かっぱです。

本日のこけしは蔵王高湯・田中敦夫工人のこけしです。

ちょっとピントがアレですが、非常によい顔ですね。
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太い線で描かれた目鼻、少し口角の上がった微笑に妙に癒されます。
こけしの微笑はどうしてこう心をつかむのでしょうねぇ…。
垂れ鼻は下がふくらむでもなく、細いでもなく、面白い形をしています。

胴を見ると、肩には3本、裾には2本の赤い轆轤線、それと細い緑の轆轤線がそれぞれ入っています。
桜崩しの模様が写実的に描かれているのも非常に面白く、田中敦夫工人の個性や工夫を感じさせますね。

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花弁の中は黄色く塗られていて、非常に凝った模様、模様というよりは絵に近いものでしょうか。
6寸くらいですが、 このくらいの大きさがちょうどよいこけしかも知れませんね。

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表情のUP。
甘美でみずみずしいこけし、比較的初期に作られたものではと思います。

田中敦夫さんは、昭和32年より斎藤源吉工人(当時72歳)に師事しました。
源吉工人を通じて、斎藤松治、我妻勝之助両方の影響が感じられるようです。

このこけし、実は以前紹介した、おでこに凹み傷のある田中敦夫工人のこけしを見て不憫に思ったのか、こけしの師匠がゆずってくれました。
うちは暗いのであまり気にならないのですが、写真に撮ると目立つんですよね。
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「おでこ…痛い?」
「…全然…」

どちらも情味を持った、よいこけしですが、随分趣きが異なるものですね。

ではでは。