映像作品

2013年11月30日

1b13a54a.jpg映画『四十九日のレシピ』(監督:タナダユキ)の音楽を担当しました。

問題を抱えた主婦百合子(永作博美)が外から来た人たちとの擬似家族的な日々を送るうちに自分を回復していく・・・・というようなことだろうか。とにかく日常的なよくある悩みを抱えた人間がちょっとしたことで普段にない独特のことで・・・それがこの場合四十九日を大宴会にしてしまう。ということで幸せを取り戻す、そんな展開の物語。

脇役に二階堂ふみ、岡田将生という若手で実力のある演技陣、百合子の父に石橋蓮二、その姉に淡路恵子という渋みのある俳優たち。特に石橋蓮二の物語の骨格に触れるこんなちゃんとした演技もなかなかないかも。

監督のタナダユキとは昨年WOWOWのドラマ向田邦子イノセントシリーズの『隣りの女』でご一緒した間柄。タナダユキ監督は『百万円と苦虫女』『俺達に明日はないッス』『ふがいない僕は空を見た』というエッジの効いたリアルな作風での30代の気鋭の若手監督。群像劇風に現代日本の現状を個人のそれも問題を抱えた人々をドライに描いていく映像作家だ。

音楽はWOWOWのドラマの時もとてもスムースにいったが、今回も監督との感性は一致したのではないだろうか。どれもさりげない音楽だがとても納得できた仕事ができて嬉しい。

(00:09)

2012年10月07日

98c4a8f2.jpg写真は名古屋学芸大学メディア造形学部での講義風景。右が私周防義和。

この日はNHKの様々な番組でサウンド・デザイン(音響デザイン)担当で大活躍されている小野寺茂樹氏を迎えての特別講義。写真の左側が小野寺さん。
小野寺さんとは2010年のNHKドラマ「続・遠野物語」で一緒にお仕事した。
サウンド・デザインというのはドラマなどでの音関係すべてを統括する職種で、作曲家への音楽のディレクション、プロデュース的なことから、SE(sound effect=効果音)、撮影時の状況音からセリフ、ナレーションのミックス、作り込みなど、仕上げ作業であるMA時にイニシアティヴをとって作業するわけだ。

小野寺さんの講義はとても論理的にわかりやすく整理されていて、技術的なこと、オーディオレコーディングされたNUENDOというドイツのソフトを使用しての解説から、この業界、テレビ業界、またクライアントとそれにお答えしつつある種の表現をしていくという、パースナルな「芸術」と異なるテレビ表現、そのクリエーター論、メディア論、またそういう表現形態へのクリエーターになる心得のようなことも解説していただき濃い内容だったと思う。
また「続・遠野物語」の題材では私も絡んでの解説をした。
その中の森での雨のシーンでは実際は雨降っていないロケーションで、小野寺さんは5種類の雨の音をミックス、その5種類の内容の説明もほんとうに驚くほど、綿密で細かい作業をしていることが知れた。

コンピュータ、ハードディスク機材の発達により今後は映画やテレビ・ドラマ、番組などはこのサウンド・デザインというスタッフ。そういう部門の重要性が増していくことは必至だと思う。
サウンド・デザイナーを志す人も多くなると思う。聴講した100人超の学生たちは、その具体的な作業内容を知ることができたのも貴重だったはずだ。
普段なにげなく見ているテレビの音響も実はこんなに細部に渡って細かく作られていることを知ったら驚くと思う。


(00:57)

2012年03月23日

7de2a1ae.jpg向田邦子原作のドラマシリーズ「イノセント」の音楽を担当しました。
WOWOWで3月24日(土)夜10時から4週にわたりオンエアする50分のドラマ。
4つのドラマはすべて別の物語です。どれもオトナのお話。

第1段の24日は『隣の女』。
主演は寺島しのぶ、坂井真紀。監督はタナダユキ。

花にまつわるストーリーが、日常そしてちょっと浮遊した日常とでも言いましょうか。
ある意味インモラルなオトナな展開です。

音楽は僕にとってもある意味画期的な作曲法と言えます。
ストイックにひとうの手法だけで音楽をつくりました。
メロディアスな名曲もなく、泣ける曲もなく、ドライな音楽です。
さりげなく臭く濃いわけではないので、一般的にはただ聴こえなく過ぎていくのかも。
しかし、これはちょっと凄かった。こんな劇伴できるんだって。
オンエア後にまた書きたいです。ドライな感性です。
こういった音楽を実現できた若きタナダユキ監督に感謝しなければ、デス。

エンディングテーマ曲も作曲しています。
エンディングテーマ曲は
「OUT OF THE BLUE」
作詞:Jirafa
作曲編曲:周防義和
歌:周防義和
tomo the tomo (tomo the tomo carpe diem)が歌ったversionも予定。

ですが、4話共通のテーマ曲なので歌は2テイクあり、どちらがオンエアかは
見てのお楽しみとなります。
サントラでるわけでもなく、4話で終わりなので貴重なエンディング曲となります!!

