※この記事は、非公開にしていた『間違ったクスリの活用法』を公開用に一部加筆修正したものになります。


・本文中に薬物の乱用を推奨しているような文章が書かれていたとしても、ぜったいに薬物の乱用は行わないでください。ここに、乱用を推奨するために書いたものではないと宣言します。

・今回は、内容が内容なのでいつも以上に注意しておきます。覚せい剤に手を出したら(いや、覚せい剤にかぎらないけどね? 薬物は何であろうと乱用しちゃダメ、ぜったい)人生終了となってしまいます。覚悟してください。

・この記事は、薬物の知識を(創作などで使うために)集めている方・既に依存症になっている方・今はもう乱用していない方・乱用する予定はないけど知的好奇心を満たしたい方・身近に乱用者が居る予感がする方などに向けて書いたものです。決して、まだ手を出していないけどこれから手を出す予定のひとに向けて書いてあるわけではございません。ご注意ねがいます。

・覚醒剤に依存するのは、連鎖的に眠剤やアルコールにまで依存してしまう可能性もある危険な行為です。また、現在アルコールや向精神薬、咳止め薬の過剰摂取に依存している方は、覚醒剤に手を出せば必ず依存するでしょう。ぜったいぜったいぜ~ったいに手を出さないようにお願いします。

 ……毎度ながらも、この記事は特に曖昧なので念のために言っておかなければなりませんw


【1.覚せい剤の形や色、値段など】
 結晶型のメタンフェタミン──これが、現在日本で出回っている覚せい剤である。厳密にいえば、メタンフェタミンには光学異性体が存在するため、デキストロメタンフェタミン(d-メタンフェタミン)やレボメタンフェタミン(l-メタンフェタミン)、これらが等量含まれているメタンフェタミンのラセミ体(dl-メタンフェタミン)と三種類に分けられている。強さは、d体>dl体>l体という順になっている。このうち日本で出回っている覚せい剤は、大半d-メタンフェタミンである。つまり一番強力な覚すい剤なのである。

 そうそう日本では目に入れる機会がないのだが、アンフェタミンと呼ばれる錠剤型の覚せい剤も存在している。海外では、むしろこちらが主流である国が多いという。見た目は真っ赤な錠剤であり、呼び名は“薬馬(ヤーバー、ヤーマー)”である。

 とはいえ、メタンフェタミンのほうが強い効果を有していることから、日本ではアンフェアミンが流行ることはほぼないだろう。

 ちなみに、メチレンジオキシメタンフェタミン(MDMA)は似た構造をしているものの、麻薬のほうに分類されているという。

 覚せい剤は、1893年、長井長義の手によってエフェドリンからメタンフェタミンが化合されたのがはじまりなのだ。知らない方もいるかもしれないが、メタンフェタミンは日本人によって産み出されたのである。最初こそ医療に用いられていたそれは、やがて戦争に使われはじめてしまう(特攻隊員に“突撃錠”と言って飲ませたり、夜間パイロットに“ビタミン剤(メタンフェタミン)”と言って注射したり、軍事工場などでも、カフェインや玉露と混ぜ合わされた“猫目錠”なるものが使われていたらしい)。詳しく知りたい人は、wikiなどの詳細に記してあるサイトで見てほしい。おそらく、この記事を読んでいる方には、あまり興味がないかと思う。そのため、詳しい経緯は省かさせてもらう。

 ところで、当時はだれでも覚せい剤(商品名/ヒロポンやアゴチンなど)を買えたという話だな、アンプル剤に関しては、そのほとんどが裏市場で売られていたため薬局で購入できるのは錠剤のみだったらしい。錠剤では1錠0.001g……現在裏で蔓延している覚醒剤の平均的な乱用量は、一回0.03g~0.2gである。いまの乱用者と過去の使用者では、効果の得られ方も異なるのではないだろうか。ちなみに、普通に薬局で買えるようにしたせいで、一時期は覚せい剤の中毒者が大量に現れるハメになってしまったのだ)。

 ヒロポンは1錠にメタンフェタミン0.001gが、アンプルだと0.005gのメタンフェタミンが配合されている(※これらはすべてデキストロメタンフェタミンである)。いまでも医療用医薬品として積載されているため存在しているが、処方する・されるためには、非常に面倒な手続きが必要となる。そのうえ、処方される側も“覚醒剤所持証”なるものを持ち歩く必要が発生するのだという。
 現代の日本では、ヒロポンなんてなかなかお目にかかれないであろう。適応している症例は、重度のナルコレプシーや、睡眠薬などで意識朦朧となったときの非常用、昏睡からの復帰などに活用されている。
 いまの日本で実際に処方されている方はいるのだろうか? わたしには詳しいことはわからないが、リタリンさえ処方されているひとなど身近にいないくらいだ。もしかしたら、ヒロポンを処方されている者は存在しないのかもしれない。
 
 さて、それでは現在の話に入らせていただく。裏市場の覚せい剤は、いったいどんな色や形をしているのだろうか?

