先日の南部系・佐藤一夫工人のこけしと同時に入手した、鳴子の高橋輝行工人のこけし。
かっぱの世を忍ぶ仮の本名は”輝之”で、高橋輝行さんとも、作並の平賀輝幸さんとも違うのですが、親近感を覚えてしまいます。
ちょうど、前回の東京こけし友の会例会のお土産こけしが高橋輝行さんのこけしだったのですが、残念ながら参加することができませんでした。

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高橋輝行さんは昭和15年の生まれで、中学卒業してすぐに高橋盛雄さんのもとで修行したとのこと。
このこけしは特に誰の型というよりも、勘治→盛→盛雄と伝承されてきた形なのではと思いますが、後ろの方にうっすらと黄色い帯状のろくろ線も残っていました。
胴のくびれが強く、やや描彩のバランスも悪い気がしますが、一側目の表情が快活で力強いのが魅力的です。
鳴子のこけしは通常みずきを使うことが多いので最初は真っ白ですが、木地の色がやけてきているのも、かえって魅力を増しているように思います。
元の持ち主の方は、鳴子のこけしが好きだったのか、現地に訪れてお土産に買われたものなのか、人の手を渡ってきたこけしなので想像も掻き立てられます。

明日、日曜日は西荻窪のロック食堂というお店でフリーマーケットに参加します。
東京こけし友の会の友人のJungさんが双子のお子さんと一緒に参加するので、とても楽しみです。

ではでは。