しかしシリーズとは言え
4つの劇音楽をいっぺんに作曲というのは・・・ちょっと無理あったかも。



(00:27)

2011年05月24日

f5c0771d.jpgネット時代の新しいメディア、WEB-TV。いまや大物政治家もインターネットTVに出演する時代。低予算でパーソナルなメディアの時代が到来ということだ。

そのWEB-TVのひとつ世田谷WEBテレビに出演した。写真はその時のもの。
プログラムは作詞家の亜佐里さんがナビゲートする『あさりんく☆』。ナマでオンエアされたが
こちらで見ることができます。ぱって行ってぱっと・・・ほぼ打ち合せもなくしゃべることも、その場のやりとりのなかで、ゆる〜い感じで30分、楽しく出演しました。途中電車の音が入りますが世田谷線の線路脇にあるスタジオ233というお店なので、またそんな現実と隔たりがまったくない収録がパースナルなメディアというところでしょうか。後半にはtomo the tomoも参加して「ねがいひとつ」という曲をデュオした。

亜佐里さんとはMPJの僕の作曲講座で知りあった仲。作詞家なのに作曲講座に来ていたという・・・そこら辺りのエピソードも番組でちょっと語っています。そのMPJの作曲講座は明日(5月26日)です。この前の5.12ブログに詳しいこと書いてあります。



(23:33)

2011年02月03日

d72b38a2.jpgここ2日間は軽井沢も最高気温が4度だったのですが、その前はずっと最高気温マイナス2度とかで、最低気温の一番低い日はマイナス17度行きました。といってもその気温は夜中なので実際に体感したわけではないです。しかし雪は全く少なく、引っ越して8年目の冬で、一番の雪のなさです。西日本や北日本の日本海側や新潟とは全然違って軽井沢は晴れ渡った日が多いです。

写真は今週5日土曜日から公開の映画『毎日かあさん』(監督:小林聖太郎)のフライヤー。
僕はこの音楽を担当したわけです。作曲してたのが昨年の10月から11月あたり、やはり11月には同時にNHKのドラマ『続・遠野物語』の作曲にも入っていたので、とにかく大変な日々だったのですが、それも過ぎ、『毎日かあさん』がやっと公開の日です。
この話は今注目の漫画家西原理恵子の自伝的作品で戦場カメラマンの夫、鴨志田との日々、喧嘩、別れ、2人の子供を育てながら売れっ子漫画家としての毎日。そのタイトルどおり、子供のセリフに「かあさんは毎日だもんね」っていう言葉が印象に残る。映画のキャッチコピーってやたら大げさだったりするが、これはほんとうに「泣いてるヒマがあったら笑おう」というコピーがうなづける話だ。西原さんという方は強い人なんだろうなあ。その西原役を小泉今日子で、旦那さんに永瀬正敏というある意味凄いキャスティング。子役の2人もとてもいい感じ。
9月に撮影現場に立ち会ったが、慎重にカメラアングルを探り、演出していく小林監督や、自らも監督にアイデアをだしていく女優小泉今日子の姿をみることができた。永瀬正敏は撮影中に役の中の話しの進み方にあわせて12キロ減量していった、という凄い役者魂を見せつけられた。ちょい泣けるかなあ...でも音楽で大げさにクサく盛り上がるようなことはしてません、じっくりこのストーリィにはいっていただければ良いですネ。


(01:35)

2009年03月11日

c8b0cba6.jpg写真は目黒川中目黒辺りの昨年の桜。今年もそろそろその季節だが、僕は昨年末から「桜」とのおつきあい。それはスペシャルドラマ『さくら道』の音楽担当したからだ。
「桜」、桜の季節のお花見・・飲み会?
まあいいか、とにかくそのイベントは日本人にはなくてはならないお祭りになった。しかしこのドラマの原作からすると昔は決して桜はいいイメージとは限らなかったようだ。「桜散る」とか「虫のつく樹木」ということで敬遠する人も多かったようだ。
そんな昭和30年代に岐阜県で実際にあった話しをもとにして作られたのがこの『さくら道』だ。こんな日本人がいたんだ、という発見。金沢から名古屋までの国道沿いを桜の並木道にしようと私費でとんでもないことした人がいたわけだ。その主人公佐藤良二という人を緒形直人が、その妻役を薬師丸ひろ子が演じている。地味な人のちょっとクレイジーな、ちょっと悲しくも温かい話。でも幸せな主人公だと思う。
名古屋城公園には実際にその碑があり、そのシーンも出てくる。今度5月に名古屋に行ったら見なくっちゃダ。名古屋から金沢までのネイチャーランという長距離マラソンが実際にもあり、そこを志田未来扮する美樹が過去を思いつつ走る設定。岐阜県荘川にある御母衣湖(みぼろこ)の荘川桜の迫力がなかなかなもの。