 まずは色から説明しよう。色は基本的に、透明から半透明、白く濁っているような透明が大半である。まれに黄ばんだ色をしている物もあるらしい。カラフルな色も存在するらしいのだが、わたしは一度も見たことはない。

 同じく大きさや形もバラバラである。
 まず、乱用者からは不人気であるサイズーー小石や小さなガラス片くらいだったり、砂利のようにざらざらして小さいサイズだったりする結晶だ。これは乱用者から嫌われている。
 なぜなら、小粒以下のサイズは質があまりよくないのだ(塊を砕き混ぜものをしたのか、最初からそうなのか……どちらにせよ、クソネタの率が高くなるのだ。ただし0.2g以下の場合は、量を調節するために砕く必要が出てくるので、判断材料にはなり得ないだろう)。
 大きいのだと、ビー玉以上のサイズがあったり、なかには1g以上の塊まで存在しているのだという。球体や縦割り結晶(縦に長く、割ると針状に砕ける結晶)、湿っている通称“濡れネタ”と呼ばれる物や、粉末状のサラサラのネタまでさまざまな種類がある。

 硬さに関しては、ライターの底で叩くと割れる程度の強度が平均であろう(ちなみに、わたしはブロンの瓶でゴリゴリ砕き粉末状にしていた)。

 純度の良し悪しを見抜く方法として有名な説は、意外といろいろある。
 縦割りが良いだとか、粒はダメだとか、溶けにくいのは混ぜ物うんぬん爪で割れるくらいが良ネタうんぬん等々、さまざまな噂が飛び交っている。
 だがしかし、すべてがこのとおりではないため、良ネタかと思いきやクソネタだったり、クソネタかと思ったら良ネタだったりすることも勿論ある。
 そう、絶対の見分け方はないのだ。

(ニュースで発表している価格ではなく、わたしが買っていた頃の)末端価格の平均(※1)は、0.2gで12000円(0.1g/6000)、0.5gだと20000円(0.1g/4000)、1gなら30000円(0.1g/3000)となっていた。基本的に買う量に比例して安くなる(※2)。ニュースなどで発表される末端価格の平均は、1g66000円と発表している。わたしが購入していた頃に比べても、実際の末端価格の二倍で発表しているようにしか思えてならない。年々安く……みたいな報道は、一番少量で買ったときの価格ではないだろうか。

(※1)末端価格の平均
 近年の値段は分からない(掲示板に書かれている値段だと、あまり変わっていないようにも見えるが……)。しかし、ニュースや新聞などによると、ここ近年の覚せい剤の末端価格は、年々下がり傾向にあるらしい。それを踏まえるなら、まえより安価か、もしくは変わっていないかのどちらかだろう。

(※2)基本、買う量に比例して安くなる。
 お盆と年末に限り、価格が高騰して品質は悪くなる。この時期だけは当てはまらない場合もある。また、末端の末端は別の末端売人からネタを購入し、それに値段をちょいと上乗せして別の客に売っていることも多々ある。たとえば、Aさんから1g三万円でBさんは購入したとする。Cさんへと四万円で売り付けることにより、利益が一万円出るというカラクリだ。そのため、末端の末端──最末端の売人にかぎれば、いっぱい買われようが何しようが、安くするメリットが小さいのである。ただし、前述したとおりお盆や年末になると、普段は多量に購入すると安くしてくれる売人でも、『今回は、まとめて買ってくれても値段は下げられない」あるいは「多量には売れない、在庫がないから」と告げられることもある。断られることもあり得るくらい、様変わりしてしまうのだ。なぜかは不明だが、みんな口を揃えて「仕入れが薄くて在庫がない。値上げしないと無理だ』と言っていたのを考えると、実際に仕入れが困難な時期というものがあるのだろうか? ちなみに、わたしが買っていたときの末端最安価格は10gで18万円だったと記憶している。それを一ヶ月経たずに使いきってしまった当時の自分は、明らかに頭がパーになっていたと思う。






【2.摂取方法】
 悪用は厳禁。乱用者は、これらの中からいずれかの手法をとって摂取している。もしも身近に疑惑の人物が居るなら、使う道具を隠し持っていないか確かめるのもひとつの手だ。

(※難易度/失敗率や痛みの程度、高いほど摂取が難しい。 吸収効率/一定の効果を出すために必要な量。高いほど少ない量で済む。 吸収速度=血中濃度最大到達期までの速さ。 全て5段階評価)

●炙り(昇華吸引)
(難易度/2 吸収効率/3 吸収速度/3)
 ガラスパイプ、アトマイザー、アルミホイルなどが、摂取をするための道具となる。粉末に砕いた覚せい剤をアルミやガラスパイプに入れ、真下からライターで弱め炙り、出てきた蒸気をストローなどで吸い込み、肺へと入れれば完了となる。
 肺に入れた煙は長めに肺に入れたまま維持したほうが良いというひと(なるべく吸収したいんだよ派)と、煙草みたいに普通に吸って吐いてのほうが良いよというひと(覚せい剤が肺で結晶化して、からだに悪いんだよ派)に別れている。
 無駄になる量が多いというのが一番大きな欠点だろう。そのため、重度依存症者からはすこぶる不評な摂取方法だったりする。
 とはいっても、アルミで炙ったとき、ネタが溶けて液体になりながら流れる様が好きだと言うひともいるようなので、一概には言えない。

●スニッフ(経鼻摂取)
(難易度/3 吸収効率/3 吸収速度/3)
 ストローやレシート、札などを丸めて筒状にした物、もしくはスニッファー(スニッフィング用の細長い筒のこと。アマゾンでも売られている)を用いて摂取する方法である。
 粉末になるまで覚せい剤を潰したら、鏡などの平らな土台の上に適量撒き散らす。そしたらテレカで細長いラインを2本引いてセッティングは完了だ。
 両鼻で均等に吸引できるよう、片鼻ずつ吸い込んでいったほうが痛みも多少は緩和するだろう。
 キーゼルバッハ部位という、鼻の両穴が繋がる部分からちょっとだけ手前の位置にある粘膜に当てるのがポイントである。
 まぶすようにゆっくりと吸い込み、鼻の粘膜から覚せい剤を吸収していくことになるため、初回通過効果を受けないで済む摂取手段だ。
 しかし、勢いよく吸い込んでしまうと鼻を通過して喉に落ちてしまうため、慣れないとややむずかしいのが難点でもある。
 耳掻きなどに乗せたまま吸う者もいるらしい(そういえば、ブレイキングバッドに出てくるワンシーズン目の……名前は忘れたけれど、あの流通を仕切っているイカれたギャング──トゥコだったかな?──は、ナイフで砕き、ナイフでネタを掬いあげ、鼻を近づけてスニッフしていた気がする。だからなんだと言われたらおしまいだが……w)。
 吸収率は悪くない代わり、やや難しい・鼻に激痛が走る・やり過ぎた場合、両鼻を仕切る壁が貫通して鼻がひとつになってしまう可能性があるなどのデメリットがある。それらデメリットの多さに比べてみても、メリットがちょっとばかり薄いため、あまり人気があるとはいえない方法だろう。

