争をするには、ある程度の規制としっかりとした罰則が必要不可欠だと思います。そして決められた法律は、誰に対しても厳格に適用する。
そして常に「修正が必要ではないか?」とチェックし続けることが必要だと思います。ちょっと面倒ですが。
 
この件で一番損をしているのは、“正直者”(本物を生産・販売している人)です。本来得られたはずの売上げのいくらかが取られていたわけですから。
<悪貨は良貨を駆逐する>(ニセモノを放置しているとニセモノばかりが増えて、やがてホンモノが無くなってしまう)事態を防がなくてはなりません。
また、アレルギーのことを考えると、成分表示の“偽装”に対しては特に厳しくすべきだと思います。
今のところ、アレルギー反応による被害者が出ていないことが<不祥事中の幸い>です。
命にも関わる話なので、早急に対応して欲しいです。
 
 
それにしても、私は今回の件で「ブラックタイガーの潜在能力、どんだけっ?!」と感じました。
  
そこでエビの値段の推移について調べてみました。(政府って、こんなに細かいものまでデータをとっているのですね。ブラックタイガー以外も含めた、<エビ>としてひとくくりになってはいますが。) 
エビ、鰯、消費者物価指数推移
<総務省統計局 http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/GL08020103.do?_toGL08020103_&tclassID= より作成) 
 エビの値段(グラフのオレンジの線)は、2年ほど前から少し上がっていますが、それまでは長年下がり続けてきたのがわかります。
いわしの値上がりが目につきます。


そのうち、今回の件を逆手にとった<“誤表示”レストラソ>なんて出てきませんかね?
「5つの“誤表示”を当てる。1つ当てるごとに会計10%割り引き」というような。


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