かっぱです。
東京は結構寒くてもなかなか雪が降りませんが、今日はじゃんじゃか降っています。
大体2月は降りますね。
明日はねぎしでこけし談話会がありますが、どうなることやら… 

昨日は、神田の書肆ひやねで一金会でした。
近頃には珍しく若手の参加がなかったのですが、楽しんできました。
今回のテーマは佐藤松之進の弟子、佐藤広喜のこけしでした。
一金会Facebookページでご覧ください。
図録等の印象では、松之進と同じく多様なこけしを作り、数もたくさん出てくるかな?と思ったのですが、数はちょっと控えめ、それでも昭和初期のものからバリエーションは豊かに集まりました。 

松之進ばりの着物のこけしは今回持ち寄られた中でも特に古いもの。
頭が角ばって、剛直な雰囲気。
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寸法の大きいものには裏模様で菖蒲が描かれています。

佐藤広喜は明治22年生まれ、13歳で遠刈田新地の佐藤松之進の弟子となり、木地に就きます。
ちなみに松之進は明治8年生まれです。
広喜は自宅の木地工場に水車ろくろを設置したり(昭和2年~15年)、「人間機械」と呼ばれるほどの働き者として知られますが、昭和19年に結核のため他界、つまり戦前作しか残っていないことになります。
息子の佐藤広一(ひろいち)は昭和8年に父について製作開始するも昭和14年に巡査になり廃業、17年に亡くなりました。
現在、白石の佐藤保裕さんが広喜型に取り組み、コンクールでも大賞を受賞するなど充実した作品を作っています。

私も正月にひやねさんで広喜のこけしを入手したので持参しました。
写真右の鳴子・高亀式の胴模様のこけしです。
中央のこけしのように肩の段こそありませんがロクロ線も鳴子風、首もキィキィ音を立てて回ります。
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遠刈田風の手絡模様は残していますが、面描も武蔵のこけしを意識していますね。

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ちらっと見せてもらった「木の花」によると、鳴子の高亀の様式そのままの胴模様については、師匠の松之進から忠告を受けたとか、、

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表情のアップ。
遠刈田系では、あまり定寸のこけしに一側目は描きませんね。

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横から。
胴を太く作るのはこの後、鳴子式をやめた広喜のこけしにも見られ、昭和15年10月発行の「鴻」4号で頒布されたものもかなり胴が太めです。

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胴底の書き込み。
北岡仙吉を通じて販売されたようですが、広喜が北岡工場に勤めるのは昭和15年からです。

「鴻」4号に、
”新地では木ぼこの名称を、首が差し込みで胴の真直な大型のものを人形と呼び、作り付けで裾の広がった小型のものをのみこけしと呼んでいます。”
と記載があります。 
小寸の「こけし」は「こげす」と同義でしょう。

さて、次週三土会より、「こけし辞典」を始め、こけし研究に大きく貢献した橋本正明さんと箕輪新一さんによる勉強会「三土新明会」が書肆ひやねさんで開催されます。
「こけし辞典」が出版されたのは昭和46年、今またこうした機会に恵まれることを嬉しく思います。
ひやねさんも若手や女性ファンが増えていることに応えたいということですので、ぜひ多くの方にいらしていただきたいです。 

さらにお知らせ、2月22日(土)は高幡不動の茶房たんたんで、たこ坊主と津軽系を中心にこけし即売会があります。
11時抽選開始ですので、30分程度早めに行かれるのが良いですね。 

私は22日は、西荻イトチでこけし勉強会をしています。
山形・作並のこけしをテーマに、初心者の方対象ですがマニアックにやります。
13時の会に一人空きがあるとツイートがあったので、参加希望の方はイトチさんに問い合わせてみてください。 

ではでは。