  エン ゲ
●嚥下
(難易度/1 吸収効率/1 吸収速度/1)
 ジュースに混ぜたりカプセルに入れたりして、文字どおり飲み下す方法となる。そのため、変な道具は不必要である。えんげ、もしくは、えんかと読む。えんかは確かかどうかは些か不安なので信用しないよう留意してほしい。
 初回通過効果を唯一受けてしまう方法なので、吸収率は非常に悪くなっている。しかし、ほかの方法と比較すると簡易的に行えるうえ、多少は長めに作用するというメリットもあるのが利点だ。
 わたしの場合、注射針がなかなか血管に入らず、二時間くらいチャレンジした末できなかったとき、その注射器に入っているネタの溶液を、急いでカプセル内に注ぎ接着して、すぐさま口に放り投げ飲み込む手法をとっていた。注射が上手くできないときに助かる方法だといえよう。
 悪用される摂取方法その1でもあるので、女性の方々は注意してほしい。
 怪しいひとが出した飲み物には、どうか注意を怠らないよう気を付けよう。
 ついでに書いておくと、めちゃくちゃ胃に悪いという大きなデメリットがある。口から飲み込み過ぎると胃痛が酷く吐き気を覚えたときもあったほどだ。

 ゼッ カ 
●舌下
(難易度/2 吸収効率/2 吸収速度/3)
 舌の下ーーつまりは舌の裏側にネタを置き、口内の粘膜からじわじわと吸収していく方法となる。こちらも道具は必要ない。
 スニッフと比べてみてもほぼ変わらない吸収速度を誇るのだが、唾液と共に溶けた覚せい剤を胃へと飲み込んでしまい、その分は普通に嚥下したことと相違ないため吸収効率は若干低いだろう。
 自身が依存していたとき、注射に次いで多用していた方法である。
 苦過ぎる味には慣れが必要だが、慣れれば耐えられるレベルになるのだ(とはいえ、ぜったい受け入れられない風味をしているため、好きになるひとなんていないであろう)。
 ちなみに、焼けるような刺激が口に広がるため、強烈な苦味に耐える必要がある。さらに、やり過ぎると口内が酷く爛れてしまうデメリットもある。
 まあ、両鼻貫通よりはマシといったところか……。
 
●突き(静脈内注射)
(難易度/5 吸収効率/5 吸収速度/5)
 ネタを買うと、売人が数本付けてくれるインスリン用の使い捨て注射器が主要の道具となる(通称“○ペン”と言い、○にはキャップの色が当てはまる)。むかしの場合、ガラス製で出来ている針だけ入れ換えて使える注射器なども存在していたらしい(通称、ガラポン)。
 耳掻き、または、斜めにカットしたストローを使う。パケから粉状に砕いたネタをストローなどですくい、注射器の内筒に落として入れる。そうしたら、押し棒を差し込みネタを強く潰すよう押し込めば準備の前段階は完了だ。
 ネタをぎゅうぎゅうに詰めた位置のメモリで大体の量を推測できたりする。1mlで1gとなるため、0.1gなら0.1ml(厳密にいえば0.1mlで0.08gであるが……)と、だいたいの量が把握できるのである。
 100目盛なら10個目の線、50目盛なら5個目の線、40目盛なら4個目の線が0.1gとなる。間違えやすいのは、注射器の種類によって目盛の数が異なるため、ネット上での会話では齟齬が頻発する点。
 前段階が完了したら、針を水(※3)に浸して押し子を引き、水を注射器内部に注ぎ上げるように入れていく。
 ネタ1ならば水は2、ネタ2なら水は4と、水はネタの量の倍量入れたほうが血管にやさしく吸収率も良い(浸透圧の関係から、どちらか片方の分配が過多になると血管を痛めてしまったり、血管外漏出を起こしたりする恐れがある。血管炎の原因でもある)。
 終えたら、押し棒を限界付近まで引き上げ、本体をピンピン弾いたり、ブンブン(いや、しゃぶしゃぶ、か?)注射器を振って、ネタを完全に溶かしきる。
 溶かせたら、最後に針を上に向けて、本体を弾き空気のだまを上に浮かせる。そして、ゆっくりと空気を綺麗に排出すれば準備は完了である(※6)。
 次に、打ち込む静脈血管を探し出す。一番ポピュラーなのは、肘の内側部位にある『前腕正中皮静脈血管』『尺側皮静脈血管』『撓側皮静脈血管』辺りになるだろう。肘の内側に走る、うっすら青く浮かんでいる三本の血管がそれだ。
 穿刺する場所を決めたら、アルコール綿でその部位を消毒して乾くまでしばらく待つ。乾いたら、注射器で狙う静脈血管がある反対の腕で、針を斜めに『スッ』と刺し入れる。
 このとき、本体の角度は皮膚から15~30度くらいのほうがいい(ただし、中央を走る静脈は意外と深いので、やや角度をつけたほうがいいかもしれない。しかし、真下に動脈があるため、垂直に突き立てたら悲惨な結果が待っているので注意)。
 角度は、低すぎると血管に届かず、付けすぎると今度は血管を突き破ってしまう恐れがあるのだ。
 血管に入れば逆血ーー注射器の内筒に血が逆流して入ってくることーーを確認できる。そしたら、注射器と皮膚の角度をなくし平面にしながら、ほんの少しだけ針を前進させる。
 これで、押し棒を引いてみて内部に再び血が入るようなら、静脈血管に上手く刺さっているという証拠である。
 中身を注ぎ終わったら、針を慎重に抜いていく。このとき、針が皮膚から出るまえに押し子を引くと、注射痕が幾分かマシになる。
 注射器を洗うより先に、まずは刺突箇所を、清潔なティッシュを敷いた上からやや強めに指で圧迫したほうがいい。押すのは皮膚に刺さった穴ではなく、血管に針が突入した箇所である。
 一、二分指圧したら、最後に注射器の針を水に浸して押し棒を三回ほど押し引きし、『しゅっしゅっ』と本体で空を切って水気を飛ばせば、内筒と針の洗浄も完了となる(※4)。

