かっぱです。

本日2/14(木)から、池袋の東武百貨店で、伝統工芸品展WAZA2013が開催されています。
昨年同様に川連こけしの展示販売のため、三春文雄さんがいらしているようです。
また、遠刈田系工人の小笠原義雄さんが描彩の実演もされているようです。
小笠原さんは年末に山河之響の展示で東京にいらしていましたが、実演にも積極的に参加されていて、豆こけしなども含めたくさんのこけしを精力的に作られているのは、素晴らしいことですね。

また、明日からは立川ecute(駅ナカ)のPAPER WALLで「恋するこけし」と題したフェアが開催されるようです。
先日東北地方限定で放送されたNHK青森放送局制作の番組も、「ワタシがこけしに恋した訳」というタイトルでしたが、こけしも色気づいておーるのでしょうか。
隅におけませんね!

さて、本日は、渡辺和夫さん(二代目浅之介)のこけしを紹介します。
土湯の湊屋系列でこけしが残っているもっとも古い工人が佐久間浅之助です。
佐久間浅之助は明治39年に亡くなっていますが、彼の作品と思われるものが残っています。
浅之助の父、弥七も首が廻る「でこ」を作っていたと言われています。
浅之助以後ですが、由吉→芳衛→芳雄→渡辺和夫と師弟関係がつながっています。

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このこけしは由吉型で、おそらくはっきりと原もあると思いますが、浅之助同様、つぶし目の技法が印象的ですね。
また、胴の木地に轆轤線の染料が滲んでいて、よい風合いになっています。

こけしの胴底。
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昭和42年に木地修行を始め、45年よりこけし製作を開始した和夫さん。
このこけしは昭和52年作ですから、こけし製作から7年目、張りのある若々しいこけしです。

表情のアップ。
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土湯はかつて、非常に文化的に爛熟して栄えていたということですが、いかにも粋な轆轤模様であり、表情です。
その土湯こけしが今、モダンな感覚で捉えられるのも、さもありなんという気がします。
ちょっと得意げで生意気そうな表情の娘さんですね。

渡辺和夫さんがいつ頃より二代目浅之助を名乗るようになったか、ちょっと資料が見当たらなかったのですが、平成17年に不慮の事故により他界されました。
二代目浅之助こと、和夫さんは湊屋の先人(浅之助、由吉、米吉、虎吉等)のこけしを熱心に復元し、本人型はあまり作らなかったようです。

和夫さんの弟子には、和夫さん以上の人気工人となった野地忠男さんもいました。
かっちりと写しを作る和夫さんと、原を解釈して大胆に自分のこけしに落とし込んでいく野地さん。
まったく違った手法ながら、生涯かけて湊屋の伝統を活かしたこけし作りに取り組んだことでは重なるものがあります。

土湯系の作者には、今も技術の確かな人がいます。
野地忠男さんの娘さんの三起子さんがこけしを継承していることも、最も明るいニュースのひとつでしょう。
これからまた、土湯系のこけし作りが元気になってくることを願っています。

ではでは。