2005年02月

2005年02月28日

チックコリアほど知的なアーティストもそういない。60年代にでたアルバムをみると現代詩や現代絵画をとりいれた「IS」という作品に出会う。
ここではひとくちで言ってアヴァンギャルドな感じ、(当時のチックは小さく丸い濃いめのサングラスにヒゲをたくわえてた)ただヒューバートローズのフルートとのデュエットなど小品ながらただのフリージャズ野郎とは違うセンスが光る。「NOW HE SINGS,NOW HE SOBS」(TOCJ-5959)はジャズピアノトリオの最高傑作のひとつだろう。ビルエヴァンスのピアノトリオがスタンダード曲を内省的にリリカルに表現したのに比べ、チックはモードに基づいた進歩的な和声、ジョンコルトレーンのサックスをピアノにおきかえたような凄いソロを弾きまくっている。1968年当時ニューヨークの最先端な知的ジャズという感じだった。タイトル曲や「MATRIX」は有名。

そして1972年ECMから発表された「RETURN TO FOREVER」(ECM1022) は一大センセンーションを巻き起こした大傑作だ。当時スイングジャーナル誌ではジャズ評論家たちが大論争になり、保守的な人からはボサノヴァ的妥協的な作品といわれ、一方ではジャズノヴァとも言われ賛辞された。チックはエレクトリックピアノを弾き、4ビートものがないだけに古いジャズ評論家にはけなされたが、しかしこれは凄い作品である。別にジャズとかなんとかじゃなくて新しいものをつくってしまったとしか言いようがない。
理論的にも斬新な和声、リズムはドラムのアイアートモレイラの複合リズム、そして
「WHAT GAME SHALL WE PLAY TODAY」は明るく新鮮な歌モノと魅力に溢れている。ブラジリアン、フローラプリムのヴォーカルもすばらしい。歌モノ曲でないときのフローラをヴォイスで巧みに使っている(エレピとヴォイスとフルートのユニゾンがとても美しい)のなどは、その後の私にもとても影響された。
タイトル曲「RETURN TO FOREVER」はピアノの左手でソ、レが繰り返され
右手のメロディにファシャープとビーフラットが入り、当時、無知な私は
なんと不思議な曲なんだろう、でも美しい!と思ったのを憶えている。
「RETURN TO FOREVER」の「WHAT GAME SHALL WE PLAY TODAY」だったか、最近TVCMで使われていていた。
そして「SOMETIME AGO-LA FIESTA」というスペイン色のある曲も名曲だ。その後のチックの名作
「SPAIN」につながる曲と言えよう。

この「RETURN TO FOREVER」と前後してリリースされやピアノソロアルバム「PIANO IMPROVISATIONS VOL1-2」や「CHILDREN'S SONG」は彼の音楽,音楽理論、哲学のエッセンスが詰め込まれたアルバムで、どの曲も短いが無駄なところがなく、またキースジャレットのように感情のままにナガーいソロ、ということはなく抑制の効いた作品集になっている。
とにかくこんな個性的でリズム、和声、メロディと3拍子そろった才能をもちピアニスト、作編曲家として魅力をもったアーティストはそういない。
70年代中期にはプログレフュージョン的なバンド(ギターのアル ディミオラがいたり)をつくったり、その後は弦楽とのコラボレーションでアルバムつくったり、クラシック寄りのアプローチしたり、またジャズピアノトリオをやったり、ほんとうに様々なことをやっている。
歌モノ作曲家としても前出の「SOMETIME AGO」、ポップな「WHAT GAME SHALL WE PLAY TODAY」「500MILES HIGH」はどれも美しいメロディを残している。
まだまだ言い尽くせないが、ジャズファンだけでなく愛されている天才チックコリアである。

(00:23)

2005年02月27日

いよいよ3月2日(水)、16日(水)に迫った私(周防義和)の映画音楽講座。
ポップな歌の作曲とは異なる映画音楽の作曲法、しかしそこからポップソングへのフィードバックもある。コード進行からの解放など、映像に合わせるかわりに異なるアプローチ等の解説を楽しもう!
今回は1996年の映画「Shall we ダンス?」(音楽:周防義和)を題材にもうすぐ公開される
「Shall we ダンス?」をリメイクしたアメリカ版「Shall We Dance?」のことにもふれたり、また1995年撮影当時にエピソードも交え、何曲かはサントラ収録曲の譜面も用意して木管5声、弦楽の徹底的に分析もしたい。また昨年12月にDVD5.1用に音楽の再トラックダウンを終え、リリースを待つばかりになった。
講座のほうですが是非ご期待&ご参加ください。いつも1回目に課題をだして2週間後に課題発表ですが、作曲発表が困難な方でもご参加は大丈夫ですのでよろしくお願い致します。