 吸収率・発現速度どちらにしても摂取手段として一番優れているといえよう。一番メジャーな方法であり、乱用者の大半はいずれコレにたどり着くといっても過言ではない。
 欠点は、注射に慣れが必要な点である。個人でやろうとする場合、初回はまず失敗することが想像に難くない。
 看護師が患者に採血などで注射をする場合(両手フリーな状態)でさえ失敗するときもある行為なのだ。それを自分で自分の腕に片手で注射しようとしたら、難度が飛躍するのは当然である。

 この方法だと、入れた瞬間から血中濃度最大時間に到達するため、ほかとは違う独特な体感を覚えられる。
 まずは、全身が一瞬で緊張していく。からだ全身にある、ありとあらゆる場所の毛穴からガスが噴出して、毛がすべて逆立つような感覚を抱く。口内には独特な風味が広がり、歯を強く噛み締めるようになる。
 やがて、ガタガタと強く振動をはじめるーーブロンなどで現れる副作用の震戦を、やや狂暴にしたレベルの振動を発する。ブルブルというよりガタガタといったほうが正しい震え方をするのである。
 そして、ちょっと動くだけでも、独特な悪臭を含む汗が全身からだらだらと流れ落ちていく。ただし、不快な感覚を忘れるくらい、目の前はクリアに開けるのだ。この爽快感を求めて注射をするひとも、中にはいるのではないだろうか。
 ほかの方法との一番の違いは、溶液を入れている最中からはじまる特有の快感(ラッシュ)が味わえるという点。そして、効果を実感する度合いが明白に高いこと。この二点がほかと違うと言えるだろう。
 炙りや嚥下摂取に比べ、ちょっとずつ足せない1発勝負な分、入れすぎるとOD(オーバードーズ/過剰摂取)しやすい難しい面もある。
 ブロンの場合はODしなければはじまらないが、こちらのODは最悪命に関わるほど危険であるため、下手すると命を落としかねない。致死量も、0.5~1gだと言われてはいるが、0.015gを静脈注射しただけで亡くなられた方もいらっしゃるらしい。初めて乱用する人間は、人生を賭けたロシアンルーレットをする立場に知らず知らずのうちに立たされているのかもしれない。
 ちなみに一番厄介なデメリットは、非常に高い精神的な依存性(あるいは、心理的な渇望度合い)である。炙りなどの他の方法で乱用している人間は、やめる時に苦労はするがいずれ忘れられる程度だ。だが、静脈注射をしてしまったら、一生注射したときの快楽が頭から離れなくなり、もう、どうにもしようがなくなってしまう。一番有名かつメジャーな摂取手段だが、同時に、人生を覚醒剤にしゃぶられるようになってしまう悪魔の摂取方法だともいえるのだ。 

●粘膜塗布
(難易度/1 吸収効率/2 吸収速度/3)
 女性なら陰部の粘膜から吸収する方法。男は陰部から吸収できないため除外(ただし、歯茎に塗るのも粘膜塗布と言えるかもしれない)。あそこに塗り、そこから吸収していく摂取手段。そして、他人使用で悪用される摂取方法その2でもある。男側が勃起したイチモツに溶液を塗りたくったまま女性に挿入、膣粘膜から吸収させてしまうといった方法である。怪しい人との性行為にはくれぐれもご注意ください(怪しいのに性交まで行くヤツなんかいるわけないか......)。



(※3)水ーーpH(ペーハー)値
 水道水のpH値は7であり、平均値となっている。
・pH値が高い水で溶いた場合/穏やかな効き目・切れ目、長時間作用、汗の減少、悪臭軽減(若干)
・pH値が低い水で溶いた場合/激しい効き目・切れ目、短時間作用、多汗、血管痛(早く入れた場合のみ)、体臭増
 しかし、変わるのは極々わずかなため、そこまで気にする人間はそうそういないだろう。

(※4)使い捨て注射器の繰り返し使用
 付いてくる注射器を律儀に一回使用で捨ててしまっていたら、とてもじゃないが足りなくなってしまう。
 大半のひとは使った道具を再利用するため、血が固まらないように水を押し引きして針を洗うのである。4~5回使ったら捨て時だろう。
 ちなみに自分は過去、10回以上ーーそれこそ目盛がすべて薄れて消えるまで使った挙げ句、刺した状態で針が折れてしまい焦った経験がある。もしも奥まで入れている時に折れていたら......そう考えると、思わずゾッとしてしまう。注射跡(※5)も、かなり酷いものであった。いまでも血管にそって、うっすら赤い線が残っている。

(※5)注射痕
 ポン中の悩みごと。
 その対策として、抜いたあとの患部を2~3分ほど圧迫して止血。血が止まったら抗生物質の入ったステロイド(リンデロンやらベトネベートなど)を塗布し、絆創膏を貼った上からアイスロンなどで冷やしておく方法。痛みが完全に消えたら、あとはヘパリン類似物質の入ったクリーム(ヘパソフトなど)を塗る。という方法を取っていた。
 体質にも寄るが、自分の場合はこれが功を奏したらしい。一時期ぐちゃぐちゃに成り果てていたのにも関わらず、ほとんど元の状態へと戻ってくれている。

