意識が変わったのは'01年の夏。
「金田一少年の事件簿」をやってたときだね。
今、ふり返ると「充実してたな~」と思うんだけど、当時は大変だった。
初主演のプレッシャーなんて感じるヒマがないくらいだったから。
膨大なセリフを覚えなきゃいけないし、出ずっぱりだし。
常に1番に収録に入って、1番最後に帰る毎日。
そんな中で、仕事についてすごい考えるようになったんだよね。
それまでの"考えた"は考えたうちに入らないくらい考えた。

1人っていう環境も大きかったんだと思う。
5人でいるときには見えなかったものがいろいろ見えてきた。

あらためて思ったのが「自分は本当にこの仕事が好きなんだ」ってこと。
「寝てない」とか「疲れた」なんてことはTVを見ている人には関係のないこと。
大事なのはそこでどれだけのものを出せるかだけだって思ったの。
出せなくて損するのは自分だってことも。
だれにやらされてるわけでもなく、自分の好きなことをやっているわけだから、そこで力を出さないのはバカらしいって思った。

コンサートに関しては、構成をやっている分、ほかのメンバーよりも思い入れは強いかもしれない。

1stコンサートはとにかく「コンサートができた!」ってことがうれしかった。
でもこのときも構成を考えはしたけど、正直、力不足を感じてた。

本当に自分たちでしっかり作れるようになったのは、4回目の「join the STORM」あたりから。
細かいことまで自分たちでできるようになってきた。
音も照明も全部の打ち合わせに参加するようになった。

自分たちの考える"嵐"と、ファンもふくめて周囲の人たちが考える"嵐"が一致して、1つのスタイルが見えだしてきたからかもしれない。

それまでのコンサートはひとことでいうなら、"ジャニーズらしいコンサート"だったと思うんだ。
もちろん、ジャニーズ・スタイルならではのよさとか魅力は十分わかってるんだけど・・・。
でも、それをみごとな形にしている先輩がもういるわけだから。
オレらがそれとまったく同じものをめざしても、意味がないような気がしてきたんだ。
オレらって"ジャニーズっぽいこと"をやりたくない人たちの集まりだったし(笑)。

嵐らしさというものを常に考えるようになった。

夏のツアー「HERE WE GO!」はすごく印象深いものになったんだけど、こうしてふり返ると、そういう流れがだんだんとできていて、あのときに結びついたんだなってことがわかる。

初めてメンバーといろんなことを話し合ったの。
「今後の嵐をどうするか」「自分をどうするか」「自分たちにとっての嵐ってなんだ」
毎日、朝まで話し合った。

オレ自身は嵐ができたときから、そういう話し合いがしたかったし、個別にはいろんなときに話してはいたんだけど、メンバー全員で話せたのはそのときが初めてだった。

性格も生活環境もまったく違う5人が集められたんだから、考えてること、やりたいことが違ってあたりまえなんだよね。
でも、それまではそう思えなかった。
あのとき、初めて5人で素直に心の中を話せたことで、その後、それぞれが自分のやりたいことを口に出しやすくなったと思う。
それは、嵐にとってすごく大きなことなんだよね。

それまでオレらは型にとらわれていたんだよね。
ジャニーズのグループっていう型とかアイドルっていう型とか。
でも、そのとき「今すでにある型に、無理に入る必要はないんじゃないの?自分たちがピッタリ入る型は自分たちで作ればいい」っていったのを覚えてる。

嵐のライブも変化を見せて、去年('04)さらに新しいステージに進んだ気がする。
客席といっしょにワーッを盛り上がって、「楽しかったね」っていうだけのコンサートじゃなく、見せる部分はきっちり見せるコンサート。
盛りあがるのはもちろん大事だけど、「この曲だから盛りあがるぞ!」っていうんじゃなくて、自然と盛りあがる方向に持っていけるような。
これが今後の嵐ライブのベースになるかもしれないね。

舞台(エデンの東)をやるにあたって、課題にしていたことがあるんだ。
それまでのオレは、芝居だけじゃない、どの仕事においても、常に自分の力を精いっぱいだすことだけ考えてきた。
でも今回は、自分以外の人の力も借りてみようと思ったの。カンパニーを信用してみようと思った。

それまでも、まわりの人を信用してなかったわけじゃないけど。
まわりの人の力を借りることで、自分の力もさらに引き出せるんじゃないかって思った。
「エデンの東」ではそんな手ごたえが感じられたんだよ。
もちろん、いいカンパニーに恵まれたからこそなんだけど。
ちょっと自信につながった気がした。

自分を素材にして、人に委ねることの楽しさ。
自分の中からは生まれてこない発想にふれて、変わっていく自分に出会える喜び。
最近、それをすごく感じる。
昔はそういうことに、妙に慎重になってたんだよね。
人に自分を委ねて、その期待に応えるだけの自信がなかったんだと思う。

これまで以上にしっかりと5人で、1人でできることは1人で、1つ1つ積みあげていくしかないんだよね。
でも"嵐らしさ"ってオレらだけで作れるものじゃないんだって、最近思ってるんだ。
嵐のことを思ってくれているファンの人やいろんな仕事のスタッフ。
そういう人たちといっしょに作っていくもの。
それがどんな形になっていくかは、まだまだこれからにかかっていると思う。
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