オンエアは日テレ系で17日火曜日夜9時から2時間3分くらいの特別枠。読売テレビや中京テレビでは14日又は15日に特別メイキング篇もオンエアされるようだ。

詳しくは http://www.ytv.co.jp/sakuramichi/index.html
『さくら道』17日(火)21時日テレ系
監督:渡邊孝好 
出演:緒形直人 薬師丸ひろ子 志田未来 菅野莉央 笹野高史 
   田中要次 井川比佐志 大滝秀治 赤木春恵 他
チーフプロデュース:田中壽一 
脚本:三浦有為子 
音楽:周防義和 


(00:38)

2007年05月11日

めぞん一刻(本)前にもお知らせしたように12日(土)夜9時から11時15分テレビ朝日系列で『めぞん一刻』がオンエアされる。
現実離れしたある意味シュールでオバカな日常=そうとうにアリエナイ話、アリエナイ設定がコミカルに展開する。
僕が作曲した劇中音楽は合計53箇所に入っている。業界用語でいうところの...劇伴M53もあった...デス。この劇伴とは「劇伴奏音楽」の略だと思うが、たとえば権利関係の契約書などには「背景音楽」という言葉も使われる。挿入歌や主題歌、エンディングテーマ曲などと扱いが異なる。見ている方々には関係ないのですが。
劇伴音楽は何曲入るかは別に決まりがあるわけではないので、その都度すべて異なる。今回の『めぞん一刻』では53曲。先日公開された映画『それでもボクはやってない』では8曲、映画『アルゼンチンババア』では28曲、映画『ドラッグストア・ガール』では41曲、映画『死に花』では37曲と様々だ。

53曲すべてが別の音楽というわけではなく、共用のものもあれば、タイミング別の為に長さを変えたもの、メロディの音色を変えたもの、テンポを変えたもの、メロディがサスペンス風にアレンジされたもの、長調が短調に変えたもの、タッチといって数秒程の脅かしのような音楽、主題歌の歌無し楽器メロディバージョン等、様々なヴァリエーションで成立する場合が多い。ある登場人物が出てくると流れる...みたいな、そのキャラクターのテーマ音楽みたいな入れ方も物語をわかりやすくし、ひとつの方向性を示すことができるので、あえて別の音楽を作るより効果がある。
しかしそれでも53のシーンへの入れ方はそれぞれ異なるし53回分の神経は使うとも言える。デモ音楽を作って監督と合わせながら打ち合わせをすると、仮に2時間の物語だとすると、4時間から5時間かかったりする場合もある。今回はM53あってデモから本番への手直しは10数箇所程だったのでとてもスムースなほうではあった。ちょっとしたセリフとの兼ね合いや効果音との共存で音関係はデリケートなバランスを保つので、実際にオンエアでどうでもいいように通りすぎるシーンであっても、相当に気を使って仕上げ作業に臨んでいるのである。


(03:07)

2007年04月22日

ユッコat sunraise5月12日(土)テレビ朝日系で夜9時から2時間15分枠でのオンエアのスペシャルドラマ『めぞん一刻』の音楽を担当。先日レコーディングを終えた。写真はレコーディングに参加したシンガーソングライターYukko 。彼女には弦セクション、木管等の楽器編成のワルツに歌っていただいた。主人公響子のテーマ的な劇中音楽である。 at Sunrise Towerside A Studio,Tokyo

『めぞん一刻』は高橋留美子原作の大ヒットマンガ。ここでは実写版となり主人公音無響子に伊東美咲、五代裕作に新人の中林大樹、一刻館の住人たちに岸本加世子、高橋由美子、岸部一徳....濃いよねえ、この布陣。その他、菅井きん、細川俊之、柳沢慎吾、榮倉奈々というキャスト。監督は本木克英で本木さんとは昨年の新橋演舞場での芝居『獅童流・森の石松』に続いてのお仕事。また本木監督は現在『ゲゲゲの鬼太郎』(字あってる?)実写版も監督されている超売れっ子。
『めぞん一刻』の劇中音楽はエンターテインメントなコメディタッチあり、といってもラテン風味だったり、レゲエ調だったりでそれなりにオシャレにはしてんですが。またラヴテーマ的音楽もあり。そしてちょっとフシギ系が書けたのが楽しかった。真面目なメロディ主体の音楽よりこういうのが実は好き。勿論作曲するときゃあマジですぞ!ネンノタメ。


(16:22)

2005年10月26日

10minute diary今年の春に完成したWebムービー『10 minute diary』(長尾直樹:監督 北川悦吏子:脚本 周防義和:音楽)が「第2回東京ネットムービーフェスティバル」ブランドコーポレート部門でグランプリを獲得!音楽担当したものとしてとても喜びです。29日に六本木ヒルズ49Fオーディトリアムで授賞式、上映会があるとのことです。このBlogでも4月6日(左下の人物カテゴリーからでも行けます)の記に音楽録音時の長尾監督、脚本家の北川さんと、私の3ショットがあります。
音楽ではちょっとさりげなくべたべたしてない程度の、ロマンティックなピアノ曲を書けたのがとても気に入ってるんです。北川さん、長尾監督おめでとうございます!
p.s.長尾監督とはここんとこJRAのCMでSMAPの中居くんシリーズで、僕が音楽つけてました。

(00:29)