違法薬物をやっていたり他人から向精神薬を買っていたりする人でなければ、おそらく売人の種類はすべて売人でひとくくりにしてみているかと思われます。いわゆる、「自分はやらない強面のお兄さん」もしくは「ヤクザ」的なイメージですね。

 ですが、実際にはもっとたくさん色んな売人が存在するのです。

 大きくわけると、大元・卸売の売人・売人・末端売人と4つに区別できますが、実際には区切りなんて存在いたしません。いうなれば、末端の売人の先にも、末端の末端、末端の末端の末端、末端末端末端末端……という具合にどんどん流れていくのです。詳しくは後で説明しますが、ほとんどの乱用者は末端以降の売人から買っているといえます。

 また、薬物の種類によっても変わってきます。上記の流れは一番蔓延している覚せい剤(毎年逮捕されている薬物事犯の平均15000人中10000人以上は覚せい剤)であって、これが大麻だと少々売人の数は少なくなります。大抵のマリファナ売人は、最初は自ら育ててみたくなった元・末端の客の割合が多い気がしますね(もちろん、ヤクザのなかにも大麻を密栽培している方はいます。しかしその数は、利益の面から見ても覚せい剤ほどおいしくはないため、多くありません)

 また、MDMAやLSDになると、途端に売人の数は少なくなります。これはかなり予想に頼ってしまいますが、海外から独自に輸入できるルートを持っているひと・ヤクザとは別の薬物密売グループ(もちろん、こちらにも覚せい剤や大麻は属しています)が大元になっているほうの売人なのではないかな~っと予想しています。

 ガラッと変わるのが、向精神薬の売人です。こちらの大元に位置する者は、生活保護で無料に精神科を受診できる生活保護受給者となるためです。覚せい剤の売人でも、こちらから購入する方も意外にいるのではないでしょうか?
 薬剤師や医師が売人へ向精神薬を横流しする事件もありましたよね。もしかしたら、今でも大量のハルシオンやロヒプノールが横流しされているのかもしれません。

 ちなみに、覚せい剤の売人のばあい、少なくとも覚せい剤の入手先・注射器(29gのマイジェクター(テルモ)やマイショット(ニプロ)など)の入手先・飛ばしケータイの入手先が必要となりますので、飛ばしケータイと薬物の入手先の二つだけで始められるほかの薬物よりも一見大変そうにおもえます。ですけど、実際には乱用者の絶対数・売人の人数が多いためほかの薬物よりも実入りが良いため楽なのかもしれませんね(そりゃ売人やっている人間じゃなきゃわからないっすよ……)。

 さて、今回は自分が依存していた過去の違法薬物──覚せい剤──が、どうやって各都道府県・市区町村に流れていくのかを説明していこうとおもいます。
 また、非正規の方法で入手していたときに使っていた向精神薬を入手するまでの流れについても書いてみようかなとおもっております。

 貴方のとなりの方も、もしかすると──。





○覚せい剤
 まずはじめに、海外から国内に覚せい剤が密輸されます。それを大元(ヤクザor薬物密売グループ)が受けとり、各暴力団や仲間の卸元に送られていく……そこからが、長い覚せい剤の川の始まりです。

(1)卸元から薬物を直に購入する売人
(2)その売人から購入する売人→乱用者兼
(3)覚せい剤代の為に代金を高めにしてから売る売人
(4)元は買う側だった売人
 
 これらのなかで一番多い売人はどれかというと、巷でいう末端価格へ流れていく過程である“(4)元は買う側だった”売人なんです。そう、元々は購入する側の人間であったため、もちろん覚せい剤を乱用しているのです。

 また、(1)は暴力団関係者や有名人しか相手にしなかったりしますし、絶対数が少ないため、末端である一般人の下にはあまり届きません(とはいえ、当時有名だったイラン人の密売グループや、外国人が集まって形成された薬物密売グループはそんなことを気にしないで普通の客でも相手にしていたりします)。
 