(00:37)

2005年02月26日

最近出てる本で「問題な日本語」北原保雄編(大修館書店)はなかなか面白い。そんなこと言っているワタシもいろんな間違いや、今までにない稚拙な言い回しをしょっちゅう使ってそうなので無責任ではあるけど、わかっていてこういう言い方は本来なかったとか知ると、な〜るほどと関心して楽しめる。
生きている言葉ってどんどん変化したり、進化していくけど、それはすべてではなく一時的なものも多く、例えば流行っている若者の言葉すべてが残るわけではないので、ちょっと遅れて流行った言い方してるとスゲーかっこ悪いってことだ。そうだよね...もう「チョべリバ」とか「ナウい」って誰も言ってないよね。

傾向としては「...みたいな」「わたし的には」「ってゆうか」「わたしって...じゃないですか」など、直接的に言わない表現方法がとても多いようだ。昔は言ってなかったよね。まあわたし的には(!)美しい日本語を守る会に入っているわけでもないので、適当にいくことにはしています。でも「うざい、きしょい、きもい」は使わないかも、デスね。「チョーキモチイー」はいいんじゃないかな。「うざい」はもともと「うざったい」だが、これは多摩地方の方言らしい。あと、「やばい」は1970年ころは暴走族が使ってた言葉ではないでしょうか。数年前、うちの父(その頃70代)が「やばい」を使ってるのを聞いて、ついにこの年代の人も使うんだってなんか面白かったのを憶えています。皆さんはどんな感じ?

(00:38)

2005年02月22日

先日、仲間と話しているうちにキースジャレットの「Country」という曲をやろうということになった。「Country」は1977年のアルバム「MY SONG」(ECM UCCU-5059)に収録されている名曲。ヤンガルバレクのSaxもいいし、earthy、少しソウルフルな温かいほんとうに和める曲だ。
作曲的には5度進行(ドミナントモーション)を中心にオーソドックスな和声でできている歌モノ風メロディアスな曲なのでジャズファンでない方々にも聴きやすい。アルバムタイトル曲の「MY SONG」はさらに叙情的な美しいメロディの曲で5度進行、半音進行と一時的転調が巧みに絡んだ
コード進行の上級レベル曲だ。ただメロディはとても優しく、難しさを感じさせない。
そんな1970年代はヨーロッパのECMレーベルのJAZZをよく聴いていた。 キースジャレットでは「Facing You」「ケルンコンサート」は愛聴盤だ。
キースジャレットもアコースティックいっぽんの感じだが1970年代はじめのMiles DavisのバンドではRhodes Pianoを確かリングモジュレーター歪ませて、マイケルヘンダーソンのBass,ビリーコブハムのdrumsをバックに16beatのファンキーなソロをぎんぎんに弾いていたのを思い出す。その演奏はMiles Davisの「LIVE EVIL」(SRCS 9123-4)で聴かれる。その頃のマイルスもこれまた凄いね。1969年の「BITCHES BREW」(SRCS 9118-9)は5度進行もなく、4ビートもほぼないが
とにかくすべての音楽の中で最も好きなひとつのアルバムだ。

キースジャレットがでたら、チックコリア、ハンコック、ザヴィヌル、ビルエヴァンスなんかも話したいところですね。作編曲家としてはキースよりコリア、ザヴィヌルだし。いずれまた。

さあバンドで「Country」を楽しくやろう!