(※6)空気を綺麗に排出
 実は、私は空気のだまを出すのが非常に苦手である。だから、当時は多少の泡沫くらいなら気にせず空気ごと注入していた。空気の致死量は案外多いため、まるまる1ml分の空気を入れたとしても、余程のことがない限り死にはしない。人間は意外と丈夫なのである。





【3.誤った活用法】
 一つ前置きさせてもらいたい。
 記述する量が他人よりも少なかったり、方法が混ざっていたりするのは、自分の目的に実験が含まれていたからである。つまり、自分の方法は通常とは“少しだけ”離れている恐れがある。そのため、好奇心を満たすのには少々物足りないかもしれない。先に謝辞しておく。

●眠気除去
嚥下(0.03~0.1g)
舌下(0.05g)
 はじめてなら、耳匙1杯ていど舐めるだけで、数時間は眠れなくなるだろう。いや、そんなレベルじゃない。量によっては、いくら寝ようと努力してもまったく眠気が訪れず、むしろ“寝よう”とする考えさえ起きなくなってしまうのだ。
 眠気覚ましを目的とした場合、こいつの右に立てる薬物なんてものは存在しないーーそう断言できる。
 しかし、この効果は覚せい剤のメイン作用であると同時に、厄介な副作用とも言えるのだ。
 やり始めたばかりの者は、その強い精神依存から逃れられずに、連用してしまう場合がほとんどだろう。連用=その間は一睡もできないーーという式が成り立ってしまう。一睡もしないとどうなるか? その答えこそ、義務教育で習う薬物問題や、ニュースや雑誌で頻繁に上げられているものである。発狂したり暴れたりしている姿、誇張されているとも言えなくもないが、実際に一睡もしないままで連用しつづけていたら、いずれ幻覚や幻聴、被害妄想、勘繰りなどが発生するのは間違いないだろう。
 寝ずにいると、次第に脳は疲弊していき、それに比例して思考はまとまらなくなっていく。疲弊した脳はまともな思考を放棄してしまうのだが、集中力だけは有り余るため、気づかぬ内におかしい妄想を繰り返して考えつづけるようになってしまう。
 最初は被害妄想やら注視妄想などからはじまり、様々なマイナス思考が重なりながらも、妄想が止まらなくなる。そして行き過ぎた妄想は、ついに遠慮無く五感に対し侵食をはじめるのだ。こうなったら最後、医師ですら統合失調症との見分けが付かなくなってしまう。
 妄想とは、時に素晴らしく、時に恐ろしいものだと言えるだろう(※6)。

●活力上昇・倦怠感軽減・集中力増大
舌下(0.03~0.1g)
静注(0.05~0.15g)

 精神が常にフラットより上になるおかげで、からだの怠さを一時だけ忘れさせてくれる。シャブを乱用する二番目に多い理由だと予想している。
 集中力が増す為、高揚した気分のまま好きなことを一心不乱でやれるのである。面白いのは、やる意味がないような、普段はやらない行為などを時間単位でやってしまう現象である。
 通称“カタにハマる”という現象であり、自分の場合、整理してきちんとしまってある抱き枕カバーをわざわざ出して整理し直したり、薬箱を整理整頓することが当てはまるだろう。まさに、穴を掘っては埋める掘っては埋めるを繰り返せる。無為な作業に集中できるのだ。
 やめようとしてもやめられないといカタハマりは、乱用者だった者なら一度は経験しているだろう。
 しかし、なぜか仕事などに対しては気力がわかず、時間に関してはめちゃくちゃルーズになってしまった。やめてからも戻らないままなのは、脳のどこかが変質してしまっているのかもしれない。
 ただ、一点に集中する代償として、普段より周りに対する事柄への注意力は散漫になってしまう。こればかりは仕方ない。

●性感上昇
静注(00.3~0.12g)
 まず、無駄に集中力が上がる。そのせいでオカズ探しに没頭してしまい、薬効時間が過ぎ去るまで結局シコれなかったーーそれほどまでに集中できるのである。この集中力も、わたしは興奮材料のひとつだと思っている。
 感度も上がるが個人差が大きい。男女では女性のほうがハマりやすいと言われている(男性の感度が3~4倍になるとするなら、女性の場合は数十倍も上がると言われている)が、これにも同じことーー体質によって異なるといえるだろう。
 男特有のデメリットに勃起不全なる副作用がある。射精するまでの時間が非常に長くなるため、擦るだけで終わってしまう可能性も十分に考えられるのだ。芸能人が捕まる陰で、同時に一般人異性も捕まっている理由は、シャブ=セックスドラッグとしてのイメージが強いからだろう。シャブ乱用者の相手は、同じシャブ乱用者にしか勤まらない(からだが持たない)からである。
 また、性癖がアブノーマルに突き抜けていくため、やはりシャブ中の相手は同じくシャブ中でないと、大抵は付き合い切れないだろう。
 アブノーマルの例としては、過激な児童強姦物の創作に嗜好が傾いてしまい、レイプものでしか興奮しなくなったり、自身の肛門に巨大な異物やローターを入れて尿道にも異物を挿入してみたり、あるいは、同性愛を過大にさらけ出すようになるなどだ(※7)。