 つまり、一般の方々が遭遇する恐れのある売人は、大抵“自らは使わない”という常套句が当てはまらない売人なのです。また『周囲にそんな人間いないから、覚せい剤をやっている人間は少ないだろう(日本全体の薬物事犯は毎年、全体数の半分以上は捕まっているのだろう)』というのは甘い考え方であり、覚せい剤を乱用している人間の大多数は誰にも話さずにこっそりと隠れ潜みながら使用しているため、また、副作用(幻覚・妄想など)が現れないよう注意を払っているので、周りから見ただけではわかるはずもありません。よく瞳孔云々聞きますが、普通に暮らしている最中に瞳孔をチェックするなんてことをしてもいない我々には、そのひとの普段の瞳孔の大きさなんて逐一把握できていませんしね。(※とはいえ、中には自分みたいに同僚や上司に隠さず乱用している人間もいると思います。あの時は頭が狂っていたので、いま振り返ってみても相当な異常者でしたね、末期頃なんて親がいるのに真後ろでぼへーっと打ってしまったこともありました。いま考えるとゾッとする話です)。

 いったん売人の話から離れてみましょう。全体でどれほどの人数が覚せい剤をやっているのかですが、個人的な予想ですが、(やったことがあるだけのひとも含めると)およそ100万人くらいはいるのではないか、と想像しています。その根拠を詳細に語っていくと長くなってしまいますので大分はしょりますが……たとえば、よく○○の売人逮捕、○年で○円の売り上げか……みたいなニュースがありますよね?(薬物密売グループなどで検索してみるとすぐに出てきます)

 自分が目にしたものを例に上げると、3~12ヶ月のあいだに最低でも末端価格100億円分の売り上げを出したとみて捜査を……と書かれています。末端価格は最末端で1g7万くらい(あくまで警視庁の発表のもの。実際に買っていたときの値段は1g2~3万だった)だと仮定し……計算が面倒なため10万にして計算してみましょう。10000000000/100000=100000、ようするに10kgを9ヶ月のあいだに捌いたわけです。たとえば自分の場合だと、1月に平均1g消費していたため、9ヶ月……面倒だから10gとなるわけです。そうすると、(あくまで自分を元に考えた場合)この売人だけで10000人は相手にしていることになってしまいます。実際には数十倍の密輸・密売が報道されていますので、わたしは以上の数に思えるのです(たしか、薬物に関わったことがあるかというアンケートで、街角で聞いたら7人に1人が関わったことがあるというのを見た記憶もあります。7人に1人は言い過ぎな気もしますけどね)。

 閑話休題。話を流通経路に戻しましょう。この売人から買ったものをより高く別の客兼売人に、あるいは量をごまかして売ることによって、末端価格に近づいていくわけです。

 たとえば、卸売業者のA組長、売人のB、Bから入手しているC、Cから入手しているD、客のEさんがいたとします。

 まず、Bさんは覚せい剤100gをAさんから50万で購入しました。CさんはBさんから10g購入しますが、Bさんは儲けるために価格を1g15000円にしたため、CさんはBさんへ15万円払いました。Dさんは客ですが、覚せい剤を購入するお金がありません。よし、いいことを思い付いたと、DさんはCさんから5gの覚せい剤を購入します。価格は1g25000円だとしたら12.5万円です。Eさんは掲示板での宣伝を見てDさんへ連絡を入れました。EさんはDさんから1g4万円で覚せい剤を購入しました......

 こんな感じで次々と客が客へと売っていき、その客もまた別の客に売るためループして蔓延していくのです。また、実際には混ぜ物を入れてかさ増しをするなどをして自分の分をつくったり、0.8-9gを1gと詐称して売ったりするため、さらに次々と流れていくのです。

 これらのことから、詐欺や混ぜ物が多い売人は推測しやすいと考えられます。

・なぜか2g以上買っても値段が落ちない。

 卸売業者に近ければ近いほど、無理に値段を上げなくても利益が出ますし、1g30000円で買ってもらうより、2gを50000円で、5gを100000円くらいで買ってもらったほうが手間が省けます。ですから、安価でも利益が出る範囲であれば安くなるのです。
 ですが、末端の末端の場合、ついでに買った数gですから、量を増やしても安くはならないですし、なるべく高く利益を上げたいからか、少なく安い量売れたほうが嬉しい場合なんかもあるといいます。

