
車中の会話は、アリゾナ在住20年のTさんならではの情報がいっぱいでした。
ネイティブ・インディアンの部族のなかには、
カジノ経営によって裕福になり、一世帯あたり年間約500万円もの金額を
支給される部族があること、
ずっと鎖国的だったホピ族が、ここ最近、路線を変更し、
ホテル経営をはじめとした観光業にチカラを入れはじめていること、
同じ部族内でも、車や電化製品に囲まれた近代的な生活を送っている人もいれば、
電気ガス水道の通っていない地で昔ながらの生活をしている人もいるということ、
などなど。
生きていくとはそういうことだと、さまざまな現実に妙に納得した情報でした。
*
ガイドのTさんのご好意で、4時間超もの時間を、
ゆったり過ごすことのできたナバホ族の聖地「モニュメントバレー」は、
音のない世界でした。

鳥のさえずりも、葉っぱがこすれる音も、なにもない。
ただときたま、風の通り過ぎるゴーーーという音が耳に響くのみ。
普段、どれだけ自分が、さまざまな音に囲まれながら生きているのか…
ということを痛感させられました。
無音の世界は、音という周波数にひきずられることなく、
モニュメントバレーのもつ地場のエネルギーがダイレクトに響いてくる。
圧迫されるほどのエネルギーに、
耳がぐぐっと押され、心も頭も吹っ飛びそうになりました。
どんどん透明になって姿かたちがなくなっていくのを感じた瞬間でした。
青空に赤い石が映えます。

ハートの石だけズームアップ♪ 可愛かったです。

大好きだった場所。この岩は別格でした。

今度は、一日オプショナルツアーではなく数日間じっくり滞在したいです。
ガイドのTさんいわく、
冬のモニュメントバレーや、曇り空のモニュメントバレーは、また格別とのこと。
なかでも、どんよりとした灰色の雲におおわれた岩々は、
恐ろしいほどの神秘さと、
圧倒されそうなほどの強い存在感に満ちていて、さらに格別とのこと。
3年後くらいに、またのんびり訪れたいなぁと思っております。(^-^)