(※7)砂風のアブノーマルはなにか?
 私の場合、あまり言いたくはないのだがーー恥部が描写されていない抱き枕カバーに、なるべく違和を感じないようスジを書きこむのが好きだった。そこにナニを擦り付けるのである。端から見たらドン引き待ったなしの光景である。ただし、瑠奈が真横に居るという立場から、あまり集中してはできなかった(やっていると、真横で『うわ~……キッモ……』や『うわ、吐き気がしてきた』などと呟くのだから、集中するのは無理な話だ。『いや、あのときの砂風は本当に気持ち悪かった。どうしてコイツのタルパなんだろうって悩んで頭痛がするくらい気色悪かったよ』いまは瑠奈の依代である抱き枕以外布団に置いてないんだし、何卒お許しください……)





【4.副作用・離脱症状】
 副作用として、不眠、食欲不振、感覚過敏、振戦、瞳孔散大……この辺りはわりかし有名だろう。
 まずは不眠。寝ないことによって、前項に記載したとおり幻覚が現れる可能性が出てくる。寝ずにいると思考は鈍っていき疑り深くなっていく。3日以上不眠を維持した場合、幻覚が現れる可能性は非常に高いだろう(自分の場合、覚せい剤では4日で幻覚が現れた。ブロンでは3日辺りから幻覚が表れたため、薬自体の副作用ではないのである)。
 離脱症状に身体的なものは、実はなにもなかったりする。
 ただし、いくらきっちり睡眠していたとしても、覚せい剤を摂取しているかぎりは脳が正常に休まらない。やめてから2日ほど爆睡したまま寝た切りの人が存在するのも、きちんと睡眠できていない証拠だろう。インターバルを空けなければ、脳みそは磨耗の一途をたどるのだ。
 ちなみに、やめてからくるダルは、高揚していた段階から一気に平常心以下に落ちていき、その勢いでテンションが地中まで潜るくらいの勢力で落ちていくレベルである。なかなかにキツく、どうしても追い打ちしたくなってしまう。
 覚せい剤の切れ目というのは、この精神的な無気力感・悲壮感・焦燥感、これらが現れるからより一層に辛いのだろう。
 また、追い打ちするときは手がガタガタ振るえているため、神経にぐさりと行く可能性も考えられる。もしも乱用最中の方が居たら、次の文を頭に叩き込んでほしい。
『追い打ちは、作用が弱くなるわ穿刺をミスる可能性が高いわで、なにひとつ良いことはない!』





【5.隠語の由来】
 この薬物にはさまざまな隠語や俗称がある。それらの由来について考えてみることにした(偏見が混ざっているのは、どうかご了承ください)。

『シャブ』
 諸説聞くが、手を出したら骨までシャブられるからだというのが通説ではないだろうか?(骨は溶かされなかったが、金は凄い勢いで溶かされた)

『氷、アイス、冷たいやつ』
 静脈注射で摂取したとき、背筋や手足に一気に来る、あの独特な快楽時の血の気が引くようなゾクゾクした特有の感覚……からなのか?(静脈注射が不器用な自分は、10回射って3回入れば良いほど成功率が低かった)。
 また、見た目が氷砂糖のようだから、というのもあるのかもしれない。
 夏でなければ、手足が実際に冷たくなるからというのも由来かもしれない。

『スピード、S』
 利用時、時間感覚が普段よりも早く感じるからかな~と(何かしらに集中してる為)。Sはスピードの頭文字。

『クリスタル』
 透明なものはとても綺麗で、まんま結晶だからかと。





【6.入手方法】
 入手する方法は、年代により異なるように思える。
 学生なら、悪い先輩に勧められたり、友人同士でやっていたりなどがあり得るかもしれないが、社会人になると学生の頃の繋がりが希薄になっていくため、個人で買いにいくひとのほうが増えているような気がする(勿論、例外はあるかと)

『集団(グループ)』
 集団のうち誰かが売人と繋がっていて、その人から買ったり貰ったりする方法。
 メリットは、容易に本物の覚せい剤を入手できる点。
 デメリットは、ひとり捕まると芋づる式に検挙されてしまう可能性が高い点。

『個人』
 個人の場合、売人と直接的に取引することになる。
 大まかに二つの方法があり、ひとつは、クラブや売人が居る場所に足を運ぶ方法(目が合い、合図に返すと近寄ってくる)。そして二つ目は、連絡しながら待ち合わせをして会う方法である。
 メリットは、個人個人の対策の仕方で捕まるリスクが少なくなる点。
 デメリットは、面倒事の発生・詐欺多数(後述)アリ・売人とトラブった際に大変だったりする(売人に内偵が付いていた場合対策は水の泡となる)。

【詐欺(煽り・唆し)】
 連絡して待ち合わせするタイプは7割詐欺。
 郵便やクロネコヤマトで遠距離から配送するタイプは、9割9分詐欺と考えてしまってかまわないだろう。足が残りまくる配送方法は、売人はあまり使いたがらない。例外でひとりいたが……)。
 待ち合わせは輸送する売人に比べると詐欺は少ないが、それでも詐欺師は多々存在している。詐欺対策として考えられるのは……やはり、経験が一番になる。
 とりあえず、以下を気をつければ詐欺師の9割は防げるだろう(実際に買うかは別だよ?)。
(※詐欺=効果が皆無の純度以前のネタを売り付けている者、と定義する)

・配送は論外。
・味見OKの売人から選ぶ。
・前提として、現地で『急いでるから』『内偵が』と言われても、それなら買わないと言いきり、強い意志の力を持つことが大切。
・買う用のパケから味見をする。味見用は本物で購入したほうが岩塩だったことがあるためだ。事前に伝え、実際に実行すること。
・注射器を扱っている業者を選ぶ。売買時に使用済注射器を渡す詐欺師も存在する。

 以上で、用量詐欺や混ぜ物詐欺以外の、品質以前の詐欺に関しては見抜けるだろう。


【リスク軽減】
 以下の方法で捕まるリスクは下が……下がるのだが、捕まるときは捕まるうえ、捕まらなくても金銭的にダメージを負ったり、売人とトラブったりと、中々平穏には終わらない。