・道具を持っていない
 こちらは詐欺の方を振り返ってみると、非常に多かったです。これらは覚せい剤をやっていない場合、もしくはやっている場合は使い古しの注射器を渡してこようとする方なんかは、注射器を入手するのが困難な状況にいるということです。すべてではありませんが(以下の話の売人は覚せい剤しか扱っていなかった)可能性は大きくなるとおもいます。


 自分が関わりをもったことのある売人で、なんだか怖かった相手がいます。電話対応のみで顔を見たことはないのですが、べつに郵送というわけでもなく、きちんと待ち合わせ型の売人でした。なにが怖いのかというと……指定地へと足を運ぶと、普通のおばちゃんが封筒に入った覚せい剤を差し出してきたり、前から自転車に乗った子供が来たと思ったら「はいっ!」とビニル袋に入った覚せい剤を手渡してきたり……結局、本人の顔は見ないまま付き合いが終わってしまいました。安いし質も良いという珍しい売人でしたが、なにやら変な怖さがありましたね。

 ヘロインやらモルヒネといった麻薬以外の薬物なら何でも持っていると言っていた売人もいましたね。たしかに、そのひとがいたせいで……そのひとのおかげで、自分はLSDやコカインを経験するはめになったのです。



 実は、あなたの身近にも乱用者は潜んでいるかもしれませんよ?
 もしも誘われてしまったときは、毅然とした態度でしっかりと断りましょう!





○向精神薬
 こちらはガラリとルートが変わります。まず、売人が生活保護受給者や不要になった向精神薬があるひとに対して、「向精神薬をお買い取り致しております」と宣伝する。または、生活保護受給者が売人の場合もある。

 これらは売人の売人とならないため、流れは

(1)向精神薬を売人が買い取る、または入手する。
(2)掲示板などの宣伝を見て客が連絡する。
(3)銀行振込または待ち合わせ

 こちらは違法薬物の売人とは違い、普通のメンヘラっぽい娘から買ったときもありました(普通のメンヘラってなんや?)。違法は違法なのですが、普段から身近に置いてある医薬品分類なだけあって、緊張しながらこそこそとしたやり取りを行うようなことはありませんでした(たしか買う側はギリギリグレーだったような……)。

 その場で財布からお金を取り出して、向こうもむき出しで、なかには処方箋でもらったときの名前のかかれた袋のまま渡されたこともありまして、流石にびっくりしましたねw

 自分の場合、覚せい剤→向精神薬という順番で流れていった為、ちょっとしたカルチャーショックを受けてしまいましたね……。

値段はだいたい1シート単位で、マイスリーやハルシオン、ロヒプノールなどが2-3000円、デパス、レキソタン、ワイパックスなんかは1000~2000円でした。自分からも精神科に行っていたのに、どうしてわざわざ購入もしていたのかというと、バカみたいな理由ですが、当時コレクションして箱の中に1シートずつ並べていたんですよ……気持ち悪いでしょ? これ、女の子ならまだしも、野郎が睡眠薬並べてニコニコしているのを想像してみてくださいよ……うわぁ、ってなるでしょ?

 閑話休題。どうしてか、自分は毎度ながら本題から離れてしまいますね……。ちなみに、薬物蔓延の流れに詐欺は書く必要もないので書いていませんが、裏2ちゃん●るなどに書いてある売人は半分以上詐欺でした。ですから、手を出してもお金を無駄にするだけで終わってしまいます。変な考えはやめておくのが身のためです。

 自分なんて、こうやって覚せい剤をやめて、また、向精神薬を買わなくなった理由のひとつが、サラ金から借りられる限度額まで借りてしまったからですよ……あーあ、これからどうすりゃいいんだよ……。

 あっ、読んでくださってありがとうございました。たまには思いつきで聞いてみるのもいいですね。

協力オナシャーッッス↑