Malefic Mist
イタリアのブラックメタルバンド。2020年8月現在、フルアルバムを1枚もリリースしておらず活動もしているかどうこま不明な状況。
極少リリースかつどういった客層にアプローチしているのか全く不明で有名なAdimere records(bandcamp)から出ている2012年リリースの2曲入りデモ音源が良かったです。
良かったです、と言ってもこのレーベルはCDが完売していない音源に関してはbandcampでは1曲しか公開していないので自分は1曲目しか聴けていないのですが。
1曲目はなんと再生時間が30分。わざわざ「instrumental」と表記しているのでアンビエントパートで尺稼ぎか?と思ったが実際に聴いてみると非常にコールドなブラックをやっている。
ジャケットのような荒涼とした雪山で起こった雪崩を思わせる寒々しいリフとひたすら拷問のように反復される展開。
2012年リリースの50枚限定音源がまだオフィシャルのレーベルに売れ残っているのも頷けるほど、昨今の耳が肥えたリスナーからは受け入れがたい内容だと思う。が、個人的には非常に好きなのです。
Sadness、Defaillance辺りのデプレが癒し効果があるのは周知の事実だと思いますが(?)、この音源にもそれに近いものを感じました。
シンセは使われていないんですが、この空気というか雰囲気はアンビエントブラックに近しいものがあるのではないかと。
まあCDを購入してはおらず1曲目しか聴けていない身なのですが、これは良いですね。
世界にはこういう絶対世間には受け入れられないだろうけど自分は好き、みたいな音源がまだまだ眠っているのだと思うとこの手のジャンルはなかなか卒業できません。