・売人の連絡先は、匿名性を上げた機器から調べるようにする。
 例えばtorを使い、バックリレーなどもしっかり設定し、匿名性をあげておく。torの場合、torブラウザでしか接続できないサイトーー通称/ダークウェブーーが多数存在しており、日本語サイトも少ないながら存在する(薬物系か違法ポルノがほとんどだが、面白いサイトも、ある場所にはあるらしい)。

・飛ばし携帯を“業者”から買う。
 プリペイド携帯などを扱う売人から買い取ること。
 この場合は免許証も不要。売人との連絡は、最初は公衆電話から、以降はこの飛ばし用のケータイからにする。
 継続使用している長さによって、リスクは上がっていくのだという。

 ほかにも……

・会う場所をランダムにする。
・繋がる売人は、多くても二人に抑える。
・麻薬取締強化月間期間中などにはネタを買わない(警察と繋がっている売人と知り合い仲良くなっている場合は除く)。
・寝る。食べる(発狂しないように)。
・証拠を残さない。

 これらで多少は軽減するだろうが、ぶっちゃけ売人側が警戒不足だったら無意味に終わるんたまし、匿名性もほどほどでいいんじゃないだろうか(※9)。


(※9)ちなみに、わたしはノーガード戦法をつかっていた。どんな手段かというと、普段使いのケータイで売人と連絡を取り、自宅付近まで来てもらっていた。さらには自宅に上げたり、道端で平然とパケを取り出し中身を確認したりなどもしていた。もはららガードもくそもあったもんじゃない(※10)。

(※10)ちなみに、自宅に上げたせいで、後々売人とトラブルにあった。変な妄想で勘ぐったのか何なのかはしらないが、夜中に自宅まで車を走らせて来て、SMSで『てめぇは許さない。家の前にいるから早く出てこい!(売人からのメール文要約)』と送ってくるわ、携帯鳴らしつづけられたりと、厄介な出来事に遭遇した事もある。とはいえ、ちょうど別の売人が捕まったことで覚醒剤をやめていた自分は、明日になっても待機していたら警察を頼ろうと考え、布団に潜って震えながら眠るのであった。ぶっちゃけ、翌日出勤するとき自宅前に隠れていないかびくびくするハメになってしまい、怖がりな自分にはホラーゲームより数倍恐ろしかった。





【7.シャブ中に届くまで】
 外国製造業→卸売業→全国→第2卸し→末端売人×複数→(押し子→)客(→客)といった流れだ。
 値段が下流にいくほど上がっていくのは、こんな感じに仲介業者を幾度も挟まれているため。
 末端売人となる者は元々は客側だったりする。こういった“捕まっても組織に影響しない人間”を使うため、警察は、上側の売人にはなかなか繋がっていけない。
 ちなみに、上になればなるほど、まとめ買いをした時に値段を安くしやすい。
 自分の知る売人では、最高値が1g4万で2g以上買っても値下げなしの末端売人。
 最安値は、5g10万10g18万20g34万の、売人本人とは一度も対面したことがない(※11)謎の売人。


(※11)対面しない売人
 手下なのか仲間なのか、毎回待ち合わせ場所に行くと、普通っぽいおばちゃんが来たり自転車に乗っている少年(おそらく中学上級生~高校一年生くらい)が来たりして、チラシやお菓子と共に渡してきて、お金を受けとると颯爽と帰っていくのだ。ちなみに、このとき細工されていた覚醒剤の隠し場所を、自作の小説『Raison d'etre』で参考にさせてもらった。沙鳥(という覚醒剤の売人を担っているキャラクターのこと)の行う工作のヒントになっているのだ。





【8.うちのに限ってそんな……!?】
 なんて考えている親御さん、奥様旦那様、方々etc...
 もしも不振に思い気になる部分があるならば、以下に当てはまるかどうかを考えてみてください。頻繁に現れる乱用者の症状です(必ずではないが……)。

・食欲がなく、食べている素振りをまったく見せない。頬が痩けてきていたり、異常に痩せてきている。
・いつ寝ているのかわからないレベルで夜ふかししている。なのに、休日はまるまる1日中寝つづけていたりする。
・テンションの落差が激しい。
・体が妙に震えている。
・黒目が大きくなっている。
・性欲が異常に高い。
・独特の臭いを発するようになった。

 以上に複数当てはまる場合、可能性はあります。
 ただし決め付けず、以下を探してみて下さい。

・道具らしき物が見当たらないか。注射器(インスリンに使われる少用量の使い捨てが主流)やアルミホイル(下から炙り使用。若い乱用者の最多方法である。焦げ跡が付いていたら可能性は大だ)、ガラスパイプ(アルミホイルと同じく炙りに使用。長さ10-15cmのガラス)など
・ネタの入っていたパケ袋がないか探してみる。覚せい剤は、大抵透明のチャック付きビニル袋で売られている。サイズはさまざまだが、中身が少ないため、大きくても掌サイズ以下となっている。高さ5cmなんてサイズもある。中身がこびりついたりするので、発見したら要注意。

 これらがあれば致命的に怪しくなる。
 自分みたくキモヲタ人間からヤンキー的なひとまで、乱用者は様々であり、大人しいからやらないだろうは通用しない。そう、だれにでも当てはまるのだ。