(01:21)

2005年02月21日

産経新聞のあるコラムに私のことが載ったんです。それは映画音楽評論家の賀来タクト氏の「サントラ巌流島」というコラムで、「喜劇音楽の名手」というタイトルで次のように書かれました。はずかしながらここでその抜粋をご紹介させていただきます。
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喜劇の音楽は難しい。滑稽に走りすぎても浮いてしまうし、控え目に過ぎても
効果が出ない。ドラマの本筋を突きながら、映像から適度な距離をとる必要が
ある。周防義和は喜劇映画で真価を発揮してきた音楽家である...
(中略)..「ファンシイダンス」の愉快な打楽器音、「Shall we ダンス?」
の優しい木管の響きなどはすぐに思い出されるだろう。..(中略)..
「東京マリーゴールド」のようなドラマ作品の品のある繊細さも忘れがたい。
(中略)決して情感に溺れることなく、常にポジティブで乾いた空気を漂わせる。(中略)映画「ドラッグストア・ガール」でもロックとジャズの合わせ技の中に、彼らしい健康的な明朗さが溢れている。(中略)彼のポップユニット《COMA》の音楽にふれてみても、自然体で音をつむぐ素顔がにじんでくる。
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...照れますが、ご静読ありがとうございます。ここでもふれていただいた1996年の映画「Shall we ダンス?」の音楽については今度の講座(3月2日と16日)で題材にしますので是非ご参加よろしくお願いします。
ちなみにワタシ、別に喜劇専門ってえわけじゃないんです。ハイ。

(00:34)

2005年02月20日

2005年も1月はあっという間にすぎ、2月...3月だ。
今年最初に作曲した音楽ってどんなもんだったっけ。
そうでしたBLUESでした。スローなシャッフルでElectricGuitarで。ソロはEric Clapton+Jazzy な感じで。BLUESは自分にとってある意味、基本かもしれないのです。ドレミファソラシドよりドレミファソラシ♭ドのほうが基本なんです。そっちのほうが自然なんです。7thMusic万歳!
1998年に「奇跡の人」(日本テレビ系)というドラマ音楽担当で主演の山崎まさよし君と会い、一緒にレコーディングもしたが、BLUESに詳しいね。あの世代で! ライトニンホプキンスやマディウォーターズなんか話題にできるんだから。
日本でも勿論ロックミュージックはポピュラーだしノリやフィーリング的には問題ないけど、作曲としては7thで曲を書けるのってなかなかない気がスルデスよ。単純なロックンロールじゃなくてですよ、この話は。
シェリルクロウなんか歌は勿論、作曲も完全なロックでちゃんとした歌モノ書いていて素晴らしいと思う。ロックミュージックのエキスを知り尽くしているね。歌やギターのリフはロックでも作曲はドレミファソラシドになっちゃうんじゃ、物足りないなの比べ、シェリルクロウはほんまもんのROCK MUSICIANダ!

(01:43)
音楽担当したアニメ劇場版「AIR」(監督:出崎統)サントラの一曲目「玄ノ轂ハ語ル」〈おくのこしきはかたる〉は弦楽セクション、木管、ピアノ、打ち込み等の楽器を配し独特の和声でとても気に入っている曲。 多少「和」も意識したけれど、あざとい感じじゃないです。このタイトル「玄ノ轂ハ語ル」〈おくのこしきはかたる〉っていいでしょ?まあなんのことかいな、と言われるかもしれませんがこれは老子の言葉を引用しているんです。詳しく言いますと最近、といっても数年前、老子の本を口語訳風にリメイクした加島祥造「タオ」(筑摩書房)という本からの影響です。それを読めば意味わかりますよ。
「玄ノ轂ハ語ル」ではトップの音から下に4度4度2度3度という5声部の和音を構成させパラレルにメロディにつけています。独特の響きが得られます。コードネームでは表しにくい感じではあります。でも聴けばそんな難しい響きには聴こえないはずです。

そういえば僕の講座(周防義和映画音楽制作講座)が3月2日と16日にあります。映画音楽に興味あるかた、また、普段ポップな歌モノを作曲されている方も別の角度からのアプローチという点で、ちょっと覗いてみませんか。よろしくお願いします。

(01:25)

2005年02月03日

Blog オープンです。まあユル〜イ感じでいきたいと思います。走り書きですので。

まずは自己紹介しましょう。
僕は作編曲家の周防義和、MPJで何度か講座をやりました。詳しくはPROFILE参照!
MPJでの今度の講座は3月にやりますよ!

さて今ちょうどですね(2005年2月)音楽担当した劇場用アニメ「AIR」が公開です。 
弦楽セクション、木管セクションをメインに数十曲作曲しました。サントラもリリース
します。
「AIR」の詳しいことはこちらを見てください。

では、周防義和Blogこんな感じでいきませう!!!

(01:20)