【9.  依存性の高さ・止めるには?】
【依存しやすい理由を考察】
 まず、様々な薬物のなかで、ここまで実生活にプラスをもたらすものはなかなかないだろう。仕事に集中、3日貫徹、まさにヒロポン(仕事を愛するの意)。性的行為に使えばプラスに働き、遊びに使えば熱中する。
 これらを知ったら、素面になった状態が辛くなるのだ。これが理由のひとつだと思える。
 二つ目は、巷で言われている恐ろしさと、現実の作用がいちじるしく解離していること。このせいで勘違いをしてしまう危険性が上がっている(『あれ、やめても苦しくないじゃん。俺ならシャブやっても大丈夫なんだっ!』『いつでもやめられるから、大丈夫大丈夫』など、離脱症状もただ怠くなるだけであり、発狂したり暴れたりはしない。普通なら発狂するのに、自分は発狂しないで使えているんだ! といった勘違いをはじめてしまう)。そのままやめる理由を見つけられずにつづけている。
 これらの人間は非常に多いと思っている。
 自分も何やかんやと、ある出来事(※後述参照)が起こるまで、これを理由にしばらくやめなかった期間がある。

【止めるには切っ掛けが必要か?】
 切っ掛けとは、やめないといけないと考えるに至るものとする。自分の場合、売人が捕まったらしく連絡が取れなくなり、さらに違う売人から謎の因縁を付けられ、そのうえ副作用からの勘繰りで『捕まってしまう!』とただひたすらに恐怖したからだ。

 そこからは早かった。

 直ぐに証拠を処分(道具を分解、針は折ってティッシュにくるみ、パーツはバラバラにして、各地の駅にこれまたバラバラに捨てた)して、体内から消えるまでは部屋からなるべく出ないようにした。
 毎朝5時に恐怖して(大抵は朝に来ると聞いていたため)、会社に行く時は全身をマスク、フード、手袋で防御。今思えば逆に怪しいだろうと突っ込みたいが、乱用最中はそうは思えなくなっているのだ。
 そうまでなって、ようやく“こんな感覚は耐えられない”と、やめようと決心できたのである。

 注射跡は無くなり、食欲も復活。体重が元に戻ってくれた(オマケにブロンも戻ったがw)。

 結婚したりなどで出来なくなる状況に置かれると、もしかしたら変われるのかもしれない。
 最終的な手段として、繋がっている売人全てをチンコロし、無理やり手に入らなくする方法。しかし、後々自分がチンコロしたとバレた場合、少し危ない目に、いや、相当に危ないことになるかもしれないが……ただ、やる価値もあるかもしれない。





【10.  あなたへ贈る私からのメッセージ】
○乱用しているがやめたい人へ
 段々やる期間を空けていき、一度に買う量を減らしていけば多少はやめやすいよ! 頑張って!

○乱用しているしやめる気なんてない人へ
 せめて周りに迷惑かけないようにしようよ、ね?
 注射器は使い回しせず正しく使いなよ。
 あと、睡眠も食事もちゃんと摂ること。他人との約束を破ったり、面倒だからって仕事に行かなかったりしないこと。
 自分で賄える金銭の範囲しか買わないこと(サラ金から借りたり、知人や親から借りないようにすること)。
 誰かと言い争いになったら、あなたが必ず引いて謝ろう(乱用中は変な固定観念を抱きやすいからね)。
 せめてコレらは守って、周りに人知れないままいてね?
 きっと、やめたいと思える日が来るから。

○周りに乱用者がいる人へ
 そのひとは、あなたにとって大切なひと?
 どうでもいい奴なら放置が一番だよ。
 ウザい奴なら証拠をゲットして通報だ!
 大切な友人でも、ときには見捨てることも覚えよう。覚醒剤をやめるのは本当に大切なんだ。だから、友人だろうと両親だろうと、金策や覚醒剤を隠すために虚言を吐きまくっていると思う。もしも、あなたが真にそのひとを救いたいなら、乱用していることを知っているのをやさしく伝え、少しずつでもいいからやめていくように声をかけてあげて。
 ひとりで依存してどうしようもなくなってしまっている可能性もあるから。
 ただ、覚醒剤は聖人をクズに変えてしまうほどの効果を持っているから、『もうダメだコイツ、付き合いきれねぇ』って思ったら、見捨ててしまうことも大事だよ。
 覚醒剤をやっていない君が傷つく必要なんて、なにひとつないんだからさ。

○伴侶が依存症の人へ
 たとえばあなたが奥さんだとして、旦那さんは暴力振るったりしてきている?
 もしそうなら、残念だけど警察に通報して、無理やり覚醒剤との縁を一度立ちきらないと復活はほぼ無理だ。
 もしも、出所してきた伴侶をまだ愛せるというなら、ダルクや依存症専門の病院などに付き添いながら、協力してあげてほしい。いつかあなたの愛したひとは帰ってくるよ(暴力とかがないなら、警察よりも治療を優先するほうがいいかもしれない。捕まれば強制的に一二ヶ月覚醒剤から確率できるっていうメリットがあるけど、残念ながら警察官は覚醒剤依存症の治療を何にもしちゃくれないんだ。むしろ、中で覚醒剤仲間と新たな出会いを果たす恐れすらある。出来れば病院やダルクに優先して連れていこう)。

○子供が依存症の人へ  
 まず、やっていることを私たちは知っていると子供に伝えよう。
 そしたら、やめるように話し合って、場合によっては専門の施設に連れていこう。
 親の立場からすれば怒鳴りたくもなるだろうけど、叱ったり怒ったりするのは、依存症を逆に悪化させるんだ。
 子供が覚醒剤をやったかやらないかでいちいち一喜一憂しないようにして、なるべく自然な形でやめるように子供を諭そう。
 売人とどうやって繋がっているのか、学校の友人関係は大丈夫なのかも、場合によっては調べたほうがいいね。
 まだまだ未来ある少年少女。若いうちから未来を壊さないように気をつけて。

○乱用していてやめたけど、再びやりたくなってる人へ
 今の私だねw
 あまりおすすめはできないけど、ブロンを飲めば渇望が半減するし、フラバッたときは眠剤飲めば寝逃げできるよ。
 眠剤のODはやめようね。
 一緒に頑張ってやめつづけよう!


 



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